2021年は オリジナル作中心  良作になる?
こんにちは、くららです。
今日は2020年の作品を振り返って、2021年の期待を書いてみようと思います。

2020年に上演された宝塚の作品は、宙組の「壮麗帝」以外は全部観劇できました
壮麗帝」は、和希そらくんが活躍するということで、東京遠征も予定し、日本青年館と梅田ドラマシティで観劇予定でしたが、コロナで中止になってしまって、リスケジュールでの梅田ドラマシティの5日間の公演のチケットは流石に入手できず、配信で見ました。

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2020年上演作品

宝塚大劇場

雪組 「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」
星組 「眩耀の谷~舞い降りた新星~」「Ray ―星の光線―」(10日間ほど休演後、千秋楽のみ上演)
(公演自粛期間)
花組 「はいからさんが通る」(予定の三分の二以上休演)
月組 「WELCOME TO TAKARAZUKA」「ピガール狂騒曲」
宙組 「アナスタシア」

別箱公演

花組 「DANCE OLYMPIA」ダンスコンサート
花組 「マスカレード・ホテル」原作もの
月組 「出島小宇宙戦争」オリジナル
月組 「赤と黒」再演
(公演自粛期間)
宙組 「FLYING SAPA」オリジナル
宙組 「壮麗帝」オリジナル
雪組 「NOW! ZOOM ME!!」望海風斗コンサート
雪組 「炎のボレロ」再演『Music Revolution! -New Spirit-』
雪組 「パッション・ダムール -愛の夢-」凪七瑠海コンサート」再演
星組 「エル・アルコン-鷹-」再演『Ray -星の光線-』
星組 「シラノ・ド・ベルジュラック」原作もの

宝塚大劇場では、星組と花組は、「中止期間」がありましたが、5組の公演が上演されました。
外箱公演も、2月29日から月組公演が中止となって、リスケジュール後の公演は公演期間が短くなりましたが、5組全部平等に上演されました。
リスケジュールで「5組平等上演」にしている宝塚は流石です。

どの公演も良作で、楽しめる作品ばかりでした。
駄作をつくらないという小川理事長の目標は、2020年は達成できていたと思います。

コロナ禍でお稽古さえ通常にできない上、いつ公演中止になるかもしれない覚悟の中で、舞台を通して「幸せ、元気を届けよう」というタカラジェンヌの情熱が、どの作品も心に響く、更に素晴らしい作品にしていました。

オリジナル作品が少なかった2020年

本公演について

完全オリジナル作品は、星組謝珠栄先生の「眩耀の谷~舞い降りた新星~」だけです。
この作品も、「礼真琴・舞空瞳お披露目」作品を前提としては適していましたが、一般的にストーリー展開が良かったとは思えません。
東京のものは配信でしか見ていませんが、宝塚の時より、個々の演技が練り上げられて、勢いがついていて、格段に良かったです。どうしても「宝塚上演時」と「東京上演時」とのクオリティの差は明らかです。
特に今回はコロナ禍での中止期間を経ての、東京公演だったので、出演者たちの熱意で最高の作品に仕上げられていたように思いました。

ONCE UPON A TIME IN AMERICA」は、原作がありますが、大半は小池先生のオリジナルでした。
歌唱力抜群の望海・真彩コンビに沢山の楽曲を用意し存分に聞かせてくれ、視覚的にも凝った素晴らしい作品だったと思いますが、望海さんの代表作になったかというと、そこまででは無かったような。
「男の哀愁」という小池先生の描きたかったものが宝塚的では無かったのが、宝塚ファンの琴線に触れるには少し違ったように感じました。
スカイステージで東京公演の千秋楽を観た時は、出演者たちの熱量と技量でねじ伏せて、感動の作品でした。

ピガール狂騒曲」も原作がありますが、ほぼ原田先生のオリジナルでした。
こちらはコメディで、芸達者な月組生の熱演によって、「とにかく楽しい時間を提供しよう」という趣旨においては大成功だったと思います。
コメディに筋書など重要では無いというなら、コロナ禍で疲れている観客に笑いと元気を与えてくれる作品としては、最高だったと思います。

少女漫画原作を大劇場版に作り直して再演した「はいからさんが通る」は、『ベルサイユのばら』と同じくらい、魔法のように宝塚ワールドに仕上がった作品でした。

アナスタシア」も、海外ミュージカルの素晴らしい楽曲をそのまま使用して、宝塚風に男役主演に作り直した、宝塚の舞台技術が活かされた素晴らしいミュージカルでした。海外ミュージカルを宝塚風に仕上げる手腕も、もはや「お手の物」という感じです。

別箱演について

昔の作品の再演や、原作物を、現代の宝塚の舞台にマッチした形に作り直し魅せる技術は、とても優れていると思います。

上田久美子先生の「FLYING SAPA」は、全く宝塚的では無いストレートプレイのオリジナルの異色作でしたが、宝塚でもこういう作品ができるという、幅を広げた部分は評価できると思います。

樫畑亜依子先生の『壮麗帝』は、有名なオスマン帝国の歴史上の人物が登場して、その時代を描いた作品も多くあるので、オリジナル作品ではありますが、完全オリジナルとは言い難く、無難な作品でした。

谷貴矢先生の『出島小宇宙戦争』は、完全なオリジナル作品でしたが、頭の硬い年長の私には、理解がついていけない部分が多々あり、難しかったですが、舞台に面白みがあったことと、フィナーレが素晴らしかったので、駄作とは思いませんでした。

2020年は、「オリジナル作品」のヒットは、無かったと思います。
敢えていえば、和物レビューの「WELCOME TO TAKARAZUKA」が、今までの和物レビューの中では、飛びぬけた傑作だったように思います。

「チョンパ」で幕が開いて、銀橋や本舞台にズラ~っと男前な若衆と美しい娘役さんたちが並んでいて、「これぞ宝塚!」という感動から始まり、日本の芸術・美術の特徴とされる「雪月花」をモチーフに、「雪」「月」「花」の3部構成で、聞き覚えのあるクラシックの曲に合わせて、日本舞踊をスピーディーに見せてくれて、季節感あふれる動く絵巻物のような舞台は、惹き込まれているうちに「アッ」という間に終わりました。
和物レビューは比較的退屈なので、あっというまに終わったという印象をもったのは、初めてです。

博多人形のような、少女の可憐さがある松本悠里さんが、この公演で卒業されることはとても残念ですが、この作品は、松本悠里さんの思い出とともに、私の心の中に残る作品となりました。

2021年はオリジナル作品が多い

ショーは、スターたちの魅力で魅せるものなので、なかなか「駄作」という判定にはなりません。
座付き演出家の「お芝居」が、ともすると「駄作判定」になってしまいやすいです。
2021年は二人のトップスターの退団公演も控えているので、「オリジナル作品」が多く上演される予定です。(オリジナルの芝居演目は、赤字で表示)

021年大劇場作品

雪組 『f f f -フォルティッシッシモ-』上田久美子
『シルクロード~盗賊と宝石~』

星組 『ロミオとジュリエット』

花組 『アウグストゥス-尊厳ある者-』田渕 大輔
『Cool Beast!!』

月組 『桜嵐記(おうらんき)』上田 久美子
『Dream Chaser』

宙組 『シャーロック・ホームズ(仮)』生田 大和
『Délicieux(デリシュー)!-甘美なる巴里-』

雪組 『CITY HUNTER』【漫画原作
『Fire Fever!』

星組 未定
花組 未定

6作中4作が「オリジナル作品」です。
退団公演の二つは、上田久美子先生の作品です。上田先生の作品に駄作は、無かったと思いますから、二作品も期待できるでしょうか?
『f f f -フォルティッシッシモ-』のお稽古場映像を見るだけでも、なかなか作品像がつかめません。1月2日に観劇予定なので、また感想を書きますね。

彩風咲奈さんのお披露目公演には、『CITY HUNTER』という漫画原作をもってきています。
原作物は「駄作率」が非常に低く、ヒット作品になる可能性が高いです。
しかし「少女漫画」が多く、「少年漫画」は、過去にあまり上演されていません。
「ルパン3世」は、小柳先生の女性らしい目線で色付けされて成功しました。

『CITY HUNTER』を担当される齋藤吉正先生は、月組『夢現無双』を上演された時は、男性ファン目線で、思入れも強い吉川英治原作「宮本武蔵」を元に作られたので、女性宝塚ファンから総スカンをくらいました。
『JIN-仁-』は、男性コミック『スーパージャンプ』が原作でしたが、齋藤先生によって面白く作られていました。

2021年の本公演の作品は、2020年と同じように「良作ぞろい」の年となることができるでしょうか?

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