
こんにちは、くららです。
25日の村上社長と報道各社との懇談会を受けて、26日に読売新聞webが宝塚歌劇団、暗黙のルール「結婚で退団」見直し検討…村上浩爾社長「世の中の流れがある」という記事を出したことで、XなどでOGも交えて問題視されています。
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タカラジェンヌと結婚出産
女性の出産年齢
女性の初産の平均年齢は、約30.9歳(厚生労働省のデータ)。
1970年代と比較すると晩婚化や女性の社会進出などによって、約4歳上昇しています。
35歳以上での初産を「高齢出産」と呼び、母体と胎児の両方にリスクが伴う可能性があるので、注意が必要です。しかし医学の進歩やライフスタイルの変化により、40代での出産も珍しくなくなっています。
望海風斗さんのお話
今回の議論の中、Xに望海風斗さんのインタビュー記事が流れていました。集英社のwebメディア「yoi」に今年の春に掲載されたものです。
結婚や出産にも憧れた20〜30代。
37歳で退団するまでの約18年間、タカラジェンヌとして活躍していた望海さん。結婚して家庭を持つことに憧れた時期もあり、何度も退団を考えたそう。人生が変わる大きな選択とどう向き合ったのか、そして当時の決断を、今はどう感じているのでしょうか。——結婚するために退団を決める人は、多いのでしょうか?
望海さん:そういう方もいらっしゃいます。結婚して子どもを産みたいから辞める!とスパッと決めて、退団していく仲間の姿を見て、すごいなあ〜と。憧れたけど、私にはその決断ができなかった。宝塚に入ってからの人生設計は、何ひとつ理想通りに進まなかったですね(笑)。これくらいの年齢でトップになって、30代の前半には宝塚を辞めて、結婚して子どもを産んで…という風になんとなく思い描いていたけれど、あっという間に30歳を過ぎてしまい、トップにもなれていない。あれ!? みたいな(笑)。
辞める選択ができなかったのは、タカラジェンヌ以上の天職はないという確信があったから
抜粋引用 集英社のwebメディア「yoi」
望海さんが在団時の思いを赤裸々に語っていらして、現役タカラジェンヌの結婚や出産に対しての心境を改めて知ることができました。一般女性と変わらないのだなと思いました。(結婚や出産が眼中にない女性も沢山いらっしゃいます。多様性の時代、人それぞれです。)
タレント契約制度について
1977年入団生(63期生)から適用
“女子技芸員”として阪急電鉄の社員であった生徒は、一定の学年になると“タレント”として新たに個別の契約を結ぶことになりました。
入団7年目まで(研7まで)
・阪急電鉄の社員
・給料制・ボーナス有
8年目以降(研8以降)
・業務委託契約(タレント契約)
・年俸制
・個人事業主
この制度は当時「(結婚)適齢期定年制度」と呼ばれたそうです。
スター路線にのれなかった生徒は、社員契約の切れる研7の「結婚適齢期」頃を目途に、第二の人生(結婚)に向けて、見つめなおしてみましょう、という意味だったのでしょうか。
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「第二の人生」のための期限さらに2年はやまる
2007年入団生(93期生)から適用
この時は、第二の人生を有意義に送るために、社員契約の期間が更に2年短くなったと報道されていたことを記憶しています。「結婚適齢期制度」なんて表現は全く用いられていませんでした。
入団5年目まで(研5まで)
・阪急電鉄の社員
・給料制・ボーナス有
6年目以降(研6以降)
・業務委託契約(タレント契約)
・年俸制
・個人事業主
初めてタレント契約制度が定められて30年経っていました。その間で女性の社会進出は進み、結婚平均年齢は、高くなりました。進学する、留学する、起業するなど等、結婚だけでなく第二の人生の選択肢も広がっていました。
またスターたちの「若返り化」を目指すことも報道されていたと記憶していますが、結果的にはスターたちが若返ったとは思いません。確かに珠城りょうさん、礼真琴さん、柚香光さんがトップに就任した頃は若返っていましたが、続きませんでした。
トップスター就任時期が全体で若返り化していたら、望海さんが当初描いていた「30代の前半には宝塚を辞めて、結婚して子どもを産んで…」ということも可能だったでしょう。コロナ禍を経てトップスター就任がさらに高齢化しているので、トップスターを経て30代半ばまでに出産というのは、現在難しい状況です。
専科については、1972年より57歳定年が導入され、現在は満60歳の誕生日に延長されています。理事には定年は適用されません。
今年の3月に、宝塚の改革の一環として、「専科」に属するベテランを除く、5つの「組」に所属する入団6年目以降の全劇団員と、雇用契約が結ばれました。
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報道された「結婚問題」について思うこと
読売新聞webの『宝塚歌劇団、暗黙のルール「結婚で退団」見直し検討…村上浩爾社長「世の中の流れがある」』という記事に話を戻します。
「結婚退団」に対する本音と建前
25日の村上社長と報道各社との懇談会は、「宝塚歌劇団は様々な改革の取組を推進しています!」という株式化された歌劇団の改革推進をアピールすることが目的だったと思います。
「結婚で退団」に関しては、読売新聞だけが記事にしています。読売の記者と社長との個人的な会話が、あの記事に繋がってのでは?と勝手に憶測。
そして次のような内容の会話があったのでは。
記者:「劇団員は全員未婚ですが、これからも結婚すると退団ですか?」
労働管理を強化している状況下、「結婚」を解雇理由にすることはできません。
「結婚するから退団」は、労務上認められない世の中になっています。
特に宝塚歌劇団は昨年労働基準監督署から労働基準法に基づく是正勧告を受け、労基の厳しい監視下にあります。
そのため、社長が「今まで通り、宝塚歌劇団の劇団員は未婚です」とは、絶対に応えることは出来なかったと思います。
それで「世の中の流れがあるので、議論しなければならない」と、見直しを検討する考えを述べられたのでは?
社員になったのだから、タカラジェンヌは育休をとって、在団中に出産できる、という話では全く無いと思います。
専科生については、あるかも
今年の3月に雇用契約が結ばれたのは、専科生を除く、「組」に所属する劇団員でした。出演する舞台が定まっていない専科の方は、業務委託契約のままのようです。
本来は60歳の定年制度があるところ、現在専科で活躍されている方々は、嘱託契約で定年を延長して契約を結ばれているそうです。
現在宝塚では、お芝居などで重要な存在になる「専科」の方々の人数が減っていて危機的な状況にあります。
専科の方を幅広く増やすために、「未婚」という条件を撤廃して、業務委託契約の方とは、結婚出産を経ても、専科で活躍できるという形は、宝塚の舞台にとって良い方向になるように感じます。
宝塚の伝統は守り続けて欲しい
新陳代謝が宿命で魅力の宝塚歌劇団
現在改革が推し進められていますが、「伝統など守るべきものは守りながら」と話されていたと思います。
宝塚歌劇団には、毎年40名の音楽学校卒業者が入団してきます。そして退団者が相当数いて、400人余りの団員数が長年保たれています。
この劇団員の新陳代謝が宝塚歌劇団の魅力の一つでもあります。タカラジェンヌは「有限の美学」の中にいるからこそ、より輝いているとも思います。
今年雇用契約の見直しがされて、在籍6年以上の劇団員とも業務委託契約から雇用契約に切り替えられました。全劇団員が雇用契約になっても、この400人余りの団員数という数字は維持していかなければならないと思います。これは宿命とも。
雇用契約を結んだ劇団員が、毎年40名相当数退団していくことはとても難しい課題のように感じています。退団後阪急グループの社員として別の所で雇用を継続できたりするのでしょうか?今まで通り各自「退団時期」を察して退団していくのでしょうか。ここでも人権が大切にされていくようにと願います。
すみれのベールに包まれて欲しい
宝塚では、暗黙のルールのことを「すみれコード」と呼んでいます。
「宝塚の夢の世界」を守るのが「すみれコード」。
「年齢」、「体重」、「スリーサイズ」、「お金のこと」、「男女関係など」が「すみれコード」とされています。
私が初めて観劇した50年前から、宝塚は私にとって「夢の世界」であり続けています。
タカラジェンヌは、フェアリーであることも。
「すみれコード」に守られて隠されているのなら、ジェンヌさんたちの未婚・既婚は関係ないかなとも思えてきました。(出産は別)
今の社会の中で、「劇団員は未婚に限る」という人権を無視した条件を設定する方が難しいと思うので、公にしない結婚は認められても良いような気がしてきました。あくまでも「すみれコード」に守られてファンには内緒で。
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