星組「柳生忍法帖」予習
こんにちは、くららです。
星組の初日も明日に迫ってきました。

山田風太郎氏の「柳生忍法帖」を予習のために購入したら、宝塚バージョンでした。
礼真琴君のポスター画像と共に「宝塚歌劇 星組 主演礼真琴・舞空瞳 舞台化決定」という文字が。
前回の雪組の『CITY HUNTER』と同様に、メディアミックスと言ってもよいのでしょうか?
「書籍が売れない」と言われていますが、宝塚で舞台化すると、原作本は沢山売れているようです。

スポンサーリンク



健全な痛快娯楽作品

この小説が宝塚で舞台化されることで、エロ&グロ満載な部分はどうなるの?と心配されていましたね。
そういう表面的な部分は大野先生がバッサリそぎ落とされて、実に健康的な倫理観と、非常に人間的なドラマとして描かれているようです。

そしてヒーローは、「眼帯姿の武芸者」礼真琴くん演じる柳生十兵衛!

この作品はチームバトルものの源流で、息もつかせぬアクションに彩られた独創性ある物語でもあるようです。

スカッとした痛快無比な、山田風太郎の世界が舞台上で繰り広げられていくよう。

こんな時代だからこそ、スカっと痛快な舞台は大歓迎ですね。

主要な配役について

柳生十兵衛……礼真琴

実は大名である柳生家のお坊ちゃんでありながら、城勤めを嫌い、剣術修行に明け暮れる、奔放無頼の「隻眼の天才剣士」。
どんな窮地にも動じぬほどスケールが大きく、天才剣豪ながら人間臭い魅力に溢れていて、ユーモアを忘れない。女性や子供には優しいが、多くの女性に惚れられて困惑してしまうという、可愛げのあるところが魅力的な人物。礼真琴くんに通ずるところがありますね。

十兵衛と敵対するゆら……舞空瞳

銅伯(愛月)の娘明成(輝咲)の側室
妖艶な美しさを持つ娘で、明成の悪業を助け 芦名一族の行く末を左右する、鍵となる存在。
鶴ヶ城に現れた十兵衛に、敵対する関係でありながら、全力で好きになり向かって行く積極的な役どころ。その熱量に対して十兵衛の方も感銘を受ける部分があり、トップコンビのの感情のぶつかり合いが描かれているそう。

舞空瞳ちゃんが、さらに殻を破って、どんな強くて繊細なゆらを演じるか?楽しみです。

芦名銅伯……愛月ひかる

「滅びてしまった芦名一族を復活させたい」という思いに執着している、不死身の魔人的な存在。
“年齢が分からないくらい美しく妖艶で怖い”というイメージで、様々な個性的な役を演じてきた「愛月ひかる」の役者としての完成形として演じられるよう。

唯一無二の悪役となり、後進の人たちのお手本になることでしょう。

“会津七本槍”の漆戸虹七郎……瀬央ゆりあ

突き抜けた悪役で、狂った炎を纏う男。
「ロミオとジュリエット」でティボルトを演じても、せおっちの根っこにある「人の好さを」は垣間見えました。今回は徹底的な「悪役」なので、その人柄の良さを消し去ってどこまで悪に徹することができるか?

瀬央ゆりあさんの勝負所の役となりそうです。

非常に役が多い!

星組の前回「ロミオとジュリエット」では、とても役が少なかったですが、今回は全員で舞台に立つので、下級生にもなるべく多くの役が付くように用意されたそうです。

「7人組」が3組で21人、さらに重要な役もいろいろ。

和尚の弟子僧侶・薬師坊を演じる奏碧タケル君は、「稽古場レポート」で、他にも何役か演じていると話されていました。

星組生たちがフル活躍する、意欲満々の燃え上がるような舞台になるようです。

堀一族側

堀主水・・・美稀千種

堀一族の女七人
・お圭……音波みのり(91期)
・お品……紫月音寧(92期)
・お沙和……夢妃杏瑠(93期)
・さくら……紫りら(95期)
・お鳥……音咲いつき(96期)
・お笛……澪乃桜季(98期)
お千絵(堀主水の娘)……小桜ほのか(99期)

支援者たち
・千姫【天樹院】……白妙なつ(90期)
「女の手で誅を下さねばならぬ」と、十兵衛に指南役を頼む。
・天秀尼……有沙瞳(98期)

・おとね……水乃ゆり(102期)

・沢庵和尚……天寿光希(91期)
弟子の僧侶(新進男役さん抜擢)
・多聞坊……天飛華音(102期)
一番年下設定
・雲林坊……咲城けい(102期)
一番年上設定
・薬師坊……奏碧タケル(102期)
一番年上設定
・十乗坊……紘希柚葉(103期)
・嘯竹坊……羽玲有華(103期)
・心華坊……碧音斗和(104期)
・竜王坊……御剣海(104期)

会津藩側

加藤明成……輝咲玲央(92期)

■七本槍(超人的な強者揃いの悪人)■
瀬央さん演じる漆戸虹七郎の率いる「七本槍」という設定。
その「七本槍」の上に愛月さん演じる芦名銅伯が存在。
路線男役さんが抜擢されています。
・具足丈之進……漣レイラ(94期)
秋田犬の天丸・地丸・風丸を操る獣使い
・司馬一眼房……ひろ香祐(95期)
禿頭の巨漢
・漆戸虹七郎……瀬央ゆりあ(3番手)
隻腕の剣鬼、舞台で片手を演じられるか?
・鷲ノ巣廉助……綺城ひか理(4番)
巨体の拳法使い
・平賀孫兵衛……天華えま(5番)
槍使い。黒豹のように精悍。天井に届くほどの棒を稽古場で渡されたとのこと。
・香炉銀四郎……極美慎(6番)
最年少の美少年。一番残忍。
・大道寺鉄斎……碧海さりお(7番?)

3匹の大きな秋田犬
・天丸……瑠璃花夏(103期)
・地丸…… 星咲希(103期)
・風丸…… 綾音美蘭(104期)

柳生家
柳生宗矩・・・朝水りょう(96期)

プロローグについて

七本槍登場のナンバーが格好良いそう。
柳生十兵衛を中心として堀一族の女七人が登場。
はじめは堀一族の女のお笛は十兵衛に反抗してしまうが、次第に素晴らしさを知って「先生についていくぞ」と心を入れ替えて、7人が一丸となって衣装を替えて再登場。

プロローグ自体がお芝居全体の流れになっているそうです。

隻眼の礼真琴くん演じる柳生十兵衛について

柳生十兵衛と言えば隻眼(片目を失明)の剣豪です。左目を封じています。

ポスターの、黒い眼帯をつけた、凛々しく勇ましい精悍な礼真琴くんの柳生十兵衛の格好良さに、心を射抜かれました。

「隻眼の剣豪」なので、舞台の上でもずっと眼帯をつけたままなのですよね。
片目での殺陣は、身体能力が高い礼真琴くんでも相当大変なのではないかと思います。

「以前、一場面だけ経験しましたが、一気に視界が狭くなって。最初から最後まで、ずっとこうなのか-と覚悟しております」と稽古に励む。役作りは、舞台「魔界転生」から、映像では故千葉真一さんが演じた主人公を参考にした。「役者さんとしては、それはもう千葉真一さん!」。演出の大野拓史氏からもそう、勧められたという。

「千葉さんの十兵衛を見て、小説を読むと、すべて千葉さんの言い回しに(笑い)。立ち居振る舞いだったり、片方の目の使い方だったり、勉強になった」引用「宝塚~朗らかに~」日刊スポーツ

若い方は、先日逝去された千葉真一さんのことをご存じない方も多いかと思いますが、吹き替えに頼らない自ら演じるアクションスターの元祖ともいえる大きな存在の方でした。私のような世代には土曜夜9時の「キーハンター」の風間洋介が懐かしい。(あまりに古い話でごめんなさい)

特技の器械体操、極真カラテ四段、少林寺拳法弐段、乗馬・スキーを活かしたアクション、殺陣は見事で、礼真琴くんは千葉真一さん風の「隻眼の剣豪・柳生十兵衛」に挑まれるのですね。

「宝塚~朗らかに~」の礼真琴さんの記事から

愛月ひかるさんに対して

今作で先輩の2番手スター愛月ひかるが退団する。「心地よくて空気感がすごく好きなので、(退団は)苦しいです…」と吐露。引用「宝塚~朗らかに~」日刊スポーツ

「(退団は)苦しいです」というこっちゃんの表現に、心情のすべてが物語られていますね。
悲しい、寂しいを通り越して、苦しい。
そこまで信頼関係の築けた良き先輩の愛月さんだったのですね。

星組生たちはみんな、尊敬、信頼する愛月さんを温かく送り出したいと思いながら、明日からの舞台に懸命に立たれるのでしょう。

月城かなとさんに対して

一方で、月組新トップに月城かなとが就き、花組の柚香光と同期が3組でトップに立つ。月城とは音楽学校時代、同じ役職を担った。

「行事の音響を。2人で夜な夜な音楽の編集をして『寝ないで』と言いながら(笑い)。うれしい。心強い。彼女の性格上『思い詰めないでね』と言いたい」引用「宝塚~朗らかに~」日刊スポーツ

音楽学校時代に同じ分担だった月城かなとくんとの絆は、同期の中でも強いのでしょう。

「彼女の性格上『思い詰めないでね』」と言いたいというところに、トップスターの重責を経験しているこっちゃんだからこそアドバイスできる言葉なのでしょう。

95期について

「どんぐりの背比べと言われ続けた我々(95期)が。みなで刺激し合って、お互いの舞台から盗み合って、ここまできたのかな」

同期には、各組に主力スターが大勢いる。「誇らしい。(柚香、月城とは)この立場でしか分からないことを共有できる仲間がいるのは、ありがたい」と環境にも感謝し、歩を進める。引用「宝塚~朗らかに~」日刊スポーツ

トップスターは、立場的に孤独な存在だと言われます。
そこに同期の3人の「れい」くんが就いていることは、心強くて励ましにもなることでしょう。

昨日も95期について書きましたが、95期はトップスターや番手スターにとどまらず、別格的な位置でも、各組で貴重な存在として舞台を支えている方が沢山いらっしゃいます。
星組では、ひろ香祐さん紫りらさんですね。明日からの舞台でも活躍されることでしょう。

明日の初日、台風の影響が心配されていましたが、開幕する午後1時には雨もあがっているようです。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
ポチッと応援していただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村
いつも応援してくださってありがとうございます。

twitter


スポンサーリンク