こんにちは、くららです。
土曜日には星組が初日の幕を開けます。
停滞中の台風14号が、初日の頃に日本に上陸するという予想もあるようですが、台風の影響が無いことを願います。
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愛月ひかるさんの取材会が開かれる
大劇場の初日を前に、トップスターとトップ娘役のインタビュー記事は、いつも公開されています。
なんと今回は2番手の愛月ひかるさんの記事も公開されました。初めてのことだと思います。
8月下旬の稽古期間中に、愛月ひかるさんの取材会が行われたそうです。
現在は「スポニチ」、「ぴあ」のものがwebで読めますが、さらに他社のものも公開されていくでしょう。
取材会に、愛ちゃんは真っ白なスーツをまとって、颯爽と登場されたそうです。
真っ白なスーツで登場ということは、退団会見に準ずる意味もあったのでしょうね。
2番手さんの退団発表日について
トップスターとトップ娘役は、サヨナラ公演の集合日より、かなりはやく退団発表をされます。
トップスターは、1作前の宝塚大劇場の千秋楽の翌日。
トップ娘役は、1作前の東京宝塚劇場の千秋楽の翌日。
このケースが一番多いでしょうか。
2番手のスターさんも、かなり重要な役目を担っていて、ファンも沢山います。
なのに2番手のスターさんは、退団公演の集合日に、他の退団者と一緒に発表されます。
以前から私は、2番手の退団発表は、トップスターやトップ娘役に準じた設定にして欲しいと願い続けています。
『柳生忍法帖』『モアー・ダンディズム!』の集合日の8月3日(火)のショックは忘れられません。
「ロミオとジュリエット」での「愛ちゃんの死」が大好評で、愛ちゃんはますます活躍されると期待していて、微塵たりとも退団されるとは思ってもいませんでした。
7月の愛月さん主演『マノン』は、バウホールのチケットが取れなかったので観劇をあきらめましたが、退団されるとわかっていたら、横浜まで行ったと思います。
コロナの自粛期間ということもありましたが、同じ思いの方は多いのでは?
今後できることなら、2番手さんの退団発表は、退団公演の直前の別箱公演のチケット販売の時には、発表しておいて欲しいなと思います。
今回、取材会の記事を通して、愛ちゃんの言葉を知ることができて、本当に良かったと思いました。
こういう試みは初めてのことだと思いますが、今後も行って欲しいですね。
(決して2番手退団を快く受けいれている訳ではありません)
退団発表会見も、トップスターとトップ娘役だけです。轟悠さんはトップスターと同格なので会見がありました。
今回のお稽古中の「取材会」という形では無く、「退団発表会見」として、はやめに設けてくれても良かったなとも思います。
退団公演に臨む愛ちゃんの意気込み
『柳生忍法帖』の敵役・芦名銅伯について
107歳という設定ながらも、年齢が分からないくらい美しく妖艶で怖いビジュアルを目指されるようです。
「歌劇9月号」の『柳生忍法帖』の座談会では、大野先生が、宝塚では物凄く美しいことで、人間の凄みが表現できるとアドバイスされていました。
愛ちゃんは、その誌面で下記のような決意を語られていました。
宝塚で悪役をさせたら何でもできます!というぐらい、沢山経験してきた自信はありますし、不死身の役も経験していますので、その集大成をこの役で、同情されることなく、散っていけるように、悪役を全うしたいと思います。
「同情されることなく散っていけるように」という表現に、愛ちゃんの強い思いを感じました。
ショー『モアー・ダンディズム!』について
“白い軍服”で踊るプリンスのシーンも
『うたかたの恋』のルドルフをやりたいとずっと『宝塚おとめ』に書いていたので、岡田敬二先生が『最後は愛月に軍服を着せたい』と、念願の真っ白な軍服の場面を用意してくださったとのこと。
一歩二歩歩くだけでも華やかさが出る、男役の原点のような場面なので、指先の先まで神経を研ぎすまして、品格ある男役像を表現したいと思われているそう。
他にも、「黒燕尾」をはじめ、「これぞ男役!」というシーンが詰め込まれているようです。
宝塚が大好きな愛ちゃんは、男役に対する思い入れも特別で、男役道を突き詰めてこられました。
宝塚らしいクラシカルな雰囲気の「ロマンチックレビュー」は、愛月ひかるが追求し続けてきた究極の男役の美学の集大成を魅せてくれることでしょう。
ラストステージのお稽古中の心境は?
「とても清々しい気持ちで毎日お稽古しています。本当に今回の二作品が最後の公演でよかったなという思いです」と穏やかに話す。引用「ぴあ」
記事の中で心に響いた言葉
「専科のお話をいただいた時は辛い思いもありましたが、専科時代にさまざまな組の下級生と接することで、私の姿を見て学んでくれている後輩たちもたくさんいるんだということに気付き、上級生としてもっといろいろと見せていかなければという自覚が生まれました。もっと自信を持っていいんだと」引用「ぴあ」。
専科異動について
「専科のお話をいただいた時は辛い思いもありました」と正直にお話されていることに、心が打たれました。辛さを頑張りで越えていらしたような気がします。
2018年10月18日に公式ホームページで、下記発表がありました。衝撃でした。
愛月 ひかる・・・2019年2月26日付で専科へ異動
※異動後に最初に出演する公演は未定です。
愛ちゃんの専科異動は研12の時です。
過去に専科に異動した方は研15周辺が多かったので、愛ちゃんご自身も思ってもいなかった突然の話だったのでは?と思います。
2019年2月、博多座での『黒い瞳』『VIVA! FESTA! in HAKATA』が宙組生としての最後の出演で、千秋楽の翌日から専科生になりました。宙組の次の本公演は『オーシャンズ11』でした。
5月の星組の礼真琴くん主演の全国ツアー『アルジェの男』『ESTRELLAS』に専科生として特別出演されました。
お芝居では、極悪非道で救いようのない悪役ジャックでした。
ショーでは、客席降りの時に、一人だけ会場の後部を担当されていて、走りながら多くの人とハイタッチされ、舞台に上がっていくのはいつも一番最後でした。
愛ちゃんが客席降りで、全力で頑張っていた姿は今でも焼き付いています。
札幌で5月23日に全国ツアーを終えて、1週間後には、「吉崎憲治&岡田敬二 ロマンチックコンサート」にOGさんたちと一緒に特別出演していました。専科からは美穂圭子さん、悠真倫さんがご一緒でした。
とてもハードスケジュールだったと思いますが、愛ちゃん一人だけ「ザ・スター」という風格で存在されていました。
専科生になってから、愛ちゃんの滑舌が良くなって、歌もお上手になって、聞き取りやすくなったことを感じました。
「専科異動」の陰で、すごい努力を続けられていたのだと思います。
7月に『宝塚巴里祭2019』主演。
そして8月2日に星組への組替が発表されました。
退団を決めたのは?
「星組に異動した時点で自分の中で退団を決めたので、もうやるしかないし、悔いは残したくないと。周りからの批評などをまったく気にしなくなりました」。
特に『ロミオとジュリエット』の“死”の役では、空気を一変させるような圧倒的な存在感で観る者の目を惹きつけ、大きな話題となった。引用「ぴあ」。
専科から星組に異動して「上級生2番手」になるということは、トップスターへのステップアップでは無いことが明確だったのですね。
自分の立場をしっかり理解されて星組に異動され、「もうやるしかないし、悔いは残したくない」と真摯に役に向かって、それまでの愛ちゃんの役の集大成のような“死”が演じられ、厳しい小池先生をはじめ、見た全ての方々から大絶賛される結果に繋がったのですね。
正統な男役を演じていた愛ちゃんのターニングポイントとなったのは、2015年の『TOP HAT』の「アルベルト・べディーニ役」!
変なアクセントで話す、情熱的なイタリア野郎で、“ストリップ”まで披露して、その暑苦しい演技が妙につぼにはまりました。
この色濃い役があまりに良かったので、そこから愛ちゃんの路線が違う方向に向かっていったような。
記事の中で愛ちゃんは、「“品格”を大切にしてきた」ことを力説されていましたが、どんな色濃い役でも“品格”を大事に演じていたからこそ、インパクトがありながらも決して宝塚の枠を超えない名演になっていたと思います。
そして演出の先生たちが愛ちゃんの名演が見たくて、ドンドン別格的な役を振って、色濃い悪役専科のようになっていったような。
「アルベルト・べディーニ役」が無ければ、愛ちゃんは路線のままだったのだろうか?そんな過去を振り返っても仕方ありませんね。
愛ちゃんは、舞台を通してファンの方々に感謝を伝えられる場面がたくさんあるので、感じていただけたら嬉しいと話していらっしゃいました。
覚悟をもった清々しい言葉を通して、愛月ひかるという人の素晴らしさを感じ、心が洗われるような気持ちになりました。後輩たちにも良い影響を沢山残していらっしゃると思います。
最後まで、愛ちゃんの男役の美学を貫いて、輝いてください。
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