星組『ディミトリ』新人公演感想
こんにちは、くららです。
星組新人公演『ディミトリ』を観劇して来ました。

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新人公演感想

ニューヒロイン誕生!研2のヒロインの藍羽ひよりさんお芝居がとても上手で歌も歌えてビックりというか感動しました。
本公演ではタマル王女を演じていて、子どもっぽくて演技が棒気味ですが、あれは子どもの演技だったからですね。
美人だから抜擢されたのかと思っていましたが、感情をのせたリアルな演技ができる女優さんだからだとわかりました。

天飛華音くんは、今回で新人公演卒業です。
3拍子揃った実力ビジュアルも兼ね備えた天飛さんの集大成にふさわしい3回目の新公主演。飛びぬけた実力の礼さんの役を、ハイレベルで演じ上げて、その実力の高さを見せてくれました。もう出来上がっています。

同じく新人公演卒業の鳳真斗愛くんの「物乞い」役が素晴らしすぎました。
本役の組長さんより上背があるので存在に迫力があり、不気味な拘りのメイクで、一番最初に登場し、その後も何度も登場しますが、そのたびに空気が変わって、作品に厚みがましたように感じました。

新人公演担当は熊倉飛鳥先生
9月の極美慎さん主演『ベアタ・ベアトリクス』バウホール公演で演出家デビューされ、続いて星組新人公演に登板です。

その時の出演者は、天飛華音、奏碧タケル、水乃ゆり、瑠璃花夏、羽玲有華、星咲希、碧音斗和、麻丘乃愛、世晴あさ、凛央捺はる、大希颯、瞳きらり、彩夏こいき、彩紋ねお、愛花いと、凰陽さや華、碧羽陽、和波煌、美玲ひな、藍羽ひより
主演の天飛華音さん、藍羽ひよりさん出演されていましたね。

ダンスは東京公演の課題かも
素晴らしい新人公演でしたが、本公演の見所のジョージアンダンスは、エセダンスっぽい人もいました。天飛華音さんは踊れていましたが。

本公演の初日が11月12日、新人公演が11月29日。
新人公演のお稽古期間は2週間余りしかなかったと思うのに、よくこの短い間にみなさん頑張ってこられたと思いました。

東京の新人公演は来年なので、その時までにはダンスの練習もしっかりできることでしょう。
本公演の礼・舞空コンビのダンスがどれだけ素晴らしいか、再認識しました。

主な配役の感想

ディミトリ(礼真琴)…天飛華音(102期)

お顔がシュッとして、さらに格好良くなってきているこの頃。

今までは、エネルギッシュな役がマッチしていましたが、今回は優しい声に優しい眼差しで、一歩引いた献身愛のディミトリを繊細に演じられていました。
演技も礼さんのコピーではなく、天飛さんのディミトリだなという発見が何か所かありました。

歌声は昔から礼さんに似ている時があります。今回は喉の調子が良かったようで、安定した良い声でした。礼さんと同じようにディミトリは低音ボイスではありません。

ひよりさんの王冠が落ちそうになった瞬間に、さっと手を出して戻してあげていたり、フォローも頼もしかったです。

ひよりさんに対してだけでなく、102期の長の期の長としてみんなを大きな包容力で包み込んで、先頭に立って新人公演を導いていらしたのだと思います。

ルスダン(舞空瞳)… 藍羽ひより(107期)

公称身長は160cmと小柄で、最近はやりの小顔でもないですが、お顔の造形はスゴイ美人で、凛とした表情や愛くるしい表情や、自由自在に変わって、お芝居に魂が入っていて、声も綺麗で、キンキンと響くことがなく、全てが自然体。
先ほども書いたように「女優さん」という印象をもちました。

感情のこもった歌もお上手でした。ただダンスはお得意では無いよう。結婚式のジョージアンダンスも形だけという感じでした。

成績が良くないのは、ダンスがお得意でないからかもしれません。

美人でお芝居、歌が上手なので、今後も輝かしい未来が待っているような気がしました。

ジャラルッディーン(瀬央ゆりあ)… 大希颯(105期)

175cmの長身で王者の風格があって、帝王の衣装がとても似合っていました。
男気のある懐の深い大物感があって、押し出しも強い。歌もとても迫力があってお上手でした。

アヴァク(暁千星)… 稀惺かずと(105期)

目を惹く爽やかさをお髭で封印してお髭も似合っていて、お芝居も演技もお上手でしたが、今回はアヴァクという役が研4の稀惺さんには難しすぎたように感じました。

暁さんが悪役ではなくアクの強い黒い役で、そのあたりのバランスが難しいと仰っていましたが、稀惺さんはお上手でしたが、やはりそのあたりのさじ加減は経験値が必要。

歌もお上手でしたが、「仕える王は私が選ぶ」という打ち込みの曲は、リズムに歌詞が少し負けてしまっていたように感じました。

アヴァクが最後の心を改めるシーンは、とっても気持ちが伝わって来て、お上手だなと思いました。

長の期(102期)の方たち

物乞い(美稀千種)… 鳳真斗愛
配役が発表された時からスゴイ演技をされるだろうと思っていましたが、想像をはるかに超え、幕開けの第一声から鷲掴みされるほどの特別な存在感でした。
そして歌も魂がこもっていて本当にお上手。

専科生が一人混じっているようなイメージでした。
もう既に‎輝月ゆうまさん級のような気がします。
星組の本当に頼もしいスターさんです。

ミヘイル(極美慎)… 奏碧タケル
本当に美しい白人奴隷で、終始怯えたような気の弱さが感じられるような役つくりのように感じました。

タマラ女王(白妙なつ) …水乃ゆり
出番は少しですが、ドレスの着こなしはピカ一でした。

リラの精(小桜ほのか)… 紅咲梨乃
美しい声でした。

お菓子屋…都優奈
お菓子屋さんのソロの歌声が素晴らしく、楽しく歌われていました。ミュージカルのシーンに都さんはとっても合う感じがします。他の場面でも都さんが歌っていたら安心感があります。

番手の役

ギオルギ(綺城ひか理)…碧音斗和(104期)
ルスダンの兄のジョージア王。
優しさが滲み出ている素敵な国王で、歌が本役の綺城さんのように、とてもお上手でした。

ディミトリ(天飛)・ギオルギ(碧音)・バテシバ(瑠璃)の3人での歌唱も素晴らしかったです。

アン・ナサウィー(天華えま)… 紘希柚葉(104期)
とらえどころのない軽妙な役どころをうまく演じていて、本役の天華さんより落ち着いたイメージでした。

バテシバ(有沙瞳)…瑠璃花夏(103期)
有紗さんと同じように、谷間に胸を描いて大人っぽく、美しさと慈愛に満ちたバテシバを艶っぽく演じられていました。
声が綺麗で歌も本当にお上手。

カティア女官長(水乃 ゆり)…詩ちづる(105期)
大人っぽい役もまた素敵で、お芝居が的確だと思いました。

リラの精(瑠璃花夏)…綾音美蘭(104期)
リラの精(詩ちづる)…鳳花るりな(105期)
華やかな歌声でしなやかに踊られていました。

でもリラの精三人(小桜、瑠璃、詩)の歌声の神々しさは、本公演ならではと思ってしまいました。

【『Stella Voice』バウワークショップ出演者】
発表された時は105期の「稀惺・大希」に注目しましたが、新人公演で主な役がついている方たちが出演者だなと、新人公演を見ながら思いました。

星組のホープさんたちが各期から数人ずつ出演されるように思いました。

出演者:鳳真斗愛(102期)紘希柚葉(103期)、羽玲有華(103期) 、星咲希(103期)、碧音斗和(104期)世晴あさ(104期)稀惺かずと(105期)大希颯(105期)、瞳きらり(105期)、彩紋ねお(105期)、碧羽陽(107期)、世奈未蘭(107期)、詩花すず(107期)、藍羽ひより(107期)

その他の役

チンギス・ハン(輝咲玲央)…世晴あさ(104期)
178cmの長身なので、迫力あってとっても適任!
せり上がりの登場だけで、貫禄が凄くて、押出が強く、力強く演じられていました。
輝咲さんに続く色濃い役担当が適任かな。

イヴァネ宰相(ひろ香祐)…御剣海(104期)
格好良いイケオジで、温かみのある味のある演技が良かったです。

【子役】
幼少ルスダン(乙華菜乃) …愛花いと(106期)

幼少ディミトリ(美玲ひな)…詩花すず(107期)

タマラ王女(藍羽ひより)…美玲ひな(107期)

みんな可愛い演技で子どもらしかったです。
美玲ひなさんは同期の藍羽ひよりさんに負けないくらい美人さんなので、リラの精で踊っている時に目を惹かれました。子役専科のようになっているので、大人の役も見てみたいです。

【108期】
ニコロス(蒼舞咲歩)…馳琉輝
今回も「馳琉輝くんは本当に研1?」と驚きました。
何とも言えない特別な存在感がとってもあります。

今回は娘役さんの役が少ないので、モンゴル兵やホラズム兵でたくましく頑張っていらっしゃいました。新人公演で男役を演ずることも経験値でしょうか。

カーテンコールのご挨拶

天飛さんは102期の長なので、カーテンコールのご挨拶は、天飛さんお一人でされました。
「東京公演に向けて命を懸けて頑張ります」と話されていたと思います。
その『命を懸けて』というフレーズが印象に残りました。

すると新人公演のweb記事で、「早替わり室のところに礼さんから『命を懸けて頑張れ』とメッセージを書いていただいて、それが着替えるたびに目に入ったので、とても力を頂きました」と天飛さんが取材時に話されたそうです。

もうひとつご挨拶で印象に残っていたフレーズがweb記事にありました。
この役を通して、愛するタカラヅカの舞台、お客様に一途な愛をお届けしたいと思いました

今回の星組の新人公演で、天飛さんの一途な愛は確かに伝わってきました。

東京の新人公演は1月19日の木曜日です。
どうか無事に開催できて、命を懸けて頑張っている天飛さんの一途な愛が、配信を通して全国の宝塚ファンに届けることができますように。

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