スターシステムについて思うこと
こんにちは、くららです。
宝塚公式ホームページの「スター」のところをのぞいてみると、宙組トップ娘役は潤花ちゃんに変わっていました。
そして星風まどかちゃんは「専科」のページに掲載されていました。

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ふと思ったことですが、毎年4月に「宝塚おとめ」が発売されます。
まどかちゃんが花組生になるのは、7月5日からなので、2021年のおとめの掲載は、専科になってしまうのですね。
トップ娘役になると、華優希ちゃんが在籍中は、同時に二人が花組に在籍することができないので、一時的に専科に籍を移すのは「スターシステム」があるから仕方ないですね。

宙組の千秋楽が終わって、今一番ファンが関心を寄せていることは、次期月組トップスタートップ娘役は誰?ということですね。月城かなとくんはほぼ決定のような気がします。
そして待たれるのは、新体制に伴う組替ですね。

トップスターの公表が無かった時代

私が大好きだった花組トップスターだった高汐巴さんは、「1度もあなたは、トップスターですよ」と言われたことが無かったと何かのインタビューで応えていらっしゃいました。

前トップの順みつきさんが退団後、劇団に行くと自分が真ん中のポスターを撮り、主演の台本をもらったので「トップなのだな」と思ったけれども、1度も正式に告げられたことは無かったそうです。

しかしファンは、明確にわかっていました。

退団公演での2番手が次期トップスターという暗黙の了解

当時は、トップスターが退団する公演の2番手のスターがトップに就任することが当たり前でした。

度重なる組替
高汐さんは星組配属1年後、雪組に組替して長く雪組生でしたが、汀夏子さんから麻実れいさんに代替わりする時に、同期の寿ひずるさんと入れ替わる形で花組に異動されました。
それは、寿さんが雪組2番手に就任して、麻実れいさん遥くららさんと共に「ゴールデントリオ」として売り出したからです。
高汐さんは花組で、松あきらさんと順みつきさんのダブルトップの下で活躍されました。

その2年後、再び寿ひずるさんと入れ替わる形で雪組に組替されました。この異動は、寿ひずるさんを次期花組トップスターに予定してのものでした。

しかし寿ひずるさんが結婚退団することを発表されたので、急遽花組へ高汐さんが再々異動して、順みつきさんの退団公演『霧深きエルベのほとり/オペラ・トロピカル』で2番手を務められました。

この時点で、ファンは「高汐さんは、次期花組トップスター」と理解していました。
何も正式な発表はありませんでしたが、それが当時の暗黙のルールでした。

度重なる異動があったのも、次期トップスターにつながる「2番手」がとても意味をもっていたからです。

高汐さんからトップを受け継いだ大浦みずきさんトップスター時代の2番手を、朝香じゅんさんが務められましたが、大浦さんの退団より先に退団されました。(2番手だったのでサヨナラショーもありました)
そして大浦さんの退団公演「ヴェネチアの紋章」で2番手を務めたのは安寿ミラさんで、その後トップスターに就任されました。

2番手が必ずトップスターに就任したわけではありませんが、トップスターの退団公演で2番手を務めたスターが、次期トップスターに就任していくことが当たり前だったと記憶しています。
(例外もあったかもしれません)

昔の宝塚は、トップスターを頂点とするピラミッド型の序列がはっきりしていました。
そして安定した代替わりが行われていました。

今のような「次期トップスターは誰か?」と気に病むような状態ではありませんでした。

「新専科」が出来てから変わった
2000年6月に「新専科」がつくられて、組外から、トップ退団の1作前の異動や、落下傘でトップスターに就任するようになりました。
それ以降現在に至るまで、順当では無い突飛な代替わりが起こることがあるので、より関心を集めるようになって、「次期トップスターは誰?」と予想合戦が起きています。

「スターシステム」が、昔と違って複雑になっています。

トップスターの羽根が必須では無かった時代

現在は、トップスターが大きな羽根を背負うことが、当たり前になっています。
しかし「トップスターがフィナーレで羽根を背負う」のが恒例となったのは1990年代に入ってからだそうです。

安奈淳さんは、トップ時代に
「羽根が重いから、私の羽根を抜いて下級生にまわして」と仰ったことがあるそうです。

天海祐希さんも、敢えて小さい羽根を背負っていらっしやいました。背負っていないことも。

トップスターの羽根は、今のような「特別な存在」では、ありませんでした。スターを応援する制度も。

「スターシステム」へのファンの関心度が増している

トップスターの羽根がどんどん大きく重くなって、「トップスターの象徴」になるとともに、「番手がどう」「羽がどう」と、よりファンの中に「スターシステム」が浸透し、関心を集めるようになっているように思います。

羽根の大きさが、その組の生徒の序列をあらわしているので、トップスター、トップ娘役、二番手、三番手、四番手……と、小さくなっていきます。
最近の傾向としては、二番手羽根、もしくは三番手羽根までで、限られた人だけが背負うようになりました。(番手をぼかしているため)
一本立ての作品では、トップさんだけだったり。トップさんも背負わない、イレギュラーな時もあります。

ファンの心理
応援しているファンは、まずスターが羽根が背負えるようになることを願い、
「いつか、あの1番大きなトップ羽根を背負って欲しい」と願います。

「ピラミッド型のスターシステム」は、トップスターが頂点なので、本来なら「上級生2番手」という存在はあり得ませんでしたが、現在は敢えてつくられています。
(例外として、天海祐希さんのトップ就任が特別はやかったので、上級生の久世星佳さんが2番手で、後にトップに就任されました。)

ここ数年「番手」を明確にせず、ぼかしているような「序列のあいまいさ」が、ファンの関心をより集めてきたと思います。
しかしいつまでもこの状態を延ばしていくことはできないでしょう。

「スターシステム」があるからこそ、ファンがより熱心に宝塚にはまるのだと思いますが、昔のようなわかりやすい明確な「スターシステム」が良かったように思います。

トップスターを頂点とするスターシステムの2番手は、やはり次世代を担う下級生のスターであることが、今まで培われてきた宝塚の伝統のように思います。

何となくこれから「次期トップ候補の2番手」に戻っていくような気もしています。

そしてスターの在り方も、「劇団がスターをつくる時代」では無く、「輝くスターが選ばれていく時代」のように感じています。

ファンに発掘されるスターが活躍できるようになれば面白いなと思います。

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