myoutomanzai
新歌舞伎座で上演中の大地真央さんの「夫婦漫才」を観てきました、大地さんの徹底したコメディエンヌぶりに驚きました。そして笑って笑って涙ありの味のある舞台でした。

大阪は今日が千秋楽で、後は東北の岩手、山形、宮城、青森で上演予定のようです。大好評なのでまだ第三弾もあるのではないでしょうか。

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最高のコメディアンヌ大地真央

俳優・豊川悦司の創り出した原作をラサール石井が演出し、脚本は個性派俳優としても有名なイケテツこと池田テツヒロが担当。
中村梅雀をはじめ、芸達者な役者さんたちご出演なので、大地真央さん主演でなくても、良い作品になったと思いますが、コメディアンヌ大地真央の存在がスゴイ!のです。

淡路島出身の上沼恵美子さんばりのネイティブな関西弁

関西弁の間、テンポが抜群です!そしてコメディのセンスが光っています。
大地さんは淡路島ご出身で、上沼恵美子さんも同郷ですが、上沼恵美子さんのようなテンポの良いお喋りとお笑いセンス、上沼恵美子さんの後継者は大地真央と言っても過言ではないでしょう。

ミュージカル界の女王から日本一のコメディアンヌに?

大地真央さんは、『風と共に去りぬ』『マイ・フェア・レディ』『エニシング・ゴーズ』『「サウンド・オブ・ミュージック』などミュージカルや洋物の舞台で活躍されてきました。宝塚退団後に大地さんが日本のミュージカル界を牽引してきたとも言えます。

「初めて」づくしでチャレンジして大成功

1 45年の芸歴の中で舞台で現代の日本人を演じるのは初めて
2 関西弁でのお芝居も初めて
3 漫才をするのも初めて

「初めて」尽くしの中、コテコテの関西弁で、夫役の梅雀と、夫婦漫才を演じました。
昭和ひとケタ生まれの幼馴染が大阪の長屋で育ち、戦争を乗り越えて夫婦になって、夫婦喧嘩の会話が面白いことから、漫才師になり…
昭和の古き良き時代から平成にかけての、笑いあり涙ありの人情ドラマです。
「長屋暮らし」など無くなってしまいましたが、隣近所と「情」のあった時代が、愛にあふれて描かれています。
時代の経過にあわせて昭和歌謡も流れるので、古き良き時代昭和へのオマージュにもなります。

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大地真央のコメディアンヌは宝塚現役時代から

大地真央さんは、宝塚ご出身です。1973年、59期生として宝塚歌劇団に入団。1982年『愛限りなく/情熱のバルセロナ』で月組トップスターに。1985年退団。

月組の宴会部長

宝塚の月組は宴会芸に徹底的に取り組むことで有名です。
たまたま「夫婦漫才」を観劇した翌々日に「ベルサイユのばら45」を観劇した時に、元月組の初風諄さんが月組の宴会芸の話をされて「大地真央」さんのお名前を宴会部長として出しておられました。現役の頃から、「人を笑わせる」センスをお持ちだったのですね。

風と共に去りぬ機関士役事件

下級生時代に『風と共に去りぬ』の機関士役を演じた時に、毎回カツラを変えたりと趣向を凝らしていたそうです。ある日は、禿げかつらを着けていて、帽子を取った時に客席から大爆笑が起こって、他の方の演技に支障が出て、終演後上級生から厳重注意を受けたこともあったとか。

「クールビューティ」として売っていましたが、中身は関西気質のチャーミングな大地真央さんだったのですね。

大地真央のファッションの推移も魅力

時代の変遷とともに、その時代に流行したファッションに身を包んで登場されます。髪型も。
どの装いもファッションモデルさんのように着こなしていて素敵です、
大地さんは「今回は早替えが本当に多くてマジックテープじゃないと間に合わないんじゃないかというくらい」と仰っていました。
マジックテープの早替えというと宝塚の早替えですね。そしてそんな早替えの後とは思えないほど、キレイなお姿で。こういう所に宝塚のご経験はでるのでしょう。

美しすぎる大地真央が欠点かも

大地さんは、漫才師として巧みなお芝居されていて、漫才師役がピッタリなのですが、美しすぎることが、このやや泥臭い物語に違和感を発生させています。
もう63歳におなりになるのですが、しわ一つなくピカピカのお肌の美しさです。
どんな衣装を着ても、ファッションモデルのように着こなしていて、現実感がありません。
「美しすぎることは人情ドラマ劇にはマイナスなの?」と少し感じてしまいました。

NHKドラマ「とと姉ちゃん」でも、白髪のかつらをかぶりながらも、お肌が透き通るように綺麗なため、お芝居がどんなに上手でも「違和感」を感じる方は多かったようです。
日本最高のコメディアンヌになれる方だと思いますが、年齢を感じさせない若さ、美しさが、邪魔をしてしまうかもしれません。

そして今回大地さんの関西弁の巻き舌の「べらんめえ口調」に、お上品な方の限界を感じました。一生懸命「べらんめえ口調」で啖呵を切られるのですが、そんなしゃべり方は初経験なのでしょう。常日頃お上品にお話されている方が、急に「べらんめえ口調」でまくしたてた話し方が出来ないのは当然です。ドスがきいていないのです。
でも回を重ねていくと、この「べらんめえ口調」にも油がのってきて、凄みがきいてくるかもしれませんね。

大地さんの迫力ある言葉というと、CMで話題の「そこに愛はあるんか?」ですね。
美しい楚々としたおかみさんから、凄みのある言葉が出てきます。
周りをひきつらせてしまうほどの迫力が印象深く、一度見ると忘れることができません。

板前役を演じた今野浩喜さんは、今や「時の人」で、NHKドラマ「まんぷく」に出演していますが、そのことを知らせるニュースでも「大地真央さんのあの場面の」と前置きがつくくらいですから、この「大地真央愛はあるんか」CMの世に与えているインパクトの強さがわかります。

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大地真央さんプロフィール

本名  :森田真裕美
生年月日:1956年2月5日
出身地 :兵庫県洲本市
血液型 :B型
インテリアデザイナーの森田泰通氏とご結婚されています。12歳年下とか。インスタグラムに仲の良いお写真を時々あげられています。大地さんがあまりにお若いので、12歳の年の差があっても、旦那様の方が年上に見える素敵なカップルです。

インスタグラムでは、夫婦漫才の上演にあたって大地さん自ら「心から溢れる涙と心から笑える舞台を、お届けしまっせ〜」と書かれていました。
本当にその涙と笑いを沢山受け取って、笑って泣いて心地よいデトックスができました。
「明日から頑張ろう」と元気が出ました。

大地さんの同期の未沙のえるさんも出演されていました。
どこにでもいる、隣の気の良いおばちゃんの味が良く出ていました。大地さんとはよく共演されていて、仲良しなのですね。

今までミュージカル女優と活躍されてきた大地真央さんですが、コメディにおいての素晴らしい才能を感じました。
これからどのように活躍の場を広げていかれるのか、楽しみです。
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