
こんにちは、くららです。
昨日、月組の風間柚乃さん主演『稲妻開化譚』の初日の幕が無事に開きました。
宝塚ファンの誰もが固唾をのんで見守っているのは「次期月組トップスター(と思われる風間さん)の相手役は誰か?」ということでした。
風間さんの相手役は白河りりさんかな?
今回の公演で、劇団から「次期月組トップ娘役は、白河りりさん」というメッセージが打ち出されたように感じています。(私の早とちり?)
これまで最有力候補視されていたのは、風間さん主演東上公演やドラマでヒロインを務め、劇団からも大切に育てられてきた王道ヒロインの系譜・花妃舞音さんでした。現在公演中の鳳月杏さん主演公演『NINE』で、花妃さんはミュージカルナンバーのある大きな役でなかったものの、フィナーレ等での立ち位置はセンターに近く、その路線としてのステータスは保たれています。
しかし、今回の『稲妻開化譚』で白河りりさんがヒロインとして「ドーン」と大々的に打ち出されたことで、潮目がクッキリと変わったのを感じずにはいられません。
宝塚ファンの中にはビジュアルや王道感を重視する傾向もあり、これまで職人肌で地味な印象のあった白河さんの次期就任という流れに、まだ心の準備が追いつかないファン心理があるようにも感じます。
だからこそ劇団は、この東上公演という大舞台で、白河さんの持つ「圧倒的な実力」を誰もが認めざるを得ない形で提示してきたのかなと思っています。
実際、幕が開くやいなや新聞各社の講評では「白河は歌声も美しく、明るいヒロインを好演した」と絶賛され、SNS上の感想でもその歌唱力とヒロイン力に誰もが平伏しています。
振り返れば、劇団によるこの「におわせ(伏線)」は、すでにいくつも散りばめられていました。
二人はともに生え抜きの月組生。前回の「水晶宮殿」のショーで、風間さん中心の「マッチ売りの少女」の場面でヒロインを務めたのが白河さんでした。今思えば次期コンビへの相性テストだったのかな。
先日(9月12日)発売されたばかりの公式グッズ「ブックマーク2026」風間さんの舞台写真は、まさにその「マッチ売りの少女」のシーンが選ばれています。数あるソロカットの中から、あえてそのシーンでの風間さんのビジュアルを今年の顔としてグッズ化する――これこそ、劇団がファンに向けて送った無言の、しかし確実なシグナルなのかな?
白河りりさんといえば、研5時代の舞浜アンフィシアター公演『Rain on Neptune』での『コブラ』のソロ熱唱を思い出します。
あの広い空間を歌声だけで支配し、客席の手拍子すら思わず止めさせた圧倒的な歌唱力は、当時から傑出していました。
類まれなる芝居心と歌唱力を持つ風間柚乃さんと、下級生時代からその歌声で客席を震撼させてきた白河りりさん。
劇団がこれから目指そうとしているのは、ビジュアル先行の夢の世界を超えた、耳福で濃厚な「超実力派の歌うまトップコンビ」という月組の新たな未来図なのかもしれません。
礼真琴の冠番組から感じた、コンビのマッチングの難しさ
この「実力派コンビの誕生」という月組の未来を目にした時、私の頭の中に浮かんだのは、一昨日からWOWOWで放送が始まった星組トップスター・礼真琴さんの冠番組のことでした。
礼さんが会いたいゲストを迎えてトークとデュエットを繰り広げるその番組で、平原綾香さんやクリスタル・ケイさんといった日本最高峰の歌姫たちと並び、見事なハモりを披露する礼さんの姿に改めて衝撃を受けました。
礼真琴というスターは、自身の圧倒的なソロ歌唱だけでなく、「相手の声に完璧に寄り添い、魅力を引き出す天才的なデュエット力」を持っているのだと、改めて痛感させられたのです。しかし、これまでの星組のトップコンビの歴史を振り返ると、どこか歌唱面において「消化不良」を感じてしまう部分がありました。
礼さんの相手役を務めた舞空瞳さんは、お人形のような類まれなる頭身ビジュアルと、抜群のダンス力を誇る素晴らしい娘役さんでした。お二人のダンスのコンビネーションは宝塚史に残る完成度でしたが、歌唱面においては、礼さんのあの「天才的なデュエット力」を100%活かしきれるバランスだったかというと、少し物足りなさを感じていたのも事実です。
だからこそ、別箱公演などで他の歌える娘役さんと組んだ際、礼さんの歌の魅力がさらに引き出されていたことが印象に残っています。
かつて、抜群の歌唱力を持つ真彩希帆さんが星組の礼真琴さん主演バウ公演『鈴蘭』で礼さんと圧倒的なハモりを魅せてくれたことがありましたが、真彩さんは雪組へ組替えとなり、同じく圧倒的な歌唱力を持つ望海風斗さんの相手役として伝説的な「歌うまコンビ」となりました。
抜群の技術を持つトップスターには、同じく抜群の技術を持つ相棒をあてる。
それがどれほど劇場全体の満足度を跳ね上げるかは、雪組の歴史が証明しています。
劇団が目指すコンビのあり方と、月組の解答
トップコンビのマッチングには、様々なアプローチがあります。
現在の星組は、長身でダイナミックなダンスが抜群の暁千星さんに対し、相手役は小柄な詩ちづるさん。身長差のある「萌えカップル」としての魅力はあるものの、小柄な詩さんと組むことで、暁さんの本来の持ち味であるダイナミックなダンス力が少し封印され気味に見えてしまい、ファンとしても今ひとつ乗り切りきれないもどかしさを感じる部分があります。
ビジュアルのバランス、ダンスの相性、歌の掛け合い――。二人の人間の個性を掛け合わせるトップコンビ選びは、本当に一筋縄ではいきません。
だからこそ、今回の月組が提示した「風間柚乃×白河リリ」という取り合わせには、劇団の迷いのない覚悟と、目指す明確なゴールが見える感じがします。
華やかなビジュアルやセオリーにとらわれるのではなく、劇場のクオリティを最優先し、技術で客席をねじ伏せるような「実力派コンビ」を月組で作る。
かつての望海さん・真彩さんのような、観る者すべてを歌と芝居で圧倒する世界を、風間さんと白河さんで築いていく。
『稲妻開化譚』の初日は、そんな新時代の月組の幕開けを予感させる、ファンにとっても非常に胸が熱くなる一日となりました。
これからの二人が魅せてくれるであろう、極上の「歌うまコンビネーション」を楽しみに、今後の公演も見守っていきたいと思います。
公式発表より前に、いつもの先走った思いで、ブログを書いているので、相手役が白河りりさんで無かったら、申し訳ありません。
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