
こんにちは、くららです。
待ちに待った8年ぶりの『エリザベート』、集合日が近づいてきましたね。
『エリザベート』狂騒
しかし、SNS(ThreadsやX)などでは、「お祭りムードで楽しい!」という雰囲気ではなく、どこかヒリヒリとした、殺気立った空気が漂っています。
今回の宝塚大劇場公演は、通常の6週間より1週間短い「5週間」の公演。そして「貸切公演」や「企業のチケットプレゼント」も多い。
ただでさえ8年ぶりの飢餓感があるところに、物理的な席数が大幅に減ってしまって、チケットの当落発表を巡って落選の悲鳴と焦燥感が溢れ返っています。
そんな「プラチナチケット化」した現状も相まってか、タイムラインでは出演者に関する論争まで勃発し、時に辛辣なコメントと、それに反論する声がぶつかり合っています。
宝塚は歌が全てではない
「宝塚のスターは全員が歌が上手いわけではない」これは、長く宝塚を愛してきたファンなら誰もが知っている現実です。
宝塚の魅力は、ビジュアル、ダンス、お芝居、そして放たれる華やオーラなど、多面的なものです。
しかし、ひとたび作品が『エリザベート』となると、全編ミュージカルという高い壁、そして歴代の先生方や先輩方が繋いできた「一音も外せない緊張感」を誰もが知っているからこそ、観客側のハードルも、そして不安も、異常なほど跳ね上がってしまうのかもしれません。
今回のキャストが発表された時、永久輝せあさんと星空美咲さんのトップコンビに対する歌唱の信頼感に胸が躍る一方で、どちらかと言うと、ビジュアル派の方々に対して、「長丁場(宝塚5週・東京7週)の喉は大丈夫か?」など気をもむ声が上がるのも、期待の裏返しなのだと思います。
『エリザベートマジック』
私は花組の春野寿美礼さんのトートの時代からずっと『エリザベート』を客席で見守ってきましたが、今不安になっているファンの方々に、「大丈夫、何も心配しなくてもいいよ。最後には必ず、エリザベートマジックがかかるから」とお伝えしたいです。
『エリザベート』という作品は、不思議な魔力を持っています。
ミュージカルとしての楽曲のクオリティが極限まで高められているため、緻密に計算された「定型(型)」に正しく乗ることができれば、個人の技術を超えた圧倒的な迫力が生まれる構造になっています。
タカラジェンヌの『プロ根性』に、歴代の歌唱指導の先生方が紡いできた、魂を揺さぶるような熱い指導が加わることで。
「歌えるようになっていく」驚き
『エリザベート』という作品は、普段はダンサータイプや芝居派と呼ばれ、歌に少し苦手意識のあったジェンヌさんさえも、公演期間中に劇的な進化を遂げさせます。
観客が「あれ?この生徒さん、こんなに歌えたっけ!?」と目を見張るような変化をリアルタイムで目撃できることこそ、この公演の醍醐味です。
この「エリザベートマジック」は、決して偶然ではなく、歌唱指導の楊淑美先生(初演から2014年花組まで8回)、飯田純子先生(2016年宙組、2018年月組)たちの執念の指導と、作品自体の持つ力が融合して生まれるものだと思っています。
難曲の数々が、ただの「難しい歌」ではなく、登場人物の血の叫びや感情の極限と完全にリンクしているため、タカラジェンヌたちが役に没入した瞬間に、限界を超えた声が出るようになります。
すべてのピースが完璧に噛み合わなければ成立しない作品だからこそ、出演者全員がアスリートのような限界突破の精神で舞台に立っています。
かつての楊淑美先生の神がかったバランスボールやチューブを使った身体訓練や、それを引き継いだ飯田純子先生の指導のもとで、それまで「歌が得意ではない」と言われていたジェンヌさんたちが、公演期間中に劇的な大化けを遂げる瞬間を、私は何度も目撃してきました。
例えば、ルドルフのダブルキャストの侑輝大弥さんと希波らいとさんは、一人の舞台人として「自分の魅せ方」を完璧に心得ているプロフェッショナルです。
この大舞台で、お互いに切磋琢磨し合う環境だからこそ、私たちの想像を超える素晴らしい舞台を、そして素晴らしい歌声を聴かせてくれるでしょう。
もうすぐ花組が集合日を迎え、血の滲むようなお稽古が始まります。
今回は9月17日の『エリザベート前夜祭』では、出演者たちのパフォーマンスが披露されます。初日の1か月前にパフォーマンスを披露するということは、かなりハードルが高く、緊張感いっぱいのことではないかと。頑張って欲しいと思います。
そして、開幕前に外野がどれだけ心配していても、いざ初日の幕が上がれば、タカラジェンヌはいつだって圧倒的な「プロの仕事」で客席をねじ伏せ、すべての不安を感動へと変えてくれるでしょう。
それこそが、愛してやまない「宝塚」という世界。
この高い壁に挑もうとしている花組のメンバーを、ただ純粋に、リスペクトを持って応援しながら初日を待ちたいと思います。
2月7日大千秋楽までの長丁場
そして集合日の配役発表(その他配役)も楽しみですね。
退団者はいらっしゃるでしょうか?この超チケット難公演で退団される方は、思うようにファンの方やご家族や関係者の方たちにチケットを回せないかも。
長く宝塚ファンをやっていますが、「チケットが手に入らない」という悲痛な声をこれほど聞いたことはありません。宝塚での公演が47公演(新人公演含まず)、東京での公演が61公演(新人公演含まず)です。宝塚の1.3倍の公演数の東京公演。チケット難度がさらに増すかもしれませんね。
シングルキャストで108公演を駆け抜ける永久輝・星空トップコンビ。
2月7日の東京大千秋楽まで、これから約半年弱、お二人がどのような『エリザベート』の世界を紡ぎ、生き抜いていかれるのか、今から期待で胸が高鳴ります。千秋楽の最後の幕が下りるその瞬間まで、お二人をはじめ花組のみなさんが健康で、無事に完走できることを心から祈念しております。
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