こんにちは、くららです。
昨日の雪組『ポーの一族』新人公演、本当に素晴らしかったですね。
張り詰めた空気感の中、出演者一人ひとりの熱量が画面越しからもビシバシと伝わってきて、胸がいっぱいになりました。

初めての新人公演で初ヒロインに大抜擢された111期生の澄花まいさん。そこに佇んでいるだけで周囲の空気が洗われるような、圧倒的な透明感。まさに可憐という言葉がぴったりな、誰もが守りたくなるメリーベルそのものでした。

実は彼女、音楽学校の卒業前に行われる文化祭で、すでにお芝居のヒロインに抜擢されていた実力派です。
圧倒的な存在であった主演の華世京さん、そして完成度が極めて高かったシーラ役の白綺華さんも、文化祭の主演・ヒロイン経験者で、「文化祭で真ん中に立つ生徒は、持っている華とポテンシャルが違うのだな」と改めて思わされました。

文化祭のお芝居の主演・ヒロインとは

音楽学校を卒業する直前に、本科生中心の文化祭が開催されます。お芝居では、A班・B班に分かれ、それぞれ主演とヒロインが抜擢されるシステムになっています。ここは、未来のトップスターやトップ娘役が最初に通る「登竜門」です。

ここで、近年の100期から112期までの文化祭主演・ヒロインの顔ぶれを振り返ってみます。現在トップスターの永久輝せあさん、暁千星さんは主演経験者です。

赤色はトップ娘役経験者。オレンジ色は退団者。
青色は新公主演経験者。ピンク色は新公ヒロイン経験者。

期 主演(男役) ヒロイン(娘役)
100期 風間柚乃(月組)
聖乃あすか(花組)
星風まどか(花組・退団)※初詣
音くり寿(花組・退団)
101期 天紫珠李(月組)※娘役転向
縣千(雪組)
結愛かれん(月組・退団)
夏葉ことり(花組・退団)
102期 蘭世惠翔(月組・退団)※娘役転向
風色日向(宙組)
舞空瞳(星組)※首席・初詣ポスター
潤花(宙組・退団)
103期 希波らいと(花組)
亜音有生(宙組)
夢白あや(雪組・退団)※初詣ポスター
羽音みか(月組・退団)
104期 御剣海(星組)
蒼波黎也(雪組)
きよら羽龍(宙組)※初詣ポスター
都姫ここ(花組・退団)
105期 稀惺かずと(星組)
紀城ゆりや(雪組)
音彩唯(雪組)※首席・初詣ポスター
山吹ひばり(宙組)
106期 華世京(雪組)※首席・初詣ポスター
大瀬いぶき(月組)
風羽咲季(宙組)
渚ゆり(宙組・退団)
107期 希蘭るね(花組)
和波煌(星組)
白綺華(雪組)※首席
七彩はづき(花組)・阪急電車ポスター
108期 雅耀(月組)
光稀れん(花組)
花海凛(花組)
美渦せいか(月組)
109期 翔ゆり愛(月組)
響望歌(宙組)
乃々れいあ(月組)・阪急電車ポスター
音綺みあ(雪組)※首席・初詣ポスター
110期 星名りおん(雪組)
一斗勇輝(宙組)
薫乃咲月(月組)・阪急電車ポスター
彩葉ゆめ(花組)※首席・初詣ポスター
111期 瑠希友杏(月組)
琥珀空(星組)
澄花まい(雪組)
ゆるか舞桜(花組)
112期 仁彩斗
昴三琴
花彩愛奈
羽美風花

こうして並べてみると、主演・ヒロイン経験者がいかに活躍されているかが、わかりますね。
一時期は「文化祭の主演・ヒロインだからといって、必ずしも大抜擢されるわけではないかも?」と、少しその傾向が落ち着いていた印象もありました。
しかし、最近の各組の配役を見ていると、やはり「入団前からの超エリート・ルーキー」たちの進撃が凄まじいなと感じています。

最近の「主演・ヒロイン経験者」の抜擢

花組の大作『エリザベート』新人公演

トート閣下という大役に大抜擢されたのが、108期の光稀れんさん。さらにルキーニには107期の希蘭るねさん。
そしてタイトルロールのエリザベートには110期の彩葉ゆめさんが選ばれるという、まさに文化祭スターたちの「夢の競演」かのような新人公演です。

文化祭という「大きな登竜門」を通っているので、光稀れんさんはそれまで新人公演でも大きな役がついていませんでしたが、スタイルもビジュアルも良くて、「きっと素敵なトートを演じられるだろう」という信頼感があり、期待が膨らみます。

月組『NINE』でのそれぞれの活躍

『NINE』では、文化祭経験者たちの見事な実力発揮に目を見張るものがありました。

まず、108期の美渦せいかさん。劇中で愛人カルラ役という難役に挑みましたが、物怖じしない見事な度胸で演じきっていました。確かな歌唱力はもちろんのこと、心の機微を捉えた繊細な演技が本当に素晴らしく、16期もの学年差があるトップスター・鳳月杏さんを相手に、一歩も引かない深く息の合った芝居を見せてくれました。

109期の乃々れいあさんは、ここへきて少し痩せられたのか、その天性の美貌にいっそう磨きがかかった印象です。舞台上でのオーラも格段に増しており、「この人は、ヒロインをするために宝塚にいらっしゃる」と思わせるほどの圧倒的なヒロイン力を放っていました。

さらに同公演で驚かされたのが、同じく109期の翔ゆり愛さんの娘役姿です。これがまた本当に似合っていて、とにかく可愛らしかった!娘役としての高い存在感を示したことで、男役に戻ってからどのような大人の男役を魅せてくれるのか、これからの飛躍がさらに楽しみになりました。

また、111期生の瑠希友杏さんも、娘役として頑張っていました。舞台のどこにいても自然と目を引く抜群の存在感を放っており、月組の未来の明るさを確信させてくれます。

そして月組の次世代といえば、新人公演『RYOFU』で瑞々しくヒロインを射止めた110期の薫乃咲月さんの存在も忘れてはなりません。彼女の魅力は単に可憐なだけではなく、作品の根底を支える確かな演技力にあります。まさに「芝居の月組」の遺伝子を正統に受け継ぐ、申し子のような佇まいに胸が熱くなります。

星組

そして忘れてはならないのが、星組104期の御剣海さん。研7という新人公演最終学年のギリギリのタイミングで見事に『記憶にございません!』新公主演を掴み取りました。

『花より男子』では美作あきらに抜擢され、小顔かつ抜群の長身という圧倒的なビジュアルに加え、どこか人懐っこく愛されるキャラクターが魅力的。ここへきてスターとしての注目度が跳ね上がっています。

宙組

宙組の109期生、響望歌さんはその美しく響く芸名に「歌」の文字を冠している通り、抜群の歌唱力を誇る実力派です。それだけでなく、新人公演『黒蜥蜴』で見せた落ち着いた演技も非常に光っていて、歌・芝居ともに安定感のある若手男役として確固たる足跡を残しています。

106期風羽咲季さんも、鷹翔さん東上主演『酔いどれ御免!』でヒロイン(Wヒロインかも?)に抜擢され、可憐な風羽さんの活躍も楽しみです。

こうして一人ひとりの活躍を追いかけていくと、やはり、文化祭で真ん中に立つということは、単なる技術論だけでなく、劇団からも「未来を託せる器」として早くから見出されていた証拠なのだなと思います。

そして、音楽学校を卒業して、劇団という大海原に出て、様々な経験を経て殻を破りながら、宝塚歌劇の本舞台でスターとして成長していくプロセスをリアルタイムで見守れることこそ、私たち宝塚ファンにとっての醍醐味なのかもしれません。

111期の澄花まいさんはチャンスをつかまれました。これから配属される112期の未来のスターたちも、またいつかチャンスをつかんでいかれることでしょう。
これからもこの「文化祭の主演・ヒロイン経験者」が紡ぐ、美しくも熱いドラマから目が離せそうにありません。

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