美弥るりかさん二番手切りではなかった【週刊文春WOMAN】
こんにちは、くららです。
今年もあと1週間で終わりです。
今年の宝塚の重大事項と言ったら、トップスターの二人のさゆみさん(紅ゆずるさん、明日海りおさん)が退団されたことでしょう。
しかし、表立っては少々言いにくいですが、衝撃度という点では、美弥るりかさんの退団でしょう。

退団発表を受けて、「二番手切り」という言葉が、ファンの間では横行しました。
この言葉には、ご本人の意思に反して劇団がトップスターにする気がなかったという意味合いが含まれていると思います。
2010年4月25日、雪組の東京公演を最後に退団された彩吹真央さんは正にそうでした。

スポンサーリンク



しかし、美弥るりかさんの場合は、ご本人がトップスターを目指されていなかったのでは?だから二番手切りでは無いのでは?と私は感じていました。

そして12月20日に発売された【週刊文春WOMAN】で、知りたかった事実を明らかにしてくださいました。

美弥さんご自身も、ご自分のインスタでこの雑誌の発売について宣伝されていました。()

「週刊文春WOMAN」の内容について

「週刊文春WOMAN」とは
「週刊文春WOMAN」は、2018年12月29日に創刊され、女性向けに、旬の人へのインタビューや美容、健康など幅広い分野を扱い、年3回刊行されています。そのためあまり馴染みがありませんね。
表紙画は元SMAPの香取慎吾さんが担当されていて、今回美弥ちゃんが掲載されている創刊1周年記念号がvol4号です。

美弥ちゃんの記事について
美弥さんの記事は雑誌の最後部に5ページありました。
(前から読むとなかなか美弥さんのページにたどり着かないので、購入雑誌を間違えた?と思っていたら、最後の最後にありました!)
撮り下ろしグラビアが3ページ、最後の2ページに、インタビューとグラビアが掲載されていました。
みやちゃんならではの白の世界観の素敵なグラビアでした。美弥ちゃん独特のセンスを極めていらっしゃいます。

インタビュアーは中本千晶さん
宝塚ファンとして有名で、宝塚関連の著書『タカラヅカの解剖図鑑』をはじめ多く発行されている中本千晶さんが、このインタビュアーを担当されたようで、ご自身のインスタで紹介されていました。

様々な質問の中に、ファンの一番聞きたいことに踏み込んだ質問がありました。

Q「トップスターになって欲しい。羽根を背負った姿を見たい」というファンもたくさんいたと思うのですが?引用:(週刊文春WOMANより創刊1周年記念号より)

その美弥さんのお話された内容を、そのまま載せたらダメなので、私が受け止めた内容を書きます。

ファンの方々の「トップになって欲しい」という気持ちは感じていたし、有難いと思っていらっしゃたようです。
ファンの方々のためにも、「やりたいと思うべきだ」と考えた時期もあったそうですが、それが本心がとうか悩み続けて、本当の自分の心を探られた結果、「男役をしたくて宝塚に入った」わけで、「それとトップになることと何か関係あるのか?」。
宝塚で消耗しきってしまうことより、「まだまだ色々やりたい」という状態で辞めたかったそうです。
つまり、やりたいのは男役で、トップを目指すこととは関係はないという思いに至り、さらにはここで燃え尽きるのではなく、まだやりたいことがある状態で辞めていこうと決心されたのですね。
美弥さんご自身の本心は「トップスターを望んでいなかった」と私は受け止めました
退団発表の時から私が感じていたものと同じでした。

中本さんの踏み込んだ質問に対して、100%明確なこたえ方はされていません
オブラードに包んだ表現なので、読む人の主観で変わると思うので、美弥さんの心を感じ取りたい方は、ぜひ雑誌を購入して読んでみてください。

スポンサーリンク



自分のことよりも、周りを大切に考える美弥さん

美弥ちゃんは、珠城りょうくんがトップに就任してご自分が二番手になる時も、「自分がいることで下級生のりょう君の負担にならないか」、辞めるべきかと悩んだそうです。
でも、りょう君のつくる月組の景色を見てみたいと思われて、2番手として舞台を続けていくことを選ばれました。
そして、りょう君のことを下級生とは思わず、人としても舞台人としても尊敬していて、「お互いに良い関係でいたい」という思いが一致して、尊重しあえる関係だったことを良かったと思っていらしたようです。
美弥ちゃんの他者を尊重する姿勢は、りょう君率いる新生月組で良い作用をし、持ち味の全く違う、美弥ちゃんとりょうくん、そして途中まで、愛希れいかちゃんもいて、三者三様の個性を活かしあえる舞台でした。
ちゃぴちゃんが辞めて、美弥ちゃんが退団発表をされてからの美弥ちゃんのサヨナラ公演『夢現無双』もクルンテープ 天使の都』も、二人の関係性の良さが溢れていた公演だったと思っています。

美弥ちゃんは、珠城りょうちゃんの下で続けると決めた時に、自分だけの男役像がてきたら辞めようとも決心されていたようで、「BADDY』の頃、「美弥るりかの色」ができたなと思えた時に、「もう大丈夫」と退団に思いが進んでいかれたようです。

ここはこの雑誌を読んでの私の判断なのですが、りょう君率いる月組の2番手に就任すると決まった時点で、トップスター就任はもう考えていらっしゃらなかったように思います。
2番手となってからは、「自分だけの男役像」を極めながら、自分で納得できるレベルを目指していた、と私は受け止めました。

美弥ちゃんの人気が上がっていった事が想定外

美弥ちゃんがそういう心でいらっしゃるのに反して、二番手に就任してからは、人気は上がる一方で、ファンの数は増え続けていきました。
美弥ちゃんの自己プロデュース力は長けていて、今までなかった「麗人」という男役像を魅せてくれました。

時代は、今まで無かった「男役像」を求めているのです。それが美弥ちゃんの男役で、しっかりはまったのですね。
七海ひろきさんの自己プロデュース力も、新しい「男役像」を実現して、多くのファンを獲得しました。
このあたりが、劇団のつくる「男役像」とファンの求める「男役像」とのズレであり、新しい時代の流れなのだと思います。

トップの珠城りょう君より人気が上がってしまったことが劇団の想定外のことだったのでしょう。
そして二番手羽根をおっていらしたことから、美弥ちゃんのその先にファンが期待してしまいました。
更に今年のお正月のバウ公演「アンナ・カレーニナ」のアレクセイ・ヴィロンスキー伯爵が素晴らしかったので、もっともっと素敵な男役を見続けたいと更に期待が膨らんでいきました。
美弥ちゃんの中では、そのだいぶ前から「エリザベート」の頃には退団を決意されていたにも関わらず。

想定外の人気の高まりと規定通りの退団発表が悲劇を招いた
宝塚は公式発表まで、事前に情報を明らかにしてはいけないことになっています。
トップスターは、退団の公式発表がはやいですが、他の人は大劇場の集合日に発表される規定です。
美弥ちゃんの場合、規定に従わずに、「アンナ・カレーニナ」の公演前に発表があれば、まだ衝撃が弱まったと思いますが、規定通り集合日だったことが、大きなショックとなりました。
集合日の時点で公演チケットをファンは用意しています。

退団発表の日まで、ファンの方に「トップになるのを応援しています」と言われたら、美弥ちゃんは笑顔でうなづくしか無かったでしょう。
そしてファンは期待してしまったでしょう。
美弥ちゃんご自身も、退団の思いを、応援してくれているファンの方々に伝えられないことがお辛かったと思います。

ファンには「突然の退団発表」に思えたので、その公演の時にはファンの不完全燃焼な思いが爆発していました。

「心を美しく、人のために生きること」が美弥ちゃんのモットー

美弥ちゃんは穏やかな心で、りょう君率いる月組のことを、退団の日まで必死に盛り上げていらっしゃいました。
当時の月組公演を観にいったら、退団に対する反感から、いつもとは違う空気が劇場に流れていましたが、美弥ちゃんは一生懸命に、月組やりょう君のことを応援し続けいらっしゃいました。

「宝塚は秘密の花園」のような部分もあるので、人事に関して、心の内をそのまま言葉に出せないところがあります。
12月20日発売の雑誌で語られたことが、退団発表の時に語られていたら、月組のあり方も今と違っていたと思われますが、後になって言っても仕方ないことですね。
美弥ちゃんは、今回心の内を明らかにできたことで、ホッとされているのでは無いでしょうか。
その思いの中には、これからの月組の珠城りょう君を応援したい気持ちも強くあると感じました。

雑誌の中で語られていましたが、美弥ちゃんは、「心を美しく、人のために生きること」をモットーにしていらっしゃるようです。

宝塚のトップスターというのは、組をまとめる管理職ですが、その前にトップスターとして「自分を強く押し出し」輝くことが大切だと思います。
美弥ちゃんの優しい心は、スターとしての人望では満点ですが、「真ん中で一人だけ輝く」という点では、優しすぎたのかもしれません。
そういうあたりで、ご自分の本心と向き合われたように思います。

つい先日「スカイステージリクエストDX」での永久輝せあ君との対談番組を通しても、美弥ちゃんの慈愛に富んだお人柄を感じました。

美弥ちゃんが6月19日に退団されて以降、充実した時を歩まれていることが何よりです。
舞台の他にも音楽やファッションの分野にもチャレンジしていきたいと思っていらっしゃるようです。
これからも更に活躍の場が開かれていくこと楽しみにしています。

これからの月組

トップスターには、「私だけを観てよ」という強烈な真ん中オーラを発するカリスマ性も大切だと思います。
珠城りょう君がトップに就任した時は、上級生の美弥さん、娘役トップとして熟練していた愛希れいかちゃんがいたので、やはり遠慮があったと思います。
ちゃぴちゃんが退団し、美弥さんも退団し、「さぁこれから」となった現在の『I AM FROM AUSTRIA』は、原作が美園さくらちゃん演じるエマ・カーターが主演なので、男役トップオーラを出すにはふさわしくない公演だったような…。
新人公演時代のりょう君の映像を見ると、研1の時から「大器」の片鱗がうかがえ、研9でトップスターに就任させた劇団の期待値もわかります。
がっしり体型で骨太で、長身で等身バランスも良く、お顔も美形で、体幹もすぐれていて…良いところが一杯!なのに、何かインパクトに欠ける…

先日このブログに記したように、「宝塚グラフ1月号」では、2020年の「宝塚の顔」として、表紙も誌面も多く飾っているので、劇団の期待を背負っているのだなぁと思います。
2020年が「珠城りょうの輝く年」になるといいなと、美弥ちゃんのインタビューを通しても感じました。
何か起爆剤になるといいですね。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
ランキングに参加しています。ポチッとバナーをクリックしていただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村
いつも応援してくださってありがとうございます。

twitter


スポンサーリンク