抜擢適齢期を思う椿火呂花さん
こんにちは、くららです。
先日、HKDCを母体にしてはやみ甲さんがプロデュースされ、元宝塚や元OSKのメンバーも出演する「夢組」について少し触れましたが、その公演などで宝塚OGとして主演で活躍されている椿火呂花さんについてご紹介したいと思います。
先日まで「中国宝塚OG公演」が上演されていましたが、そこでも椿火呂花さんは主演でした。こちらは夢組公演ではありません。
トップスターや番手のついたスターでは無かったのに、外部で主演を演じることは、スゴイと思いませんか?

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中国宝塚OG公演

中国宝塚OG公演
12月31日~1月12日 北京・上海・広州3か所で
[出演OG]たかね吹々己(旧芸名高嶺 ふぶき) / 麻乃佳世 / 舞風りら / あづみれいか / 麗たまき / 千珠晄 / にしき愛 / 青山雪菜 / 五条まい / 山吹紗世 / 鳴海じゅん / 光海あきほ / 椿火呂花 / 芽映はるか / 建守良子 / 綺華れい / 夕霧らい / 逢月あかり / 真衣ひなの / 凰羽みらい / 水沙るる / 鷺世燿
1部「剣と愛の光芒 ~ナポレオンを愛した女たち~」ナポレオン:椿火呂花 妻ジョゼフィーヌ:麻乃佳世
2部「華麗なるレビューショー」「ベルサイユのばら」、「エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-」など宝塚歌劇団の代表作の名曲メドレー

今年中国で開催された「中国宝塚OG公演」の詳細を上に記しました。元トップスターの旧芸名の高嶺ふぶきさん、元主演娘役麻乃佳世さん舞風りらさんがいる中、椿火呂花さんが主演のナポレオン役!ポスターにも掲載されています。
OGであっても序列を重んじる宝塚で、上級生でも無い、番手スターでも無かった椿火呂花さんが、大きな役を演じるというのは異例であり、それだけ真ん中が似合うスターさんなのです。

なぜトップスターや番手スターで無いかというと、途上で退団されたからです!劇団の抜擢が遅かったのです!

椿火呂花さんについて

1995年81期生として入団。愛称ゆうか
入団時の成績は31番。同期には大和悠河さん真飛聖さんふづき美世さん舞風りらさんがいます。

研6での初抜擢
2000年5月、「黄金のファラオ」宝塚の新人公演で、本役:絵麻緒ゆうさんの2番手役に抜擢されました。
それまでは同期の真飛聖さんに隠れて目立つことが無かったようです。
高身長で容姿端麗の男役さんなのに。

この公演の時に真飛さんは「ベルリン公演」に出演していました。
当時星組プロデューサーをされていた森下信雄氏(元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略の著者)が上層部や演出家にかけあい、「この公演が最後のチャンス」と思って抜擢されたそうです。当時ゆうかさんはマイペースでガツガツとした所が無かったので、この香盤表を初めて見たときに、いつもの定位置に自分の名前が無かったので、「いよいよ役が無くなった」と泣きそうだったとか。(このエピソードは、先に書いた著書を参考にさせてもらいました)
この抜擢に努力でこたえて好評だったので、路線コースにのって宙組に組替になります。

宙組に組替えする直前の2001年6月、星組「イーハトーヴ夢」(バウ・東上 夢輝のあ主演ジョバンニ役)2番手カンパネルラ役で、観劇したことをよく覚えています。
ゆうかさん演じるジョバンニの友人のカンパネルラ役は、とてもやさしい白い男の子役がピッタリでいじらしいほどの印象的な演技で、芝居上手だなぁと感じました。
(「イーハトーヴ夢」は藤井大介先生の脚本・演出で、とても良かった作品の一つとして私の中に残っている作品です。)

組替後の大きな立場続き
そして宙組に組替えしてすぐ「カステル・ミラージュ」で新人公演初主演
すぐ後「エイジ・オブ・イノセンス -美徳の微笑-」で、バウホール・東上初主演。立っているだけで絵になる正統派の二枚目男役でお芝居が本当に上手だと思いました。
しかしその後「傭兵ピエール/満天星大夜總会」退団されてしまいました。
話は違いますが、宙組「ダンシング・スピリット!」で専科の伊織直加さんとのコンビが好評だったので、退団公演の「満天星大夜總会」でも二人のシーンがあったのはご愛敬で楽しかったです。ショーでの女役も美しかった!

抜擢適齢期を逃した残念な結果

誰もが宙組で路線に乗って活躍されていくと思っていただけに、
「新人公演初主演」→「バウ・東上初主演」→「退団公演」という流れは残念でならなかったです。

路線では無かったのに、急に路線になったことで退団された」というを聞いて、「急にスターのなるのは難しいのか」と心から残念に思ったものです。
これは噂であって、スミレコードがあるので決してご本人は退団理由を明かされていません

「イーハトーヴ夢」繋がりのねったん
最後の星組バウ公演「イーハトーヴ夢」で主演、2番手という間柄であった夢輝のあさんも同時期に退団され、退団後一緒の情報がよくあったりしました。
夢輝さんも路線男役で「パーソナルブック」まで発売されたのに、上り詰めることなく退団されて残念だった方です。

研6までその他大勢の立場だったのに、いきなり路線に抜擢されて、真ん中を目指して精進していくには「かなりのハングリー精神」が必要でしょう。
ファンの数もいきなり増えて戸惑うこともあったでしょう。
特に組替をして「新人公演初主演」をしているので、余計に精神的にしんどかったのかなぁと思います。

通常はいきなりの抜擢ではなく、徐々に抜擢され、主演を経験します。
そして若い時に「帝王学」では無いけれども、真ん中の心得のようなものも育成されていくように思います。
男役群舞など、学年で1人ずつ選抜されるケースが多いようで、星組時代は同期にトップ候補の真飛聖さんがいたので、目だつ役は真飛さんにいって、ゆうかさんにまわってくる機会はほぼ無かったでしょう。

紅ゆずるさんや、瀬央ゆりあくんは、最後の新人公演での主演からスター街道を上り詰めていくようになりましたが、それはずっと「星組」だったからもあったでしょうし、「星組」は、出来ないことをそのまま放っておいてくれない組だと二人とも言っていました。

ゆうかさんは、長身で甘いマスクの美形で素敵な男役さんでした。もっと早い時期に抜擢されて路線にのっていたら、全然違う結果になったのでは無いかと思います。

105年の歴史をもつ歌劇団は、生徒のスター性を見抜くプロだと思います。
椿火呂花さんのような逸材を逃しては勿体なかったですね。

それにしても退団されて長いのに、今なお真ん中で活躍できる椿火呂花さんの実力とスター性はすごいと思います。

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