『New Wave !』 主演者たち
宝塚の若手中心のショー『New Wave! 』が6年に渡って行われました。その中で唯一主役と記述されていた澄輝さやとさんの退団発表が昨日あったので、今までの5組の主演者たちのその後などについて考察してみました。

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バウ・ショーケース 『New Wave! 』とは

作・演出/三木 章雄

各組若手メンバーによるフレッシュなショー!
その組のかつての名場面の再現と共に、未来への飛躍を目指してオールドから現在まで様々な名曲に乗せて歌い踊りエネルギッシュな舞台。
ステージ上の生バンドをバックに繰り広げられ、客席降りも「これでもか」というほどある、ライブ感溢れるエンターテインメントショー。

花組公演から始りました

2013年 花組
2014年 月組
2015年 宙組
2017年 雪組
2018年 星組
5組あるので6年に渡って行われ、昨年で5組すべて終了しました。
2013年は12月、2014年は1月だったため、続けて行われていくのかと予想していたらしばらく無く、2015年に宙組があり、2016年は無く、2017年、2018年と行われました。何となく忘れていた頃に行われる『New Wave! 』という印象でした。

「主な出演者」というメインキャストが、その組の有望スターでした
選抜メンバーも、新人公演の主演者、二番手など重要な役を現在担っている人ばかりです。

唯一つ特殊なのは「宙組」のみ、『主演 澄輝 さやと』と表現されたことです。
昨日退団発表をされ、本公演や別箱公演でも大きな役はふられず、ただ95年の『New Wave-宙- 』だけは他組と比べて一人だけ公演案内で主演扱いで特殊だったので、今回調べてみようと言う気になりました。

くららは「紅ゆずる」「永久輝せあ」系列の面長なイケメンが好きなので、澄輝さやとさんも同じ系列で応援していました。でも歯がゆい思いをすることが多かったのですが。その思いは、次のブログに書きます。

バウ・ショーケース 『New Wave!‐花- 』

2013年 12月12日(木)~12月22日(日)
主な出演者望海 風斗、瀬戸 かずや、芹香 斗亜 ほか

学年順出演者

望海風斗(89期)
瀬戸かずや、冴月瑠那(90期)、
芹香斗亜、菜那くらら、真輝いづみ、桜帆ゆかり、桜咲彩花、凪咲星南(93期)
仙名彩世、和海しょう、羽立光来(94期)
水美舞斗柚香光、真鳳つぐみ(95期)
乙羽映見、朝月希和、更紗那知(96期)
矢吹世奈、春妃うらら、綺城ひか理(97期)
飛龍つかさ(98期)

望海風斗さんを中心とするショーでした。やはり歌唱力と統率力が抜群に良かったので、「若手の公演」という雰囲気ではなかったです。
娘役では桜咲彩花、仙名彩世の二人が活躍して、5組の中で一番水準の高い作品だったと思います。

望海風斗さんは、この公演の後の『ラスト・タイクーン/TAKARAZUKA∞夢眩』から、同期の明日海りおさんが花組に組替えしてこられて、その後も中日劇場では『ベルサイユのばら-フェルゼンとマリー・アントワネット編-』のアンドレ役でと、番手的には停滞期でもありましたが、スカイステージの番組と『エリザベート』のルキーニで大活躍して、雪組に組替えして今の成功に至っています。

バウ・ショーケース 『New Wave!‐月- 』

2014年1月18日(土)~ 1月28日(火)
主な出演者美弥るりか、宇月 颯、鳳月 杏珠城 りょう ほか

学年順出演者

美弥るりか(89期)
宇月颯(90期)
白雪さち花、貴千碧、咲希あかね(91期)、
千海華蘭、鳳月杏(92期)
星輝つばさ(93期)
珠城りょう(94期)
晴音アキ、輝月ゆうま、朝美絢、楓ゆき(95期)
咲妃みゆ、夢奈瑠音、叶羽時、蒼矢朋季、颯希有翔(96期)
蓮つかさ、海乃美月(97期)
清華蘭、紫咲樹れの(98期)
4人のメインメンバーでしたが、衣装の色で差別化していました。ゴールド…美弥るりか、水色…宇月 颯、ピンク…鳳月 杏、紫…珠城 りょう。
そしてゴールドの美弥るりかさんが真ん中で活躍されました。
この公演の時に凪七瑠海さんは『風と共に去りぬ』に出演していました。それまで美弥るりかさんは、かちゃさんと「ニコイチ」の扱いが多かったのですが、この公演では中心となって活躍されたので、「美弥るりかの2番手決定か?」と思ったのですが、歌唱力の弱さが決定打にならなかったのでしょうか。何も番手問題に変化はありませんでした。

鳳月 杏さんは、新人公演の主演は0.5(オスカルとアンドレ編のため)と言われていたため、メインメンバーに入っていたことは、当時は意外に感じました。
前年の『月雲の皇子 -衣通姫伝説より-』の好演により、実力が認められ、花組に組替えしてさらに目立つ存在になっていきました。
大器晩成のスターですね。今後も月組に戻っての活躍が期待されています。

暁千星君は主要メンバーと学年差が大きいため、敢えてはずされたのでしょう。
当時は珠城りょう君さえ、主要メンバーになるには、若すぎるイメージがありましたが、この頃から「次期トップ候補」だったのだなあと、5年前の布陣をみて思います。

バウ・ショーケース 『New Wave!‐宙- 』

2015年 4月2日~4月12日
主演 澄輝さやと

学年順出演者

美風 舞良(82)
花里 まな、澄輝 さやと、綾瀬あきな(91)
凛城 きら、松風 輝(92)
蒼羽 りく、結乃 かなり(93)
風馬 翔 花咲あいり(94)
桜木みなと、実羚 淳、涼華 まや、伶美うらら(95)
瀬戸花 まり、秋音 光(96)
留依蒔世、水香 依千(97)
小春乃 さよ、瑠風 輝、潤奈すばる(98)

澄輝さやとさんのみが主演と表示され、先行画像は一人写りで、ポスターでも澄輝さやとさんの周りに人がおらずに1人白いお衣装の特別扱いでした。
凛城 きら君、蒼羽りく君、桜木みなと君、伶美うららちゃんが白衣装でスター扱いです。
5組の中で娘役がポスターで主演級の目立つ扱いを受けたのは伶美うららちゃんだけですが、退団されてしまいました。

いつも謎が多い宙組ですが、この『New Wave!‐宙- 』は他組と一味違っていましたね。

愛月ひかるさんは、「TOP HAT」で、3枚目に振り切った変なイタリア人を演じるために、こちらには出演されませんでした。
この時から愛ちゃんの独特なキャラ路線がつくられていったような。
活舌と歌唱さえもう少し良くなれば、スター路線を進めると思うのですが、愛ちゃんの今後の活躍も注目しています。

和希そら君は、「TOP HAT」ではダンサーとして目立って頑張っていましたが、どうしてもそら君が必要な役ではなかったです。
『New Wave!‐宙- 』にそら君が出演しなかったことは謎です。なんでもできるそら君が入ると全体とのレベルの差が出るからなのか?

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バウ・ショーケース 『New Wave!‐ 雪-』

2017年2月9日(木)~ 2月19日(日)
主な出演者 月城かなと、永久輝せあ ほか

学年順出演者

愛すみれ、月城かなと(95)
永久輝 せあ、叶 ゆうり(97)
諏訪 さき、陽向 春輝、野々花 ひまり彩 みちる(98)
星加 梨杏、眞ノ宮 るい、桜庭 舞、汐聖 風美(100)
縣 千、琴羽 りり、優美 せりな、望月篤乃、麻斗海伶
彩海 せら、有栖 妃華、潤 花(102期)

月城かなと君が月組に組替えする直前の作品で、「れいひと」コンビが終わってしまうということで、くららには感慨深いものがありました。
月城かなと君愛すみれさんの95期が1番上で、当時の研一生にまで、もれなく見どころが与えられている超フレッシュな編成で、それでも破綻なくショーを魅せられることができる、下級生の底力に感嘆しました。
歌える人には歌を、踊れる人には踊りをという適材適所の割り振り方も良かったです。
この作品で実力を披露しても、まだ本公演での活躍にまでは結びついていかないことなどから、宝塚の層のあつさを感じます。

バウ・ショーケース 『New Wave!‐ 星-』

2018年8月27日(月)~ 9月8日(土)
主な出演者 瀬央 ゆりあ、紫藤 りゅう ほか

学年順出演者

瀬央ゆりあ(95)
紫藤りゅう、朝水りょう(96)
華鳥 礼良(97)
澪乃 桜季、天希 ほまれ(98)
天路そら、遥斗 勇帆、 七星 美妃(99)
桜庭 舞、 朱紫 令真、 極美 慎(100)
颯香 凜、 夕陽 真輝、 彩園 ひな、 麻倉 しずく(101)
都 優奈、 奏碧 タケル、水乃 ゆり、 侑蘭 粋(102)
星咲 希、 音佳 りま(103)

台湾公演に行かない組での『New Wave!‐ 星-』でした。
それに続いてのバウホール公演『デビュタント』に星蘭ひとみちゃんは出演したのに、こちらには出なかったのは、伶美うららちゃんの二の舞になりたくなかったのか?と邪推したり。
こういう宝塚ファンしか観劇しない作品には、チャレンジした方が良いと思いますが、雪組では星南のぞみちゃんも出演しなかったし。
「超美人は歌えない」というのが残念ですね。伶美うららちゃんも含めて。

瀬央ゆりあ君は2017年の『阿弖流為-ATERUI-』218年の『ドクトル・ジバゴ』、そして夏の『New Wave! -星-』『デビュタント』 と、別箱で実力を発揮する年となりました。
『New Wave!‐ 星-』では、瀬央ゆりあ君は素晴らしかったですが、星組の熱さを真ん中で出す熱量には達していなかったような気がしました。
下級生にも星組の熱さを伝承して欲しいと思いました。

『New Wave!』の意義とこれから

各組での『New Wave!』は、若手のスターに経験を積ませるには、とても良い試みで、その後の成長や飛躍に繋がったと思います。
6年に渡る期間がかかったのは、かかりすぎだったのでは。

今はエンタメ界は好調しすぎて、上演する箱不足だと言われています。
宝塚には専用の「バウホール」があって、常に使用しているわけでは無いので、もっともっと若手の育成のために常用するようにすればいいのに。

『New Wave!』は、ベテランの三木章雄先生の作品でしたが、宝塚には多くの若い「作・演出」の候補の方がいらっしゃると聞きます。
『New Wave!』は、衣装は使いまわしで、装置もほとんどなく、生演奏だけが贅沢でした。
生演奏もやめて、新人の先生で、若い生徒を起用して、コストをおさえた「実験劇場」的な作品を頻繁に行っていったらいいなと思います。

宙組の「パパアイラブユー」と「群盗」では、普段は大きな役がつかない人たちも、役を与えられたら、輝くように活躍をされていました。
場さえ与えられたら、こなすことのできる秘めたパワーをみんな持っているのだと思いました。

『New Wave!』のように番手をしっかり決めて活躍の場をふるのもいいでしょうし、先日の宙組のようにみんなに活躍の場をふるのもいいでしょう。
2019年はとりわけ宝塚が変革する年のように思われるので、様々なチャレンジも積極的に行っていったらいいなと思います。

あっきーについて書こうと思っていた記事が全く違うものになってしまいました。
あっきーについては、次のページで書きます。

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