宙組『追憶のバルセロナ』の集合日、とても残念な発表がありました。
99期の華妃まいあさんの退団発表です。
そして「期待の99期生の退団」が続いていることが、とても残念だと思っています。
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華妃 まいあちゃん全国ツアーで退団
2019年9月23日（宙組 全国ツアー公演千秋楽）付で退団
『追憶のバルセロナ』では、セシリア役です。
セシリアは真風涼帆演じるフランシスコの許嫁で、芹香斗亜演じるアントニオの妻になるという、星風まどかちゃん演じるイサベルと、Ｗヒロインと言っても良いほど、娘役冥利につきる役です。
全国ツアー組には、遥羽ららちゃん、天彩峰里ちゃんという別の二人のヒロイン候補がいたので、「誰になるのかな」と注目していました。
華妃まいあちゃんが最後の舞台で有終の美を飾るにふさわしい役だと思います。
ショーの方でもエトワールを務められると良いなと思っています。
華妃 まいあちゃんは、宙組期待の娘役
「プリ×プリ ティータイム」有望娘役の一人として出演（2019年5月）
スカステの「タカラヅカニュース」内で各組の有望娘役３人のプリンセスとプリンス役の男役1人で、３回に渡って対話する楽しい企画があります。
宙組では、華妃まいあちゃん（99期）、天彩峰里ちゃん（100期）、夢白あやちゃん（103期）が有望な娘役のプリンセス枠に入っていました。
しかし新人公演の主演ヒロインをしていないことが、まいあちゃんの今後を考える時に不利な点です。
（レビュー本に掲載されるのも、「タカラヅカスペシャル」に出演するのも、「新人公演主演/ヒロイン」経験者という枠があります。その他諸々も）
99期は今年新人公演ラストイヤーを迎えていて、1回目の『オーシャンズ11』新人公演では、ベス（本役：愛白もあ）。
もう１回チャンスがありますが、宙組では100期の星風まどかちゃんがトップ娘役に就任した時から、1期上級生になる華妃まいあちゃんに新公ヒロイン役がまわってくるチャンスが薄れてしまいました。
まどかちゃんとまいあちゃんの持ち味が全く違うのも、ヒロインに抜擢されにくい要因です。
『オーシャンズ11』の新公では、99期生の若翔りつ君、希峰かなた君、澄風なぎ君らと共に華妃まいあちゃんが最上級生として支えていました。
後1回チャンスがありますが、103期の夢白あやちゃんが2回ヒロインを務め、主演男役も101期の鷹翔千空君、2番手103期の亜音有星君と超若手抜擢が進んでいるため、まいあちゃんにチャンスがまわってくる可能性は極めて低いです。
雪組ではトップ娘役が98期なので、99期の野々花ひまりちゃんも彩みちるちゃんも新公ヒロイン役を最近でも演じています。組の編成によって「新公ヒロイン」を逃してしまうのは残念なことです。組によって「運」が違います。
男役さんの場合「研7」で初抜擢というラストチャンスは可能ですが、組によっては娘役の抜擢は、とても若い学年対象になるので、まいあちゃんのようにチャンスを逃しやすいところがあります。
舞台では貴重な存在の華妃まいあちゃん
「オーシャンズ11」で、3ジュエルズのサファイア役で、３人の娘役さんの中でスタイルの良さと美脚を魅せてくれ、目を惹く存在でした。
気品のある大人の色気があります。
2018年1月『不滅の棘』では、クリスティーナ役（娘役２番手）で、きれいな歌声と芝居の実力を発揮していました。
2019年2月3月、『群盗-Die Räuber-』でも、リーベ（娘役２番手）という複雑な役を巧みに演じていて、大人の役が演じられる貴重な娘役さんだと感じました。
まいあちゃんは、美しい声で歌える娘役さんなのに、エトワール経験がありません。
最近の傾向として「エトワール」も各組100期以降の新人さんの担当になってきて、その狭間で機会を逃しています。
入団時の成績は３番で、３拍子揃った実力、164ｃｍと娘役では長身でスタイル抜群、「華妃まいあ」ちゃんという光る個性と実力は、宝塚にとても必要な存在。
巡り合わせが悪く路線という道をすすめなかったのは、ご本人の覇気も下がると思います。
「新公ヒロインをするか、しないか」で、格的な違いが発生してしまうのは、現在の宝塚の欠点でもあります。
昭和の頃は新人公演が2回あったり、宝塚と東京で主演が変わったり、垣根が低いものでした。また、新人公演主演経験が様々な格付けの要素ではありませんでした。
新人公演の主演ヒロインが出来なかったという巡り合わせ、運によって、「宝のもちぐされ」のようになってしまって、まいあちゃんはとても気の毒だと思います。
5月の時点で「プリ×プリ ティータイム」の3人のプリンセス枠に入れたという事は、劇団としては今後もまいあちゃんの活躍に期待されていたのだと思いますが…
宙組はコーラスが素晴らしいと言われていますが、歌える実力者が多くいるのに、公演で活躍の場が与えられないのは残念です。
今回の『追憶のバルセロナ』でも、留依蒔世君が「歌の人」としての役がふられていないことに、残念に思いました。
ショーもあるので、実際に舞台を観てみないと、それぞれの活躍ぶりはわかりません。
梅田のチケットが抽選で入手できたので、また観劇後に感想を記したいと思います。
「華妃まいあ」ちゃんの最後の活躍にも期待しています。
99期生の不遇について
2011年4月に宝塚音楽学校に入学、2013年3月に宝塚歌劇団入団、初舞台は壮一帆さん、愛加あゆさんトップコンビお披露目公演雪組『ベルサイユのばら－フェルゼン編－』。
音楽学校の入学試験の前の月、3月11日に東日本大震災が発生して、日本が大混乱の中での音楽学校の入学試験が行われました。地震の影響のため、泣く泣く受験を諦めた方もいたでしょう。試験自体は通年と変わらない難関でした。（受験者数…1,028人 合格者数…40人 競争倍率… 25.70倍）
40名の合格者がいましたが、2年間の音楽学校での学びを経て入団されたのは、37名でした。
99期生は現在「研7」、新人公演の長の期にあたるラストイヤーを迎えています。
新人公演の年を終えたら、宝塚と契約制になると思われがちですが、実際は入団６年め（研6）から、タレント契約になります。
99期生は2018年度よりタレント契約になっています。
| タカラジェンヌの契約について ・入団5年目まで阪急電鉄の社員(給料・ボーナス) ・６年目以降タレント契約年俸制 |
99期新人公演主演男役は昨年までいなかった
100期生に注目が集まりすぎて、100期生の抜擢が積極的に行われたため、新人公演主演経験者（男役）がとても少ないのが、99期生の不遇なところ。
男役では今年はじめて花組の帆純まひろが『CASANOVA』で、新人公演初主演をしました。（本役：明日海りお）
98期生を例にとると、5名の男役が新人公演主演経験があります。100期生は3名。
娘役では、美園さくら、彩みちる、小桜ほのか、野々花ひまり４名が新人公演ヒロイン経験者。
美園さくらが月組トップ娘役就任中。
退団者が多い、有望者も簡単に辞めていく
【99生入団時成績順一覧表】
1 美園さくら（月組トップ娘役）
2 諏訪さき （新人公演２番手）
3 華妃まいあ 2019年9月23日全国ツアー退団予定
4 希峰かなた
5 小桜ほのか（エトワール経験）
6 亜蓮冬馬 （２０１８年集合日付退団）
7 澄風なぎ
8 天路そら
9 若草萌香
10 遥斗勇帆（新人公演２番手）
11 月華雪乃（２０１５年退団）
12 彩みちる
13 舞雛かのん（２０１６年退団）
14 姫歌ひな乃（２０１５年退団）
15 若翔りつ
16 輝生かなで（２０１９年外箱退団）
17 野々花ひまり
18 高峰潤
19 英かおと
20 陽向春輝（２０１９年退団）
21 凛乃しづか
22 桜良花嵐（２０１８年退団）
23 ひいな凜（２０１６年退団）
24 蒼舞咲歩
25 七星美妃
26 瑞希めい（２０１５年退団）
27 帆純まひろ
28 咲翔みなき（２０１６年退団）
29 陽海ありさ
30 天瀬はつひ （新人公演Ｗヒロイン経験）
31 天乃きよら（２０１７年退団）
32 朝陽つばさ
33 春矢祐璃
34 隼玲央
35 万名月洸（２０１５年退団）
36 璃央じゅん（２０１６年退団）
37 桜里まお
オレンジ:新公主演経験者 青:退団者
99期生は、現在37名中13名が退団、24名が在団中。
100期生は39名中7名が退団し32名在団中。
98期生は40名中17名が退団し23名が在団中。
亜蓮冬馬君、輝生かなで君の突然の退団が残念だった
花組 亜蓮冬馬君の昨年12月の集合日退団、月組 輝生かなで君の今年の1月の外箱退団には驚きました。
雪組 陽向春輝君の退団も残念でした。
昨年までに男役に新人公演の主演者が一人もいませんでした。
同期間でライバル争いをすることは、とても貴重なことだと思います。
「新人公演のチャンス」さえ遠い存在だったら、同期間で覇気が下がっても当然かと。
98期生と100期生のはざまで、特に1期下の100期生が注目されることで、割りをくってきた99期生。
「スター路線」にはのれなくても、お名前を見ると、存在感のある貴重なタカラジェンヌが沢山在籍されています。
これからも活躍していって欲しいと願っています。そして華妃まいあちゃんの有終の美の活躍を。
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