宝塚は変われないのか?
こんにちは、くららです。
連日体温越えの危険な暑さが続いています。
蛇口からの水道水が、今まで経験したことのないお湯状態で驚いています。

そして半年以上コロナ禍が続いています。
今日はちょと暑さでおかしくなった頭で、辛口の内容を書いていきます。
大丈夫な方だけ、おつきあいください。

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宝塚の公演が一番公演中止を余儀なくされている

産経新聞に宝塚のフィナーレの華やかな写真とともに下記の記事がありました。

「演劇」そろり再開も毎日が千秋楽 業界特有の難しさ、中止リスク負担重
新型コロナウイルスの感染拡大により、延期や中止が続いていた演劇などの公演が再開されている。ところが、
ようやく動き出した舞台も出演者やスタッフから感染者が確認され、再び中止や休止に追い込まれる事態が相次いでいる。
大人数が関わり、気密性のある会場に長時間観客を集める「演劇」は、そもそも“3密”(密閉、密集、密接)になりやすい環境だ。業界特有の困難さに、解決の決定打は見えてこない。引用産経新聞

現在、花組、星組の本公演が中止になり、梅田の雪組公演も中止となり代替公演の公表が待たれています。
予定通り上演できたのは、宙組の11日間の『FLYING SAPA -フライング サパ-』と、明日が5日目で千秋楽の『壮麗帝』だけです。明日無事に千秋楽を迎えられますように。

出演者、関係者が大所帯で「密集」「密着」が当たり前の宝塚には、途方もない大きな壁が立ちふさがっています。

全員PCR陰性というゼロリスク

出演者に一人でも陽性者がいると、出演者全員が濃厚接触者とみなされ、他の出演者全員が2週間の自宅待機となってしまうことは、あまりに厳しいものがあります。

コロナが蔓延して感染しやすくなっている今の世の中で、絶対に感染しないというゼロリスクはあり得ません。
感染者を出さないではなく、出た場合は広げない対策をとっていくべきです。
コロナは、いつまで続くのかもわからない状況で、感染も許容して共存していくしかありません。

お稽古期間中に2名のPCR検査での陽性が確認されても公演開催

元宙組トップスター、凰稀かなめさん主演の明治座での「モンテクリスト伯」について
不運にもお稽古期間中に、2人の出演者からPCR検査での陽性が確認されましたが、保健所から「全キャスト、スタッフ共に濃厚接触者には該当しない」との判断があって、初日が2日遅れですが開演予定です。

8月6日 松田昇大さんは稽古中に体調不良を訴えて、稽古を中止して自宅療養していました。
8月11日 再度のPCR検査で松田さんの陽性が確認され、全キャスト・スタッフが再度PCR検査を受け、その結果、全員の陰性が確認されました。
8月12日 松田さんのコロナ感染による降板と代役が発表され、8月16日が初日の公演開催については、保健所の指示、指導待ちと公表されました。
8月14日 保健所の「濃厚接触者には該当しない」という判断と指導の下、公演開催が決定されました。
しかし稽古は中断されていたため、公演への準備の関係上、やむを得ず、8月16日(日)、17日(月)の3公演については中止することが発表されました。

この公演では、他にもお稽古の初期段階で、アンサンブルのお一人にPCR陽性が確認されて、保健所の判断があるまで、お稽古を中止して自宅待機の時がありました。
松田さんが体調不良を訴えた2日後の8日に別の出演者が体調不良を訴えて、降板し代役が立てられていました。この方はPCR検査では陰性だったようです。

主要キャストが12名(元星組の十碧れいやさんも)で、あとはアンサンブルの方々です。出演人数がとても少ないところが、宝塚と違うところです。

このことから学習できること
1 小人数で、「密」を避けた感染防止対策を徹底してのお稽古は、それぞれが「濃厚接触者」とは判定されない
(マスクを着用、こまめな休憩、手洗いうがいの徹底、フェイスシールド着用)。
2 陽性者は実名報道して降板し、代役をたてる

宝塚の公演でも同じようにできるか?

カギは保健所に濃厚接触者と判定されるかどうか?

濃厚接触者は、新型コロナウイルスに感染していることが確認された方と近距離で接触、或いは長時間接触し、感染の可能性が相対的に高くなっている方を指します。
濃厚接触かどうかを判断する上で重要な要素は上述のとおり、
1.距離の近さと
2.時間の長さです。
必要な感染予防策をせずに手で触れること、または対面で互いに手を伸ばしたら届く距離(1m程度以内)で15分以上接触があった場合に濃厚接触者と考えられます。引用厚生労働省ホームページ

発症する2日前から発症後7~10日間程度が人にうつしてしまう可能性のある感染可能期間と言われています。

稽古について
稽古は、従来の「稽古場」だけでなく、大劇場の舞台を使ったり、ロビーを使ったり等、広い空間で「密」を避けての配慮はされていたようです。
マスクとフェイスシールドの着用、手洗いうがいにつとめることなども、問題なくできるでしょう。
気をつけてお稽古すれば、「濃厚接触者」に認定されないと思います。

公演実施中について
宝塚の舞台の魅力は、舞台上の出演者の「密」の迫力です。コロナの感染防止で求められているものと、真逆と言えます。
舞台上の出演者の数を60人までとする配慮がなされるようになりましたが、楽屋や早替わり室での密着を避けるためには、それ以上の人数の削減は必要なのでしょうか?
先日まで上演されていた舞台内容を、感染防止仕様に変更する必要があるかもしれません。
舞台上の出演者同士が、「濃厚接触者」とみなされないなら、陽性者が出ても、その人の休演で代役を立てることで舞台は続けていくことができます。

休演者公表問題

「モンテクリスト伯」では、PCR陽性が判定されると、ただちにその役者さんを降板させて、代役をたてて、マスコミに公表しました。

8月17日から実施予定だった花組「はいからさんが通る」は、14日間さらに公演が中止されることになりました。
それは14日に「1人の出演者の陽性が判明したためなのかな?」と思っています。
それ以前に出演者8名の陽性が確認されていて、その中にも、まだ舞台に立てるだけ体調が回復していない方もいらっしゃるでしょう。

公演を再開した時に、休演者として公表すると「=感染者」と判断されてしまいます。
実名で感染者とわかることを避けて、公演中止を続けていくとすると、ビジネスとして妥当なのか?
私は大いに疑問を感じました。(公演が再開できない理由は、他にもあるかもしれません)
陽性が判定された人には、自分が陽性だったために「公演中止になる対応」は、実名が公表されるより精神的なプレッシャーがあまりに大きいように、私は感じます。

宝塚歌劇団は「プロ」なのか「アマ」なのか?

生徒さんたちは、プロ意識をもって舞台に立たれていると感じています。
「生徒」と言う言葉は「アマ」意識の言葉です。プロ意識の逆です。

宝塚歌劇団はビジネスを優先しないのか?
宝塚歌劇団は、コロナによってとても厳しい経済状況に直面していると思うので、1回分でも多くの「チケット代金の収益」が貴重だと思います。
例えば宝塚大劇場では、客席が半数になったと言え、満席売れれば、約950万円の収益になると思います。(計算は間違っているかもしれません)

しかし、一人の実名報道を避けるために、何億円もの収益がとんでしまうというのは、如何なものか?

さらに問題に感じていること→直前の「公演中止」の公表(何度も繰り返されている)
ビジネスというものは、信頼関係の上に成り立っています。
ギリギリに「公演中止」を公表することで、都合を合わせて観劇を楽しみにしていた観客の期待を裏切ることを繰り返しています。

(保健所の指導というのもあるのでしょうが、「モンテクリスト伯」のスタッフのTwitterを読む限りは、唐突に保健所の指導は入らないようです。)

非常事態の特別な状況下であることは分かりますが、観客の思いは無視して、ギリギリに公演中止を公表するやり方は、今後ビジネスとして存続できるのか?
宝塚は、ファンがビジネスを越えた愛をもって見守っていますが…。

もっともっと詳細に情報を公開していただければ、納得できることもあると思います。

コロナ感染に対する日本人の意識の間違い
今のようにコロナが市中に蔓延していると、感染することは運のわるいことにすぎません。感染者は気の毒な被害者です。

しかし感染者=犯罪者のような風潮があります。
日本人の悪いところで、何事も偏見をもちやすく、コロナに感染することをまるで悪いことのように捉える傾向があります。
「何か人と違ったことをしたから」、「ルールを破ったから」と、感染者の落ち度のせいで感染したのだと、感染者に責任を押し付けますが、これは大間違いです。

コロナに感染してしまった本人や、その団体の代表がコロナ感染を謝ったりしますが、これも大きな間違いです。
謝罪の必要は全くありません。
何も悪いことはしていない、単なる被害者がどうして社会に対して謝らなければならないのか?

このあたりが、日本人の「島国根性」の残っている歪んだ社会性の欠陥です。
相手の立場になって物事を受け入れる日本人の意識改革が必要です。

インフルエンザとコロナ
新型コロナウイルスは、未知のウイルスなので怖いものですが、若年層に限って言えば、感染者の今後に大きなダメージを与える確率はかなり低いです。
見方によっては、インフルエンザウイルスと変わらないものです。
今まで宝塚の公演で、インフルエンザによる休演は、何の偏見ももたれず、当たり前に公表されてきました。

新型コロナウイルスだけ、秘密遵守をしなければならないものなのか?

宝塚歌劇団は「プロ」なのか「アマ」なのか?
観客の立場は後回しなのか?

宝塚愛という言葉で流すことで終わらない問題を私は感じています。

では、どうすれば良いか?

伝統を重んじる宝塚歌劇団ですが、今に合わせて変容する必要があると思います。
今まで築かれてきた宝塚の世界観を舞台で披露することが大切だと思いますが、この非常事態は、出演者の安全のために、感染対策仕様の舞台で良いと思います。

病名は公表せず、「休演」とすれば良いと思います。
そして、舞台に立つ人数を減らすことが必須なので、他にも休演者を募ったら良いでしょう。
(宝塚ファンも感染者を詮索しないことです。)

本人は使命をもって舞台に立ちたいと思っていても、ご家族から「今は舞台に立つのは控えて欲しい」という要望がある人もいるでしょう。

コロナに感染しないためには、免疫力がとても大切だと言われています。
タカラジェンヌは舞台をつとめるために、「激しい運動」や「不規則な生活」を続けているので、どうしても免疫力を下げやすいです。
今年の夏は猛暑だけに、余計に過酷な舞台を続けることは、免疫力が下がります。

体力や免疫力に自信の無い人、舞台に不慣れな下級生等、休演を選択する人もある程度いるのでは無いかと思います。

1日2回公演が、週に4回ある現在の状況は、免疫力を保つためには、ハードすぎます。
出演者も余剰気味なので、主要メンバーであっても、代役制度を利用して、時に休演しても良いのではないかと思います。
現状では、代役のお稽古をすることは難しいでしょうか?

出演者の健康を第一に、柔軟な運営を希望します。

とにかく、現在の感染が拡大している特異な状況下で、宝塚の公演を上演していくには、様々な変化、変更が必須だと思います。
大きな組織なので、臨機応変に変わるということが一番難しいと思いますが、宝塚存続のためにも何とか頑張っていただきたいです。

終わりに
本日、4月から6月のGDP(国内総生産)の成長率は、年率換算でマイナス27.8%と、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で戦後最大の落ち込みとなることが発表されました。今なお深刻なコロナ禍が継続しているので、この数字は前ぶりでしかありません。

恐怖心からなんでも自粛するのではなく、新型コロナを正しく恐れて科学的に状況を理解しながら、経済をまわしていくことは、何より重要だと思います。
そのためには新型コロナを指定感染症から外すことも必要でしょう。
宝塚にも、「今」に則した変化をしながら、いつまでも生き残っていって欲しいです。

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