宝塚再生のための産みの苦しみの時
こんにちは、くららです。
昨日花組の全国ツアーを観劇して、現在の宝塚について考えないようにしようと書きましたが、また大きな動きがあったので、書きます。

私はテレビを見ていなかったのですが、家人がテレビのワイドショーを見たようで、宝塚の話題の方が昨日有罪判決を受けた市川猿之助被告の話題より上の1位にランクされていて、「メチャメチャ悪く言われていたで」と呆れ顔で教えてくれました。

私はこの強烈な批判を浴びている時こそ、危機感を抱いて、宝塚が再生するためのチャンスだと受け止めています。

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阪急阪神ホールディングスが動くか?

外部の弁護士事務所は本当の外部では無かった

調査を行った大江橋法律事務所には、阪急阪神百貨店の親会社の「エイチ・ツー・オー リテイリング」で、取締役監査等委員を務めている弁護士が所属していることがわかりました。

17日、遺族側の川人弁護士は、「役員が調査委員会のメンバーであったか否かにかかわらず、この問題は看過できない」として、阪急電鉄や歌劇団に対して、事実関係を確認して見解を遺族に示すよう要請する文書を送りました。

再調査へ、年内の調査委立ち上げ目指す

18日、阪急阪神HDの複数の幹部が、阪急側が近く調査委員会を設置し再調査する方針を固めたことを明らかにされたとか。

その調査委員会を、阪急電鉄、同電鉄の運営する歌劇団、親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)のどこに設置するのかなど、詳細はまだ決定していないそうです。(朝日新聞より)

前回の調査はAさんが亡くなった経緯や原因を対象としていましたが、今回は全団員400人(花、月、雪、星、宙組)を対象。
聞き取りを進め、過度な業務負担行き過ぎた指導につながる組織風土の改善を図るために、結果について外部の弁護士らが検証した上で、再発防止策を示す方針だそう。(読売新聞より)

新聞社によって微妙に内容が違うため、第三者委員会なのか、詳細についてはわかりません。正式に決定したら、報告があると思います。

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阪急阪神ホールディングス(HD)のニュースリリース

阪急阪神ホールディングス(HD)の公式ページのニュースリリースには、宝塚歌劇団についても【エンタメ】として報告があがります。

しかし記者会見の行われた11月14日は、「阪急電鉄における役員人事について(12月1日付で村上浩爾宝塚歌劇団理事長に就任、木場健之退任)は掲載されていましたが、調査報告書については何も掲載されていませんでした。

阪急阪神ホールディングス(HD)にとって、宝塚歌劇団の調査報告書開示の記者会見は、それほど重大なものでは無いという認識だったのでしょうか?

そして、14日に調査報告書を開示して会見を開けば、通常運転に戻せると幹部の方々たちは考えていらっしゃったのでしょう。

「パワハラはなかった」という会見に対してとんでもない批判をあびて、さらに外部弁護士チームが本当の外部で無かったことが判明して、詳細が未定のまま、調査委員会を立ち上げ再調査をすると発表することになりました。

この急展開は、総バッシングの世論があったからでしょう。

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阪急阪神ホールディングス(HD)と宝塚歌劇団の関係

記者会見でも、阪急阪神ホールディングス(HD)と阪急電車と宝塚歌劇団との位置関係について質問されていました。

阪急電鉄の一部門であり、阪急阪神東宝グループのエンターテイメント・コミュニケーション事業として阪急電鉄創遊事業本部歌劇事業部が運営している、という位置のよう。少々複雑。

遺族側の川人弁護士は、「阪急電鉄の株主である阪急阪神ホールディングス株式会社は、ビジネスと人権に関する指導原則を実践するために適切な対応が求められている。代表取締役会長CEO角氏は、宝塚音楽学校の理事を兼任。阪急は全力をあげて適切な対処を行わなければならない」と訴えられていました。

14日の宝塚歌劇団の3人の幹部による会見がお粗末なものだったので、阪急阪神ホールディングス主導で本気で取り組んで欲しいと私は思っています。

宝塚歌劇団に派遣される腰掛的な幹部は、改革にふさわしくないと感じています。

調査委員会を阪急電鉄、同電鉄の運営する歌劇団、親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)のどこに設置するのかなど、詳細は今後詰めるということですが、私は阪急阪神ホールディングス(HD)に設置して欲しいです。

二度と同じ過ちは許されないので!
大企業なりの対処の仕方を期待します。

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川人博弁護士について

遺族側の弁護士の川人氏は巧みに世論を操られています。ご遺族に対しては宝塚歌劇団は誠実であって欲しいと思いますが、ご遺族側の弁護士の川人氏はやり手過ぎて、「宝塚の敵」のようなイメージを抱いてしまいそうになります。

川人氏は過労死問題のエキスパートで、NHKの 「プロフェッショナル仕事の流儀」に出演されました。

「心の救済」川人は遺族から相談を受けると、証拠や証言をつぶさに集め、過酷な労働実態をあぶり出し、労災認定を積み重ねてきた。川人のもとには、毎日のように遺族が相談に来る。彼らと向き合うとき、川人には一つの信念がある。それは、労災申請は“心の救済”につながるということだ。
「『あなたの子どもさん、もう亡くなったんだから生き返るわけじゃないんだよ。これからの新しい将来を考えて生きていこう』と言う人がいる。ところが、ご遺族の感情としては、亡くなった原因とかあいまいにされて、『前を見て生きよう』と言われても納得できないというか、気持ちがそうならない。亡くなった方は戻ってこないけども、(労災申請は)亡くなった方に対する“供養”として、とても大事なことであると思います」。引用NHKこれまでの放送

今回、ご遺族側は「労災申請」を求めていらっしゃる訳ではありません。しかしご遺族が前を見て生きるために、川人弁護士の働きを必要とされているのだと思います。

会見で、「宝塚歌劇団がこのままだと、第二の第三の被災者が出る」というニュアンスのことを川人氏は仰っていたと思います。そのためにも、宝塚歌劇団を変えていかなければならないということに重荷を持っていらっしゃるように感じました。

私も、劇団がこのまま生徒に対して不誠実で、何も変わらなければ、同じ悲劇が繰り返されていくと思います。

二度と同じ過ちを繰り返さないためには、川人弁護士のようなインパクトのある方の存在は、膿を出し切って改革を進めていくために、必要な方なのだろうと受け止めています。

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宝塚の伝統とは?

村上浩爾次期理事長の仰る伝統

次期宝塚歌劇団村上浩爾理事長は、14日の会見の終わりに
「宝塚は変わると断言できるか」と質問されて
「変わらなければならないものは、絶対に変わらなければならないと私は思います。一方で伝統の中で守っていくべきものも間違いなくあると思っています」

変わるべきものと守るべきものが「伝統」という名で共存していることが、宝塚の課題だと思います。

宝塚が109年間続いて来たのは、脈々と伝統が受け継がれてきたからだと思います。その伝統には誇りもあるでしょう。

しかし現在この受け継がれているものに「悪しき」という形容詞がついてしまう部分が問題視されています。厳しい上下関係、厳しい指導、厳しいシゴキ…。今までは愛があればということで成り立っていましたが、「愛があってもダメでしょう」という時代になってきています。

小林一三翁と宝塚愛

もちろん、良い伝統も沢山あります。
今年は宝塚歌劇の創始者小林一三翁の生誕150年です。
1月3日の宝塚大劇場花組公演を観劇した時は、公演終了後に降りかけていた緞帳が再び上がって、小林一三翁の誕生日を祝う「スペシャルカーテンコール」が始まりました。
組長さんから、ご挨拶と説明があり、出演者全員が「団歌」と「すみれの花咲く頃」を歌唱されました。

今年5月には、宝塚音楽学校の創立110周年と創立者であり初代校長でもある小林一三氏の生誕150年をお祝いして記念式典が開かれました。
式典の記念品は、小林一三氏のアクリルスタンドだったとか。
小林一三氏ほど生徒たちから愛されている校長先生、創業者はいないと思います。

また、記念式典が開かれて、あんなに多くの卒業生が一堂に会する学び舎は、宝塚だけだと思います。
それだけ卒業生が宝塚を愛しているからでしょう。
ひとくくりにされる「宝塚愛」も本物だと思います。そして皆さん宝塚の生徒であったことに誇りをもっていらっしゃいます。

現在世間で批判を浴びている、とんでもないと言われる厳しい上下関係の中であっても、強い宝塚愛で繋がれている卒業生たち。

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でも悲しい今の現状

小林一三生誕150周年吊り広告
秋には東西で「小林一三生誕一五〇年展」が開かれていました。
11月15日に阪急電車に乗ったら、全面「小林一三氏」のつり広告でした。記念展は終わっているのに。
宝塚の雪組のポスターを全面つり広告にする予定だった所、中止になったので、「小林一三氏」のものにしたのかな??(憶測です)

多分今年は「小林一三生誕150年」で盛り上げて、来年の宝塚110周年に繋げていく予定だったのだと思います。しかし現在宝塚は、史上初めてのとても深刻な宝塚バッシング状態の中です。

この電車に乗っている時に、近くの二人の若い女性が、宝塚のイジメについて語り合っていました。私はそれを聞きながら、目の前の壁に貼られている宝塚音楽学校の生徒募集のポスターの生徒さんたちの笑顔を眺めていました。

電車に乗って、宝塚についての批判を聞くなんて、初めてのことでした。

今の強烈なバッシングの痛みを、改革の産みの苦しみとして、変革していって欲しいと思います。

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過度なマスコミ報道はゆるされない

羽生結弦さんが離婚を発表されました。その理由はマスコミの過剰なストーカー行為や一般人のひぼう中傷等のためです。マスコミや一般人による人権侵害だと思います。看過できない社会問題です。

宝塚も同じようにマスコミによって扇動的ないきすぎな部分がある報道もされています。「宝塚は体質改善が必要」と煽られていますが、そういうマスコミこそ体質改善が必要だと思います。

バッシングの痛みは、宝塚再生のために必要と書きましたが、週刊誌等による低俗な報道は指していません。名誉が棄損され、常識の範囲をこえ、第二の被災者が出ないようにと願うばかりです。

現在、いろいろと変換の時を迎えていると思いますが、低俗な週刊誌なども是正されなければならない時だと思います。そこにも人権のメスを入れなければ。

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