今年の95期トップは早期就任!ゆっくりスターコースもファンの醍醐味
今年95期礼真琴くんと柚香光くんのトップスター就任が決まって、「次は月城かなとくん東上?」と期待していたところで、別箱東上公演の主演が鳳月杏さんと発表されました。
鳳月杏さん東上公演はめでたいことですが、95期を応援している人たちの間では、落胆の声も上がっているようです。
この95期に「待った!」がついた状態は、全く問題では無い、むしろ歓迎すべき状況だと思っています。

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トップ就任時の年次について

67期生の涼風真世と真矢みきの例 5年の就任差
美人の期と言われた67期を例にあげますと
涼風真世 研10でトップ就任 1990年12月27日~1993年7月31日
真矢みき 研15でトップ就任 1995年5月6日~1998年10月5日
同期なのに就任に5年の差があり、時期も重なっていませんでした。
ちなみに黒木瞳さんも同期で、研2でトップ娘役に就任。
同期でも、中卒~高卒まで、最大3年の違いがあります。真矢みきさんは中卒、涼風真世さんは高卒でした。

今年、研11で礼真琴くんと柚香光くんがトップに就任しますが、その5年後に同期の誰かがトップに就任したとしても、研16の就任であり、下記の今までのトップ就任年次表を見ていただけば、遅いわけでもありません。

最も就任年次が遅かったのは、宙組大空祐飛さんと星組北翔海莉さんの研18で、大劇場作品は、それぞれ6作と3作でした。
続いて、雪組壮一帆さんが研17就任で、3作でした。

研11でトップ就任の意味

宝塚史上最少年次でトップに就任したのが、研7就任の月組・天海祐希さん。
在任:1993.8~1995.12(大震災で大劇場が使えない時期がありましたが、一応5作/6作)
就任時に自分で2年後の12月退団と決めていたと「徹子の部屋」で仰っていました。天海さんの場合は異例です。

次に若くしてトップに就任したのは、月組・珠城りょうさん。研9での就任でした。
新人公演時代に輝いていたので将来を嘱望されていましたが、2番手を1公演しか経験しないままの無理やりのトップ就任は、時期尚早であり、この采配はりょうくんに気の毒な負担の大きいものとなりました。急ぎ過ぎた異例の抜擢と言えます。

その次に若くしてトップに就任したのは、先にあげた研10の涼風真世さん。
その次は星組の柚希礼音さんで、研11での就任でした。

「男役10年」と言われますが、男役として一人前になるには10年かかると言われています。
研11での就任というのは、男役として一人前になって早々の就任。

礼真琴くんと柚香光くんの研11でのトップスター就任は、とても早い就任なのです。

下記に過去のトップスターの本公演の上演数就任年次を書き上げてみました。

花組
愛華 みれ(71期)  5作  研14
匠 ひびき(73期)  1作  研16
春野寿美礼(77期)  9作  研12
真飛  聖(81期)  6作  研13
蘭寿 とむ(82期)  6作  研14
明日海りお(89期)  10作   研12
柚香  光(95期)      研11
月組
真琴つばさ(71期)  8作  研13
紫吹  淳(72期)  5作  研16
彩輝 なお(76期)  2作  研15
瀬奈じゅん(78期)  8作  研14
霧矢 大夢(80期)  5作  研16
龍  真咲(87期)  8作  研12
珠城りょう(94期)       研9
雪組
轟   悠(71期)  8作  研13
絵麻緒ゆう(73期)   1作  研16
朝海ひかる(77期)  7作  研13
水  夏希(79期)  7作  研14
音月  桂(84期)  4作  研12
壮  一帆(82期)  3作  研17
早霧せいな(87期)  5作  研14
望海 風斗(89期)         研15
星組
稔   幸(71期)  6作  研14
香寿たつき(72期)  3作  研16
湖月わたる(75期)  6作  研14
安蘭 けい(77期)  5作  研16
柚希 礼音(85期)   11作   研11
北翔 海莉(84期)  3作   研18
紅 ゆずる(88期)            5作   研15
礼  真琴(95期)                   研11

 

宙組

和央ようか(74期)  10作  研13
貴城 けい(78期)  1作  研15
大和 悠河(81期)  4作  研12
大空 祐飛(78期)  6作  研18
凰稀かなめ(86期)  5作  研13
朝夏まなと(88期)  5作  研13
真風 涼帆(92期)          研12

トップスターの通常任期について
本公演の上演本数で数えるのが一般的になりました。
・ 最少1作~最大11作
最近では「5作が通常任期」と考えられています。年に本公演は9作上演されるので、5作の通常任期は3年弱となります。
柚希礼音さん11作、明日海りおさん10作、任期の長いスターは、「トップ オブ トップ」と言われ、通常任期の倍を任されています。

2番手育成時代の必要性

2番手を経験しないままトップスターになったスターもいますが、従来は2番手時代に様々な役を経験して、役の幅を広げて、トップに就任していくのが最適だと考えられています。
2番手時代は最低2年位は必要でしょうか。
礼真琴くんと柚香光くんは、2番手時代を経ての順当なトップ就任でした。

次のトップスターを考える時、「まず2番手」をある程度の期間、経験することが大切だと思います。
各組2番手、2番手級スター
花組…瀬戸かずや(90期)別格?
月組…月城かなと(95期)
雪組…彩風咲奈(93期)
星組…愛月ひかる(93期)別格?
宙組…芹香斗亜(93期)

別格2番手級スター
・月組…鳳月杏(92期)
・雪組…彩凪翔(92期)

正2番手、3番手候補
[花組]水美舞斗(95期)・永久輝せあ (97期)
[月組]暁千星 (98期)
[雪組]朝美絢(95期)
[星組]瀬央ゆりあ(95期)
[宙組]桜木みなと(95期)・和希そら(96期)・瑠風輝(98期)

なぜ別格スターが重用されているのか?

最近のカレンダーや東上公演で別格とも思われるスターが「2番手級」の位置を占めてきています。これは今までになかった状況です。

「NIKKEI STYLE」のweb記事に下記の記事がありました。

どんな組織も同じですが、全員がトップになって卒業できるわけではないですよね。でも、トップではなくてもやりがいをもって舞台に立って、ここから巣立ってくれるようサポートしていきたいですね。引用:出世ナビ私のリーダー論 宝塚歌劇団 小川友次理事長より2019/6/13

ある程度舞台に貢献したスターには、トップスターにならなくても、主演の経験をさせたり、花をもたせたいということだと思いました。
格付けや階段降りで、そういうスターたちを大切にするのも、年功序列の宝塚での年長の功労者を大切にする小川理事長のやり方なのでしょう。

お芝居やショーで、「2番手」という立場を経験をすることが、次のトップスターに繋がる道だと思います。
そのため、表面上は年長者を大切にしながらも、次なるトップスターになる正2番手、3番手級スターを育成していくことは、大切だと思います。
月城かなとくんは正2番手なので、じっくり2番手を経験してから、トップスターになった方が良いと思います。
他のスターについても急ぐ必要は無いと思います。

今後の見通し
宝塚の人気も今が全盛期で、この隆盛はいつまでも続くものでは無いでしょう。
現時点では、各組スターが揃っています。そのため別格級のスターをまず重用しながら、その後、とても貴重な存在である2番手、3番手候補を時間をかけて重用していくのだと思っています。
現在の宝塚はスター候補が豊富
スター不足と言われたりしていますが、長年宝塚を見守っている私から見ると、「正2番手、3番手候補」にあげているスターたちは、それぞれスターとしての魅力にあふれていて、スター候補がひしめいていると思います。
そして100期あたりのスターも育ってきています。

今年トップスターになる95期の二人は、早期抜擢です。これからさらに、それに続くトップスターは輩出されていくと思います。

宝塚のスターは、トップスターになると、いつか辞めていくいくのが定め。
好きなスターを長く応援するなら、様々な役を魅せていただきながら、長期に見守っていけるのも、宝塚の醍醐味だと感じています。
ありちゃん(暁千星)ファンでもありますが、早期抜擢コースから通常コースになりつつあることを嬉しく思っています。

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