「宝塚レビュー本2025」から見える娘役・男役人事｜宝塚ブログ　くららのビバ宝塚！

「宝塚レビュー本2025」から見える娘役・男役人事こんにちは、くららです。
1年に1回、夏に販売される「レビュー本『TAKARAZUKA　REVUE　2025』」は、全組スターが勢ぞろいする、宝塚ファンには、見ごたえ読み応えのある１冊です。
メイキング動画は、1ページめに掲載されたQRコードを読み込んで、最後のページに記載されたパスワードを入力すると、見ることができます。今年はキャトルレーヴで発売日前日までに予約すると、そのメイキング動画がDVDでプレゼントされたよう。

メイキング動画の中で、永久輝さんが「レビュー本って、年1回の大きな仕事の印象があるので、ひとめぼれした上下のスーツを選びました」と話されていました。
「1年に1回のレビュー本」、どのスターさんも気合を入れて、おしゃれしているのが伝わってきます。

「レビュー本2025」ページ編成

スターの序列によって、スターさんたちが掲載されています。その序列ごとにご紹介します。

トップスター＆トップ娘役コーナー

退団前の礼真琴仕様

昨年は8月6日がレビュー本の発売日でしたが、今年は7月16日発売。
礼真琴さんが8月10日で退団されるため、礼さんの退団に合わせての発売でしょう。

表紙のトップスター５人の真ん中は、礼さん。
「トップスター＆トップ娘役コーナー」の先頭も礼さん。
星組はトップ娘役が不在なので、「トップコンビのトーク」コーナーは、礼さんと「暁・極美・天飛」３名とのメッセージ交換になっていました。

礼さんの退団が迫ってきて、様々なグッズなどが販売されています。どれを見ても、触れても、ただただ礼さんの偉大さ素晴らしさに感動するのみ。

星組トップスターとして、宝塚を代表するスターとして、７年間先頭で宝塚をけん引して来られた礼さん。来年のレビュー本には、もう礼さんはいらっしゃらないのですね。

【掲載順】
礼真琴→永久輝せあ＆星空美咲→鳳月杏＆天紫珠李→朝美絢＆夢白あや→桜木みなと＆春乃さくら

トップスター就任順に、星組→花組→月組→雪組→宙組と並びましたね。

8月11日に星組トップに就任する「暁・詩」コンビは、冊子の後ろのほうに、2ページのグラビアトークが掲載されていました。この扱いに、序列を重んじる宝塚だなと思いました。

２番手コーナー

聖乃あすか(100期)、風間柚乃(100期)、瀬央ゆりあ(95期)、暁千星(98期)、水美舞斗（95期）、組順で掲載。

昨年は瀬央さん水美さんは、凪七瑠海さんと共に「専科」コーナーでしたが、今年は組配属されて２番手として掲載。

この中で、まずトップスターに就任するのは暁千星さん。その次に続くのは誰？とても興味深いです。

娘役ネイルチップコーナー(トップ娘役と娘役2番手)

２ページ…夢白あや(103期)、春乃さくら(102期)、星空美咲(105期)、天紫珠李(101期)、就任順。

１ページ…彩みちる(99期)、小桜ほのか(99期)、天彩峰里(100期)、美羽愛(104期)、音彩唯(105期)、詩ちづる(105期)、学年順。

昨年の「ドレスコーナー」は、彩みちる、小桜ほのか、野々花ひまり(退団)、天彩峰里の４名でした。
「娘役2番手」の位置の方たち。

そこに今年は、美羽愛、音彩唯、詩ちづる３名が加わりました。

彩みちるさんは退団。小桜ほのかさんは専科異動のため、来年このコーナーの掲載はなしになるのでしょう。

詩ちづるさんは来年はトップ娘役コーナーに。音彩唯さんも雪組トップ娘役として詩さんに続くのではと思います。

来年は、「娘役2番手」として、月組は白河りりさん(103期)、雪組は華純沙那さん(106期)、星組は瑠璃花夏さん(103期)が加わるのでしょうか。充実した娘役さんたちです。

バウ主演以上男役＆娘役コーナー

【宙組】(グラビア2ページ)
瑠風輝(98期)、鷹翔千空(101期)、風色日向(102期)、
きよら羽龍(104期)、山吹ひばり(105期)

【星組】(グラビア2ページ)
極美慎(100期)、天飛華音(102期)
瑠璃花夏(103期)

【月組】(グラビア2ぺージ)
礼華はる(101期)、彩海せら(102期)
白河りり(103期)、花妃舞音(106期)

【雪組】雪組(グラビア1ページ)
縣千(101期)
華純沙那(106期)

【花組】(グラビア1ページ)
希波らいと(103期)
七彩はづき(107期)

2ページの組の掲載が【宙組】→【星組】→【月組】という順番は、その中の一番上級生の序列【瑠風輝】→【極美慎】→【礼華はる】をあらわしているのだと思います。

このコーナーの男役さん７人は、今年「1stフォトブック2025」を発売
極美慎(100期)　……3月発売
縣　千(101期)　……5月発売
鷹翔千空(101期)……6月発売
礼華はる(101期)……7月発売
彩海せら(102期)……8月発売
天飛華音(102期)……9月発売
風色日向(102期)……10月発売

瑠風輝さんは、8月1日星組に組替え。8月11日から星組２番手就任。来年からは二番手コーナーですね。

「1stフォトブック」も、2022～2023年販売の永久輝せあ(97期)、和希そら(96期)、聖乃あすか(100期)、風間柚乃(100期)、瑠風輝(98期)、暁千星(98期)の６人のメンバーの一人でした。新公主演を4回、バウ主演、東上主演と順調に上がってこられたのに、瑠風さんはいろいろと割をくっている感じです。

極美慎さんは、花組に組替えされ東上主演されますが、現在２番手の聖乃あすかさんが異動されなければ、来年もこのコーナーでしょう。

このコーナーの中で、「1stフォトブック」が発売されていないのは、希波らいと(103期)さんです。
今年３月に「儚き星の照らす海の果てに」でバウホール初主演をして、このコーナーに滑りこんだ形ですね。
2～3年後に、次期世代の筆頭として、「1stフォトブック」を発売されることでしょう。

中堅男役９名コーナー(一人だけ若手)

夢奈瑠音（月組 96期）

諏訪さき（雪組 99期）

英かおと（月組 99期）

一之瀬航季（花組 100期）

碧海さりお（星組 101期）

侑輝大弥（花組 102期）

咲城けい（雪組 102期）

亜音有星（宙組 103期）

華世京(雪組 106期)

この中に一人だけ、若手有望男役の華世京さんが入っています。来月『ステップ・バイ・ミー』でバウ主演の予定なので、来年からは一つ上のコーナーでしょう。

105期の有望男役さんがひしめく中、106期の華世さんが一番にバウ主演をされます。そして今のところ105期が続く気配もありません。

華世さんだけ、誰よりもずば抜けたスター性があるので、特別枠なのでしょう。そしてそれを誰もが納得できる逸材。これからも早期抜擢の波に乗っていかれると思います。

新公主演2回の亜音有星さんも、このコーナーに場違いな感じ。これからバウ公演の主演を経験し、来年は一つ上のコーナーにあがると思います。

若手スターコーナー

花組　4名
天城れいん(104期・新公2回)、美空真瑠(105期・新公1回)
朝葉ことの(103期・新公1回バウＷＳ）、初音夢（105期新公1回)

月組　6名
瑠皇りあ(103期・新公1回)、七城雅(105期・新公2回)、雅耀(108期・新公1回)
羽音みか(103期・新公1回)、美渦せいか(108期・新公1回）、乃々れいあ(109期・新公1回)

雪組　6名
蒼波黎也(104期・新公1回)、紀城ゆりや(105期・新公1回)、苑利香輝(108期・新公1回)
愛空みなみ(105期・新公1回)、白綺華(107期・新公1回)、星沢ありさ(108期・新公1回)

星組　6名
御剣海(104期・新公1回)、稀惺かずと(105期・新公2回)、大希颯(105期・新公1回)
綾音美蘭(104期・新公1回)、乙華菜乃(106期・新公1回)、藍羽ひより(107期・新公1回)

宙組　5名
大路りせ(105期・新公1回)、泉堂成(105期・新公1回)
二葉ゆゆ(103期・バウ1回)、美星帆那(105期・新公1回)、花恋こまち(108期・新公1回)

問題だと感じていること

若手スターコーナーの27名中、10名が105期生です。このコーナー外に4名いらっしゃるので、105期の新公主演、ヒロイン経験者は全部で14名。先日花組で新公主演をした夏希真斗さんを加えると、40人中15名。105期の中の37.5％が新公主演、ヒロイン経験者。

トップスター、トップ娘役を多く輩出している95期は、45名中12名が新公主演、ヒロイン経験者でした。

コロナ禍で多くの新人公演が中止になったり、今年は年間公演数が２公演減って７公演でした。新人公演のチャンスが95期の新人時代より減っています。

新人公演の主演、ヒロインの発表があるたびに、「また105期生？」と何度も感じてきました。

「95期のスターの期」の夢を、105期でも再現させたいと思っているのかもしれませんが、それはちょっと違うように思います。105期は今年が新人公演の長なので、これ以上増えないとも思いますが、もっと若い期に新人公演主演、ヒロインのチャンスがまわっていったらと思います。「過ぎたるは及ばざるが如し」。

レビュー本から人事を読み取っていましたが、最後は少し辛口になってしまいました。たくさんの優秀な生徒さんたちが集まっている宝塚。魅力的なスターさんたちか次々と輩出されていくことを願っています。