「I AM FROM AUSTRIA」初日観劇感想
月組『I AM FROM AUSTRIA』の初日を観劇してきました。
素敵な心が温かくなるハッピーミュージカル!

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りょうくんよりご挨拶で「この作品はコメディ作品です」とありましたが、言われなくても、終始笑いがいっぱいでした!
特に光月るうさんと、鳳月杏さんのコメディセンスが光っていました!

「音楽の都ウィーン!」ウィーン劇場協会の作品だけあって、楽曲が素晴らしい!曲に心が動かされます。
美しいだけでなく、現代的なテイストがとりいれられ、明るさや躍動感に満ちた楽曲。
バラエティに富んだミュージカルナンバーの数々は、耳に残りやすく、今でも心に残った楽曲が頭の中を巡ります。

そして、「家族」と「故郷」がテーマなので、オーストリアのお話であっても、「家族」と「故郷」への思いは、万国共通。
「エリザベートやフランツ・ヨーゼフ」などなど「宝塚ファン」なら理解できる名前が出てくるので、余計にわかりやすかったと思います。宝塚ファンでなければ、ちょっと違ったかも。

月組の芝居上手な人たちのそれぞれの個性が爆発し、舞台上に若手まで沢山の人がいるシーンが多いので、目が足りない、何度でも観たい、と思うものでした。
月組の今回のスチール写真が劇の役なので、スチール写真を良く見ると、わかりやすいです。

2年前の夏休み月組の「All for One」を観て、予想以上の素晴らしさに感動し、チケットの追加をしようと思ったら、初日が明けて、あっという間になくなってしまいました。
たぶん『I AM FROM AUSTRIA』もそういう傾向になるのかも、と思っています。

安定の宝塚作品

星組、花組とトップさんの退団公演のため、普段とは違う異色の作品が続きましたが、オーストリアミュージカルなのに、上手に宝塚風にアレンジされていたので、久々の宝塚らしい作品と感じました。

最近の齋藤作品の満足度が下がっていましたが、良い齋藤先生の復活!と感じました。
開幕前から、分刻みで画像が楽しめ、閉幕後も。
セットもオーストリアのものとは違っていて宝塚オリジナルで素敵でした。
齋藤先生らしく映像がふんだんに使用されていて、フライング装置のヘリコプターも登場。

見ごたえのあるフィナーレ、やはり一本もの作品には、フィナーレが必須です。
れいこちゃんせり上がりの「歌唱指導」が銀橋で8人の男役のダンスとともに、そして「マッチョマン」のありちゃんのダンスからロケットになり、男役群舞から、りょうくんとさくらちゃんのデュエットダンス。
デュエダンはとても高い位置での回転リフトがあり、「大丈夫かな?」と心配になるほどでしたが、りょうくんの「得意分野」なので。
無理をしないで、頑張って欲しいと思います。

それぞれの役に付いて

ジョージ・エードラー[ホテル・エードラーの一人息子]…珠城 りょう
等身大の青年役ということで、爽やかさがピッタリではまり役だと思いました。
チャラい面もあると事前情報にありましたが、誠実さが全面に出ていて、「珠城りょう=誠実、爽やか」というイメージで、その姿にはとても好感がもてます。

制作発表会の時より、歌が上達されたと思いましたが、ナンバーによっては、聴いていて勝手にヒヤヒヤしてしまう時もありました。
多分今回のナンバーは特別難しそうなので、上手に歌いこなすまでには、もう少し時間がかかるのでしょう。

ハリウッド女優エマ・カーター…美園さくら
一番ナンバーが多かったと思いますが、どれも安心して聴かせてくれ、役として歌いこなせていて見事でした。
『ON THE TOWN』の時から外人風のコメディの雰囲気を出すのが上手だと思っていましたが、今回もピッタリで、お化粧も上達されていて、美人女優がよく似合っていました。
今日の客席に本場版でエマ役をされていた方をはじめ、他の演者の方々もいらしていました。
そういう方たちを前に演じるのも緊張したと思いますが、今日のさくらちゃんは堂々としていて本当に素敵でした。主演娘役も経験値ですね。

エマのマネージャーリチャード・ラッティンガー…月城かなと
怪我で休演されて約5カ月ぶりの舞台!お元気に、ダンスも素敵に踊られている姿を観れただけで、大感激でしたが、最後の大階段で真っ赤な大きな2番手羽根を付けて笑顔で降りてきて嬉しかったです。
アクが強く劇画チックな役で、いつも強気で、ジョージに「ウィンナー野郎」と言って難癖をつけ、感情の起伏が激しいというか、いつも怒っている感じ。しとやかなれいこちゃんとは正反対の役と思いますが、実にはまっていました。休演期間のエネルギーが爆発といった感じで、とてもインパクトがあり、存在感のある「二番手」さん。キザさも増していて魅惑的。相変わらず超男前!
プログラムで斎藤先生はトップ二人とれいこちゃんのことを「トライアングル」という言葉で表現していましたが、「トリデンテ」ならぬ「トライアングル」という表現もふさわしいと思います。
「ウィンナー野郎」という言葉は、れいこちゃんの歴史に刻まれるのではないでしょうか。「All for One」の“壁”と同じように。

父親役ヴォルフガング・エードラー…鳳月杏
全体のお芝居を締め、バンバンと笑いをとっていました。コメディセンスが抜群!(夏の梅芸での『ON THE TOWN』と同じ)
妻には頭が上がらない、軽妙な人物像がとてもわかりやすく人間味にあふれていて魅力的でした。
「ちなつさんがいなかったら、この舞台ここまで面白くなかったかも」と思いました。
最高のタイミングで花組から戻ってきて、月組の宝だと思います。

母親役ロミー・エードラー…海乃美月
やり手の女社長役で、無理に老けた母親役にはしていませんでした。途中一人だけダルマ姿を銀橋で披露するシーンも。娘役2番手という感じ。
『ON THE TOWN』の頃から歌が上達され、芝居も巧みで安心感のある娘役さん。

スーパースター(サッカー)のパブロ・ガルシア…暁千星
アルゼンチン出身ということで、一人だけカタコト言葉。このカタコト言葉は、これからもっともっと良くなっていくと思います。
スーパースターということで一幕後半に華々しく登場します。華とスター性があるので、スーパースター設定のカリスマ性が感じられます。
顎髭と後ろで束ねた刈り上げツーブロックヘアー、「ゲイ」のマッチョ役ということでしたが、言葉で「筋肉」「マッチョ」という表現は出てきて、筋肉ポーズはしますが、ゲイ風の演技設定は全くなく宝塚的だったので、ありちゃんファンの私はひと安心。
風間柚乃君演じる青年フェリックスを好きになっていくことで、そういう気があるのか、とわかっていくという感じ。
ただのマッチョではなく、心優しい一面もある魅力的な人物として描かれていたので、ありちゃんパブロの今後の進化が楽しみです。

サッカーとフットボールについて
ありちゃんは、劇中「サッカー選手」と呼ばれたり「フットボール選手」と呼ばれたりします。「どういうこと??」となって家に帰って調べてみたのですが、とちらも同じ意味。
日本やアメリカでは「サッカー」、他の国では「フットボール」と呼ぶようです。
フットボールは、サッカーのことなので、フットボールとアメリカンフットボール(アメフト)は、全然違います。

現在「ラグビーワールドカップ2019日本大会」が行われていますが、ラグビーとアメリカンフットボール(アメフト)も違います。ちょっとややこしいなと思ったので、記しました。

エルフィー・シュラット[ホテルのコンシェルジュ]…光月るう
本場版でもコメディを操っているような要的存在のようでしたが、宝塚版もそうでコメディセンスが光っていて、無くてはならない存在。約70歳設定のチャーミングで愛情豊かな不思議な存在。
男役群舞では、男役に戻ってセクシーに踊り、また最後はドレス姿で大階段を降りてきましたが、大股歩きが印象的でした。
新人公演で風間柚乃君が演じるので、とても楽しみです。

フェリックス・モーザー[ホテルのフロント係]…風間 柚乃
何を演じても本当に上手!
トップのりょうくんと親友の設定で、堂々と渡り合い、コメディセンスも豊か。
先が楽しみすぎる、まだ研6(100期生)なんてとても思えない実力者。歌も上手!

客席降りについて

客席降りは2幕目、りょうくんが下手通路から入ってきて、その後ありちゃんパブロの「マッチョマッチョ」から客席降りに。
客席降り4通路20列まで。
りょうくんとありちゃんは、はじめは残って、1列前だけに。
「マッチョマッチョ」の振りを一緒にと言っていたので、そのうちスカイステージで指導されるのかな?

階段降りの順番

エトワールは晴音あきちゃん。美しく艶のある歌声でした。

晴音アキ(エトワール)

結愛かれん 風間柚乃 天紫珠李

蓮つかさ 紫門ゆりや 夢奈瑠音

暁千星

海乃美月

鳳月杏

月城かなと(2番手羽根)

美園さくら(羽根)

珠城りょう(トップ羽根)

娘役に転向したての蘭世惠翔ちゃんが、とても可愛かったです。やはり娘役の方が向いていたのですね。

月組の「I AM FROM AUSTRIA」は、私にはとても楽しめるものでした。
ありちゃんの成長を観るためにも、何回も通う予定です。

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