『眠らない男・ナポレオン』礼真琴主演で再演希望｜宝塚ブログ　くららのビバ宝塚！

『眠らない男・ナポレオン』礼真琴主演で再演希望
4月15日の『ノートルダム大聖堂』の火災は、フランスの方にはもちろん、世界中の者にとっても、とても残念なことでした。
再建にはとても時間とお金がかかるということですが、お金は多くの支援の申し出があるようなので、現代の最先端の技術をもって再建できたらいいなと願っています。

ナポレオン一世としての皇帝戴冠式が行われたのもノートルダム大聖堂です。

不謹慎ながらも「ヅカオタク」のくららは、大劇場星組公演『眠らない男・ナポレオン』での超豪華だった戴冠式の光景を思い出しました。
柚希礼音のナポレオン、夢咲ねねのジョセフィーヌでした。

ル・スペクタクル・ミュージカル『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯に―』は、作・演出小池修一郎氏、作曲は『ロミオとジュリエット』のジェラール・プレスギュルヴィック氏が担当された100周年の幕開けを記念する超豪華な星組の作品でした。
衣装や舞台装置も特別豪華で、「宝塚から世界へ発信するオリジナル作品」を目指した超大作ミュージカルとのことで、期待値がとても高かったのですが、結果は大きな期待値には到達しなかったように記憶しています。
今のところ再演の声が上がっていませんが、ぜひ礼真琴主演で再演して欲しい作品です。
礼真琴君は新人公演で柚希礼音さんのナポレオンを演じました。

宝塚歌劇公式ホームページ

ポスター | 星組公演『眠らない男・ナポレオン　—愛と栄光の涯（はて）に—』 | 宝...

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星組公演『眠らない男・ナポレオン　—愛と栄光の涯（はて）に—』のポスターをご紹介します。

小池修一郎先生について

原作のある作品の潤色・演出については、小池修一郎先生は「天才」と言ってもいいでしょう。
1986年に宝塚バウホール公演『ヴァレンチノ〜愛の彷徨〜』で演出家デビューをされました。
『エリザベート -愛と死の輪舞-』『ロミオとジュリエット』『オーシャンズ11』『1789 -バスティーユの恋人たち-』『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』『ポーの一族』
外部でも『モーツァルト!』をはじめとして多くの名作を手掛けていらっしゃいます。
宝塚発の外部ミュージカルとなった作品も多くあります。
宝塚に限らず、日本のミュージカル界が大全盛期なのは、小池先生がその一角を担っていらっしゃることも大きいです。

小池修一郎先生の「オリジナル作品」について

しかし小池先生の「オリジナル作品」においては、100％の高い評価があるわけではありません。
2017年の『All for One』～ダルタニアンと太陽王～は、デュマの「三銃士」という原作があったものの、ほとんど小池先生のオリジナル作品と言っても良く、当時の月組の主要メンバーに見事なあてがきがされた、娯楽性の高い素晴らしい作品でした。

それにくらべて2014年の『眠らない男・ナポレオン ―愛と栄光の涯に―』の評価は今一歩で終わっています。

『眠らない男・ナポレオン』はなぜ絶賛される作品にならなかったのか？

ナポレオンの栄光に彩られた人生の軌跡を、妻ジョセフィーヌとの愛と葛藤を中心に史実に忠実に描かれていて、ナポレオンの生涯がうまく劇化されていました。
しかし、歴史を学ぶかのような側面もあって、内容が詰め込まれ過ぎていて、ドラマ性が少々薄れたような印象をもちました。

ジャック＝ルイ・ダヴィッドにより描かれた油彩画『ナポレオンの戴冠式』として知られている光景を再現させた超豪華なシーンもとても見ごたえがあるものでした。
しかし時間の制約があったのかあっという間に終わってしまいました。

著名なジェラール・プレスギュルヴィック氏が作曲を担当されましたが、心に残る名曲となったわけでもありませんでした。

小池先生はお忙しいのに、宝塚100周年を素晴らしいもので飾ろうと気負い過ぎたために、とにかく時間が足りなかったようです。
50曲にもわたる楽曲に台詞をはめこみながら、稽古も、舞台の制作も進めねばならない、そんな状況で作品をつくられていたようです。
そのため大劇場で作品を観るたびに変更されていました。
東京公演前もいろいろと変更されたと聞きました。

「上演時間オーバーでの度重なるカットや、歌詞の変更によって生徒たちに多大の負担をかけた」とプログラムで率直に語っていらっしゃいました。

宝塚は「脚本・演出」を一人で担っているため、オリジナル作品だと他の人にゆだねられる部分にも限界があり、本当に大変な労力が必要とされるのだと思います。