
こんにちは、くららです。
今回は宙組『黒蜥蜴』の感想を書いていきたいと思います。
宙組『黒蜥蜴』三島由紀夫の戯曲に忠実
2007年 花組公演『明智小五郎の事件簿―黒蜥蜴』は、明智を演じる春野さんが主役のヒーローものとして脚色されていました。小林少年や少年探偵団も出てくる、ちょっと幼い感じの「宝塚ならではの黒蜥蜴」でした。
今回の宙組版は全く違いました。三島由紀夫の戯曲を原作として忠実になぞられ、生田先生の解釈と三島作品の文学的なエッセンスが加わったアダルトで危険な香りのする、耽美な世界観の作品で、とても新鮮な感じで作品を楽しめました。
そして、日にちを重ねていくほどに、より面白くなっていく予感がしています。
やはり宝塚作品!
宝塚なので桜木さんから始まり桜木さんで終わる
トレンチコートにハットの明智小五郎の桜木さんから始まり、「黒蜥蜴本編」があり、探偵の日々を過ごす桜木さんで終わりました。
いつもと変わらない「男役至上主義」の宝塚であって、ほっとしました。
トップスターというと、組の中で最もカリスマ性がある存在です。
なので、「黒蜥蜴本編」が娘役が主役であることは、本来なら成立しないことだと思います。
人格者で、懐が深い桜木さんだからこそ、そのことも許容されているように感じました。
桜木さんは組子みんなの上に君臨するというより、組子みんなと同じ位置で励まし手を取り合いながら組を引っ張っていらっしゃるイメージです。
そして、桜木さんは、耽美で独特な存在感を放ちながら、繊細に「静」の明智を演じながら、黒蜥蜴である春乃さんを温かく覆いつくしている「大きな器」のように感じました。
黒蜥蜴の春乃さんが強いほど、圧巻なほど、その黒蜥蜴の上にいる桜木さんも強く存在感を放っておられ、そこが「宝塚の作品のマジック」だとも思いました。
「桜木・春乃・水美」の三角関係もいい
水美舞斗さん演じる雨宮青年
三島由紀夫が戯曲化にあたり、原作にはないキャラクターとして創造したのがこの雨宮です。
雨宮は黒蜥蜴(緑川夫人)の単なる手下ではなく、黒蜥蜴に心酔し、絶対的な忠誠を誓って、奴隷的に仕えている美青年です。
水美さんは、髪をおろして若々しく美しく、闇に活きる屈折した心情を巧みに表現されていて、芝居力が深化されていました。
三島由紀夫の戯曲では、「明智×黒蜥蜴」が中心に描かれていますが、水美さんが雨宮を演じることで、明智・黒蜥蜴・雨宮の「濃密な三角関係」が物語の核として描かれているように感じました。
真木警部補の 鷹翔千空さん
男役の大きな役というと、3番手の鷹翔さんまでです。
真木警部補は、叶ゆうりさん演じる浪越警部を補佐する、若き熱血漢の刑事です。
19年前の花組公演では、浪越警部の壮一帆さんと明智の春野さんが一緒に車に乗っているシーンがありました。
今回は真木警部補の鷹翔千空さんと明智の桜木さんが一緒に車に乗っているシーンがあって、全然違う作品に仕上がっているけれど、懐かしい思いがしました。
活躍していた3人の娘役さん
岩瀬早苗/桜山葉子… 天彩峰里
早苗は、上品で育ちのよい清らかで気品のある誰もが羨むような美しい令嬢。
もう一役の葉子は、やさぐれていて考え方も突飛な元OL。ふたつの演じ分けが見事でした。
声も綺麗で歌も上手で、娘役としての最高峰の技能をお持ちなので、重用されることも頷けます。
ひな/青い亀… 山吹ひばり
美しくて華があって、舞台のどこにいても目が惹かれる娘役さん。
「青い亀」役でおばあさんとして潜入したり、悪役一味として啖呵を切ったり、お芝居もお上手でした。
吉野[明智の秘書]… きよら羽龍
存在するだけでほんわかさが漂う娘役さん。
ネタバレですが、「売店の団子屋の妻」に扮装していました。
ラスト近くで、歌のシーンもあって、出番が調整されていたので、「やはり期待の娘役さんだな」と勝手に思いました。
全般に目立つ役は少ないですが、「その他大勢」でいろんなシーンで、みなさん活躍されていました。いくら目が合っても足りません。
舞台セットが魅力的で、装置は松井るみさんでした。流石だなと思いました。
ランキングに参加しています。
![]()
にほんブログ村
いつも応援してくださってありがとうございます。






