こんにちは、くららです。
『巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~』『Fashionable Empire』2回目を観劇してきました。
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ピアニストの柚香光くん
座席で見え方が違う
公演プログラムの見開きのページに、リスト(柚香光)の衝撃的な演奏シーンがあります!
鍵盤を弾きながら飛び上がっていて、両足が宙に浮いているのです。
この写真が何を意味しているか昨日はわからなかったのですが、今日は舞台上でこのシーンを拝めました!(一瞬ですが)
昨日は上手側の座席だったのでピアノを弾くシーンが横から見えませんでした。
しかし、今回はセンターの下手だったため、確かに鍵盤を弾きながらジャンプしていました。
ピアノの魔術師として、こんなパフォーマンスも魅せていたのですね。
多分史実にのっとっているのですよね。
れい君のピアノの生演奏は、冒頭の弾き語りだけだと思っていましたが、今回の角度から見ると、「リストとタルべークのピアノ合戦」で抒情的な曲を弾くシーンも、れい君の生演奏のように見えました。(違っていたらごめんなさい)
他にも生演奏があるかもしれません。
月組「今夜ロマンス劇場で」でも、月城さん演じる健司の病室での最期のシーンは舞台の奥だったため、客席の位置で見え方が大分違いました。
花組公演のピアノシーンも客席の位置、見える角度でいろんな見え方を楽しめそうです。
ピアノだんじりについて
そして『1789~バスティーユの恋人たち』のルーレットシーンのようなド派手でちょっと狂乱しているような照明のシーンが、リストのスーパースターシーンです。
沢山の女性ファンたちが、黄色い声を上げてキャーキャー騒いでいる中、大きな台の上でリストはピアノ演奏をしていて、その大きな台を娘役さんたちが動かしています。
そのため、客席から様々な角度のピアノを弾いているれい君を見ることができます。
それを「ピアノだんじり」と呼ぶのだとか。
生田先生命名。(宝塚公式ホームページより)
ピアノを弾くリストを全方位から楽しみたいだろうとファンの思いを先取りして、「ピアノだんじり」を発案された生田先生は、スターの魅せ方を心得ていらっしゃるなと思いました。
スーパースターリスト=柚香光
そして社交界の女性達を虜にして止まない類まれな美貌とカリスマ性をもつ「スーパースターのリスト」が、柚香光くんにピッタリすぎます
れい君演じるリストは髪をかきあげるだけで、超絶色っぽくて、セクシー。
その他もろもろ、1アクションごとに、キャァーとなる心境がわかりすぎる格好良さ。
失神する女性ファンが続出するほどだったという説得力が100%伝わってきます。
同じ生田先生の作品ですが、明日海りおさんの『CASANOVA』もそうでしたね。
舞台上でカサノヴァと目が合った女性たちはみんな目がハートになって魅了されていきました。客席も目がハートになるほど魅了され、100%の説得力がありました。
『CASANOVA』は明日海さんの円熟期の作品でしたが、柚香光くんも男役の魅せ方の円熟期を迎えているなと思いました。
ストーリーの感想
『巡礼の年~リスト・フェレンツ』では、リストのスーパースター時代はほんのわずかな期間です。
その後、リストは変わっていきます。
華々しく凛々しい姿なのに、愚かしく見えてしまうシーンも。
従来の宝塚の主人公とは違う描かれ方をしています。
そして柚香光くんの演技力が素晴らしいです。
出演者全員魂を込めて演じられています。
楽曲もダンスも芝居も見応えがあります
目で見て、聞いて楽しむ宝塚としては、最高に素晴らしいと思いました。
しかしストーリーを味わうという点では、『CASANOVA』の時と同じような思いが残りました。
昨日そう感じて、もう一度観ると深まるかなと思いましたが、同じでした。
タカラヅカニュースの稽古場情報を聞いた時から、詰め込み過ぎではと心配していました。
目に見える舞台としては、とてもまとまっていましたが、何かが足りない、心に響かない。
精神世界という領域で、伝えたいことをストレートにセリフで伝えてくれるので、生田先生がこの作品を通して訴えたいことは十分伝わってきます。
今の時代はショー感覚的なこういうお芝居もありなのでしょうか。
私の頭がかたすぎるのかもしれません。
まだ幕が開いたばかりなので、お芝居の深まりと共に変わっていくとも思います。
「Fashionable Empire」について
お芝居で辛口なことを書いたので、ショー全般とても良かったのですが、気になった部分だけを書きます。
衣裳について
「ファッショナブル」の意味は流行の先端をいっているさまだそう。
今回奇抜なファッションが多かったです。
奇抜であるということは、ファッショナブルなのか?
差し色について
昨日「れいくんの青の髪の奇抜さに衣装が負けている感じもしました」と書いていましたが、青い髪どうこうでなく、衣装の差し色が私の目には合わないと思いました。
目に合わない感じを、奇抜でお洒落というのなら、「ファッショナブル」なのでしょうが…。
ラストのデュエットダンスでは、二人とも茶色の衣裳に差し色がミントブルーでした。
これも私の目には全く合いませんでした。
ファッションショー
ファッションショーのシーンは、「アニマルコレクション」ということでわざと“サイケ”で、「スカーレット・ピンパーネル」での極彩色のアニマル柄の衣裳が使用されていました。娘役さんたちの衣裳もそれに合わせて実にカラフル。
ここまで徹底させたら、「ファッショナブル」なのか?
それとも、コメディシーンなので、ファッショナブルの反対という設定だったのか?
頭がかたいおばさんには、「何がファッショナブル」で、「何がファッショナブルでない」のか、良くわかりません。
私の感覚が古いのかもしれませんが、自分の感覚には合わないなと思う衣装がいろいろありました。
このショーはそんな深いことは全く考えないで、エネルギッシュで、主題歌をはじめとしてエールを送ってくれている内容だったので、「元気になった!」と受け止めれば良いだけでしょう。
お芝居の『巡礼の年』も深く考えずに、「宝塚らしい舞台で楽しかった!」で良いのでしょうね。
長くなってしまったので、次回にショーの良かったところなどいっぱい書きたいと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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