人事を探る花組トップ娘役像
こんにちは、くららです。
昨日花組のトップスターとトップ娘役の独特の関係性について書きました。
さらに花組のトップ娘役の特徴について書いていきたいと思います。

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花組は娘役さんの宝庫!他組娘役トップ多数輩出

1975年から現在までの約45年の間に12人が他組の娘役トップに就任しています。
花組から他組トップ娘役輩出推移

ここに名前があがっている方たちを見て、トップ娘役に共通していることは、圧倒的な気品美しさ若さ
(必ずしもみんなに共通しているわけではありません)
理想のトップ娘役像
ビジュアル中心ですが、最低限の実力は兼ね備えているのが、花組の理想のトップ娘役像だと思います。破滅的な歌唱力の人はいませんでした。

長年花組トップ娘役として活躍されていて、「ベルサイユのばら」のマリーアントワネットを演じた上原まりさんは、気品は誰よりもありましたが、華やビジュアル面ではそうではありませんでした。
そこに華とビジュアルと若さの北原千琴さんが組替えしてくると、北原さんの方が優遇されていました。
今の時代にこんなことをしたら大騒動か起こるもしれません。

上原さんは退団後、筑前琵琶演奏家としてご活躍され、2018年の夏にご逝去されました。
上品でたおやかでとても雰囲気のある方でした。ある時、大阪駅で通りすがりに上品なご婦人のお姿が視界に入ってきて、お顔も見えていないのに「上原さん?」と思って注視してみると、まさにそうでした。
北原さんが組替えして来られるまでに長くトップ娘役をされていたので、北原さんを大きな心で迎えて、後進に道を譲りながら育てられたのかなと思います。

北原千琴さんの次の美雪花代さんも新人公演もバウ公演もヒロイン経験の無い中、華とビジュアルと若さで選ばれたような感じでした。

ひびき美都さんは、同期の秋篠美穂さんの後研10で就任されました。
ダンスがお上手で大浦さんとの雰囲気がとてもあっていました。
花組のトップ娘役の傾向から、そのうち若い娘役さんと交代するのかな?と思っていましたが、お2人は続けられ一緒に退団されました。
その頃、花組には花組のトップ娘役像にピッタリな白城あやかさん月影瞳さんがいらっしゃいましたが、お二人とも他の組に組替えしてトップ娘役に就任されました。

私の勝手な憶測ですが、若い娘役さんを大浦さんの相手役にする劇団の意向があったのかもしれません。
でも大浦さんは、ダンスが得意で相性の良いひびきさんを希望されたのでしょうか。

春野寿美礼さんがトップ就任の前後の娘役事情

この表で一番他組への異動が多かった時期が、春野寿美礼さんがトップ就任の前後です。
これは人材が豊富だったように見えますが、娘役不足のあらわれだと思います

渚あきさん 74期生

愛華みれさんの退団公演後、研14の時に星組に組替えして、香寿たつきさんの相手役に就任しました。
新人公演ヒロイン2回、バウホールヒロイン3回、全国ツアーヒロイン1回、就任前の花組でも2番手娘役として活躍されていました。

渚あきさんは、華もビジュアルも良く、実力も伴っていますが、流石に研14で真ん中でスポットライトを浴びるには遅すぎたように思えました。

舞風りらさん 81期生

首席入団。入団2年目で新人公演初ヒロイン(第1部のみ)、バウホール公演初ヒロインと、早期抜擢されていました。バウヒロイン3回経験済み。
組替え前の花組では、役つきはそんなに良くもなく、ダンスでは活躍されていました。2期下の遠野あすかさんが2番手娘役。
2002年、研8の時雪組に組替えして、朝海ひかるさんの相手役としてトップ娘役に就任しました。

紺野まひるさん絵麻緒ゆうさんとともにトップに就任して、一緒に1作で退団されたため、トップ娘役の座が空席になって、舞風さんが就任されたという感じでした。
3歳から松山バレエ団でバレエを鍛えていた抜群のダンス力を発揮して、ダンスの得意な朝海ひかるさんの相手役としてレベルの高いダンスを沢山魅せてくれ、このコンビは成功でした。

ふづき美世さん 81期生

研8の時、宙組より古巣の花組に組替えして、春野寿美礼さんの2番目の相手役としてトップ娘役に就任。

花組では日本物の新人公演で2回ヒロインをつとめていました。
遠野さん彩乃さんのトレード組替え後、宙組へ組替え。2期下の彩乃かなみさんが2番手娘役。

当時の宙組は花總まりさんが大活躍していたので、2番手の彩乃かなみさんさえ、あまり活躍の場がありませんでした。

「エイジ・オブ・イノセンス」バウ初ヒロインを演じました。主演に抜擢されたのは、椿火呂花さん
椿火呂花さんもふづきさんもお芝居が上手で持ち味をいかして好演されていました。
今後が大いに期待されていた椿火呂花さんはその後退団発表され、ふづきさんは花組トップ娘役に抜擢されました。

組替え直前の『鳳凰伝/ザ・ショー・ストッパー』では、アデルマ姫役を演じ、ショーでも和央さんとのダンスシーンがありました。
それまでソロで活躍するシーンがあまりなかったので、ドタバタとした走り方やドレスさばきの雑さがとても気になりました。

宙組に組替えして「その他大勢」に近かったのに、バウホールのヒロインに抜擢され、本公演で目立つ役とショーの見せ場が与えられて、トントン拍子にトップ娘役に就任するという「大どんでん返し」を見たような感じでした。

弾けるような笑顔が魅力の人ですが、華があったりビジュアルが特別に良いわけではありません。
お芝居はまあまあですが、ショーでの魅せ方などは今一つでした。
瀬奈じゅんさんが花組にいらした時は、「おさあさ」で目立っていたので、ふうちゃんの印象は薄く、瀬奈さんがいなくなっても、公演の回数を重ねるごとに、ショーの出番が減っていったように記憶しています。花組はシビアなところがあります。娘役さんに対するファンの目は、この当時から相当厳しかったです。
その分実力派の遠野あすかさんが活躍していました。

いつも笑顔でいらっしゃいましたが、内心お辛かったのではないかと感じていました。
ファンの偏見かもしれませんが、退団されると聞いた時はホッとしました。
次期娘役トップの桜乃彩音さんの台頭も感じていたからです。

2番目の相手役桜乃彩音さん 88期

華、気品、美しさ、若さを兼ね備えている人です。

研2の時、ふづきさんの大劇場お披露公演『野風の笛/レヴュー誕生』では、千姫を演じ、ショーではピアノを弾く目立つ役で、印象深く残りました。
その次のバウホール公演『二都物語』では、瀬奈じゅんさん主演のバウ初ヒロイン
初々しくて美しいヒロインでしたが、かたい棒演技だったのが残念でした。

『飛翔無限/天使の季節/アプローズ・タカラヅカ』では、春日野八千代さんの裾さばきの介助をしていました。有望娘役さんのポジションです。

ふづきさん退団にともない研4春野さんの3番目の相手役としてトップ娘役に就任
ふづきさんの退団公演とその一つ前で新人公演ヒロインを2回つとめていました。
そしてその二つの本公演の間に春野寿美礼さんのコンサートがあったのですが、そこで相手役でした。まだふづきさんが在団されていたのに。
次期トップ娘役と発表されていませんでしたが、明らかに次期だとわかりました。
ふづきさんのお披露目の時から何となくわかっていましたが…。

桜乃彩音さんの成長待ちで、ふづきさんがトップ娘役に就任していた、という感じを受けていました。
そのため、ふづきさんは「花組トップ娘役像」に当てはまらないところがあるものの就任されていたという印象をもちました。(私の偏見も入っています。)
ふづきさんの笑顔には心を癒してくれるやさしさがありました。そういう面もかわれていたのでしょう。

遠野あすかさん 83期

首や手足が長くてスタイルが良く、3拍子揃った実力派です。
宙組時代は、研2で、『CROSSROAD』ドラマシティ公演の初ヒロイン。
研3で新人公演初ヒロイン、『FREEDOM』バウ、東上公演、樹里咲穂さん主演でヒロインと、若い時から活躍していました。

同期の彩乃かなみさんとトレード組替えして2001年より花組に組替え。
ともに2番手娘役となり、舞風りらさん、ふづき美世さんより格上に位置付けられていました。
エトワールをすることが多く、「エリザベート」では、新人公演と代役で高い評価を受けていました。

「2番手娘役だったのに春野さんに相手役に選ばれなかった」という噂がありますが、遠野さんは花組のトップ娘役タイプではありません。
春野さんの相手役に、いつか桜乃彩音さんが就任する予定だったので、実力派の遠野さんは、違う活躍を期待されていたのでは、と思います。

2002年に『Cinderella』王子様:樹里咲穂(新宿コマ劇場)、2003年に『Cinderella』王子様:真飛聖(梅田コマ劇場)と外部出演したり、2005年に『Ernest in Love』(日生劇場)で樹里咲穂さん主演のヒロインを演じています。
ふづきさんの退団とともに専科に異動して活躍後、星組に組替えして、安蘭けいさんの相手役としてトップ娘役に就任しました。

私が考える花組トップ娘役のタイプ
圧倒的な華、気品・品格、ビジュアル、若さ+足をひっぱらない実力

檀れいさんや星蘭ひとみさんのようにビジュアル面が最高でも、実力面で足を引っぱるものがあると花組には適さないでしょう。
いくら実力があっても華がなく地味だと、それも適さないでしょう。
(みんながそうだったという訳ではありません。中には例外の方もいらっしゃいます。あくまでも私の思いですので、ご了承ください)

私の勝手な願望

今年の1月の「ダンスオリンピア」では、花組メドレーが歌われ、最後『心の翼』で締められました。
高汐・大浦時代のものが中心だったので、その頃を愛している私には涙が出る程懐かしく感激続きの選曲でした。

「ダンスの花組」の復活を感じました。

しかし「ダンスオリンピア」では、1幕のセントラルパークでは「宝塚のフレッド・アステア」大浦みずきさんをイメージしたようなデュエットダンスがあるということで期待しました。
しかし華優希ちゃんは、ダンスが得意な方では無いので、大浦みずきさん&ひびき美都さんのようなスケールの大きなデュエットダンスとは全く違いました。
ダンスが売りのれいちゃんには、ダンスの得意な娘役さんと、大浦さんが躍っていたようなダンスを踊って魅せてもらいたいという希望があります。

華優希ちゃんが就任中なので、こんな願望を書くことは失礼かとも思いましたが、昨日書いたような統計的な面で、れい君が次の相手役さんと組む可能性が限りなく高いなら、次期の方にはダンス力のある方を期待したいです。

圧倒的な華のある柚香光くんには、圧倒的な華のある夢白あやちゃんがベストマッチのような気がします。

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