宙組『シャーロック・ホームズ』新人公演感想
こんにちは、くららです。
宙組『シャーロック・ホームズ』の新人公演を観劇してきました!

6月8日の月組の新人公演に負けない素晴らしさでしたよ!
たくさんパワーをもらって帰って来ました。

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新人公演の演出は、中村真央先生!
演出デビュー作品だと思います。

宝塚には、中村A先生と中村B先生がいらっしゃいますが、真央先生は中村C先生と呼ばれるのでしょうか?
本公演とは少しずつ演出の変更がありました。
新人公演は最後のご挨拶があるので、本公演とは違って旅行鞄などの小物は登場せず幕が降りました。

本公演を見て「どうして幕が降りないのだろう?」と思うので、この普通に幕が降りるのが新鮮でした!

各役についての感想

亜音有星(103期)…シャーロック(真風 涼帆)

103期生の男役としては、初の新人公演主演でしたが、大成功だったと思います。

お芝居冒頭の老人に変装しての演技も、ヨボヨボ感がとても良かったです。

そして、変装マスクを取って素顔があらわれた時の華やかなこと!
173cmの長身で、十頭身?と思えるほど小顔でスタイルが良くて、お顔が整っていて、とっても舞台映えします!
スターオーラが眩しい、正統派のキラキラ貴公子です。

第一声のセリフは、メチャメチャ真風さんでしたが、その後は亜音流
真風さんは普段より高い声で若く演じられていますが、亜音ホームズは、さらに真風さんより若くて屈託のない坊や風。
滑舌が良くて聞き取りやすい伸びやかな声と堂々とした演技が魅力です。

「退屈だぁ~!」のセリフは、元気いっぱいの亜音バージョンで、笑いをとっていました。
堂々と屈託なく演じるので、いろいろと笑ってしまうところが多かったです。

キョロちゃんのお姉さまは、星組99期の蒼舞咲歩さん。星組でも笑いのツボを押さえた活躍をされています。
姉妹揃ってお笑いに強いようです。二人で相談したりもされているのかしら?

伸びやかな歌声で、歌唱力も作品ごとに進化されていますが、今回は「ナンバー」が多すぎました。
本公演を見ていると、真風さんが自然に歌われているので、「ナンバー」が多いと思ったことはありませんが、きょろちゃんの歌を手に汗を握りながら聞いていると、真風さんはどんだけ歌っているのだ?と驚いてしまいました。

そして後半になると、段々と歌が雑になっていきました。
「ナンバー」が多すぎてお稽古時間が足りなかったのかもしれません。
東京公演までには、全部の歌が上手に歌えるようになるのでは?

男役としてのお芝居の声はだんだんと男役さんらしくなっていますが、開演アナウンスと、最後のご挨拶の声は高くて「女子」でした。
まだ研5なので、声まで上手に操るのは難しいのでしょう。

しかし初めての新人公演主演で良く頑張っていたと思いました。
円熟味が増してきた様々な魅力があふれる真風さんの役を演じるのは、本当に大変なことだったと思います。

キラキラとしたスター性は持って生まれた才能です。
この眩しいほどのキラキラさは宝塚全体の中でも、本当に貴重なスターさん。

若手スター候補の筆頭だと思いますので、これから益々頑張っていって欲しいなと思います。

山吹 ひばり(105期)…アイリーン(潤 花)

美人で華やかで落ち着いていて、とても良かったです。
しかし華奢なので、潤花ちゃんの衣装と鬘は少し大きかったようでした。
声の高さ、低さを工夫したり、大人っぽさ、繊細さなど、芝居心がとてもあって、緩急ある演技が上手でした。

歌がお上手で、銀橋でも緊張することなく立派に歌っていて、舞台度胸がとってもあって頼もしいです。
滑舌も良くよく通る声です。

しかし一つだけ気になっていることがあります。
「夢千鳥」は若い女学生の役なので、少し気になっただけでしたが、今回の大人の女性の役では、特徴ある声質が気になりました。
本役の潤花ちゃんの声が万人受けするきれいな声なので余計に。
声質は賛否両論分かれることなので、気にならない方には全く気にならないでしょう。

鷹翔 千空(101期)…モリアーティ(芹香 斗亜)

新人公演ではやはりベテランの風格がありました。
役に合わせて高めの声で、演技が的確で歌も上手で、安定感があります。
『リッツ・ホテルくらいに大きなダイヤモンド』のパーシーの時以上に「サイコパス」感が漂っていました。

しかし、鬘がイマイチで、本役の芹香さんのような愛嬌というか可愛さが今少しなので、役の面白みに少し欠けていました。こってぃの真面目な持ち味にちょっと合っていなかったかなという印象をもちました。

陽のホームズ陰のモリアーティの対比が際立っていることは、面白かったです!

優希 しおん(100期)…ワトスン(桜木 みなと)

実直で温かい人柄のにじみ出ている、思っていた通りのワトソンでした。
墓場で泣いてるシーンでは、思わずこちらまで涙が出そうなほどに。

「オーシャンズ11」の頃に比べて、歌唱力がとても進化されたように思いました。
とっても上手というわけではありませんが、音程を外さず心のこもったソロやデュエットを歌われていて、いいなと思いました。
高い身体能力は、ダンスシーンや走るシーンでやはり発揮されていました。

100期の長なので、心のこもったご挨拶もされました。

大路 りせ(105期)…レストレード警部(和希 そら)

105期の大路りせくんは、初めての新人公演で4番手の男役という大抜擢に良くこたえていました!

髭をつけた大路レストレード警部は、まだ研3とは思えない落ち着きがあって、渋くて骨太で演技も自然でした。
低い声の響きが良く、しかも歌もお上手!(ショーのフィナーレではwトリオ)
「夢千鳥」では、東郷を象徴する鳥として、長身ダンサー(172cm)として活躍していました。

愛称は「りり」くんだそう。3拍子揃っているりりくんもホープ男役さんのよう。

風色 日向(103期)…J・モリアーティ大佐(紫藤 りゅう)

前回のブログで、今回は主要な役がついていないと書いていましたが、舞台で見ると風色くんの存在感で、とっても大きい役に見えました。
髪型が本役の紫藤さん寄せていたので、紫藤さんと同じような面長に見えて、今まで抱いていたお顔の印象と違いました。

芝居心があって演技が巧みで渋くて、お兄さんとして、弟のモリアーティと同じくらいの存在感があって、お兄さんの方が悪いボスに思えるような凄みを感じました。

ここまで役を膨らませられるのも芝居巧者だからこそかな?
前回新人公演の主演に抜擢され、万博アンバサダーにも起用されているので、これから益々活躍されていくことでしょう。

真白 悠希(104期)…フレッド(瑠風 輝)

芝居上手で定評のある真白くん、やはり上手でした。
そしてとってもイケメン!
「いつメガネになる?」と待っていましたが、メガネ姿にはお目にかかれませんでした。
メガネはやはり瑠風くんの専売特許なのかな。

真名瀬 みら(101期)…マイクロフト(凛城 きら)

凛城さんと同じように、胴布団を入れているのですが、元々スタイルが良くて、お顔もシュッと痩せているので、胴布団が目立っていませんでした。お腹を見たら「入っているわ」という感じ。
巧みな演技力で振り切って演じられていましたが、凛城さんのような深い味わいを出すには、学年が若いこととスタイルが抜群に良いことで難しかったかなと思いました。
凛城さんをお手本にしないで、真名瀬色のマイクロフトに徹した方が良かったかも。

泉堂 成(105期)…スタンリー・ホプキンズ警部(希峰 かなた)
イケメンでした。ワンフレーズだけ歌がありましたが、ダンスが特別得意なので歌はそうではないのかな?
歌が短すぎたので、次はもっと歌を聞いてみたいです。舞台でも存在感があります!

娘役さんたち

花宮 沙羅…ハドスン夫人(遥羽 らら)
どんな役をやってもお上手です。
本気で怒っている迫力に満ちたおかみさんでした。

有愛 きい(103期)…メアリー・モースタン(天彩 峰里)
落ち着いた役作りで、歌もお上手でした。
お化粧が似合っていなくて、今ひとつのためか、可愛さがあと少し。

雪組の102期の一禾あおくんの双子のお姉さんでお顔がそっくりなので、つい一禾くんのことを思い出してしまって、娘役の有愛きいちゃんを見てしまうのは、私側の問題でしょう。

娘役2番手への大抜擢でしたが、「突然大抜擢すぎる?」と思ってしまいました。

メアリーがやってきたら、ワトソンが新聞紙の束を置いて、ハグしていたのが新公バージョンでした。

愛海ひかる(100期)…ヴィクトリア女王(瀬戸花 まり)
娘役に転向して初めての新人公演ですが、貫禄と気品に満ちた女王様が素晴らしかったです。
高齢の別格な老け役に何の違和感もなく、芝居がお上手で、落ち着いた声も良かったです。
上級生の娘役さんが退団されていくので、これから活躍の場が待っていることでしょう。

天彩 峰里(100期)…モーカー伯爵夫人(花音 舞)
「長の期」ということで「その他大勢」として舞台に立っていても、可憐さと存在感で目が惹かれます。
じゅっちゃんの「ヒロイン力」は、舞台に立っていたら隠しようが無いのです。
オーラを放つスゴイ娘役さんに成長されたなと思いました。

宙組自慢のコーラスは、新公でも健在!

オペラのソロが、新人公演でもとっても聞きごたえがありました。
この6人がとってもとっても上手!
男役
・真白悠希(104期)(真名瀬みら)
・梓唯央(104期)(惟吹優羽)
・雪輝れんや(101期)(若翔りつ)
娘役
・朝木陽彩(104期)(花音舞)
・愛未サラ(105期)(小春乃さよ)
・葉咲うらら(106期)(湖々さくら)

106期の文化祭で美しい歌声を轟かせていた葉咲うららちゃんも抜擢されていました。

最後の雪輝れんやさんの観客の拍手に合わせて声を大きくしたり小さくしたりする新公バージョンの歌唱もとっても良かったです。

「S5 地下武器工場」での影ソロは、真風さんがきれいな声に聞き惚れている春乃さくら(102期)ちゃんでした。

美風舞良さんが花組に組替されましたが、宙組の美しい歌声とコーラスは、これからも健在でしょう。

新人公演を観るたびに、「宝塚は不滅だな」と思います。

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