小桜ほのかちゃんはトップ娘役になれる?
こんにちは、くららです。
火曜日に『シラノ・ド・ベルジュラック』、2回目を観劇しました。
初日はお芝居が終わって幕が降りたら、すぐにミラーボールが回ってフィナーレが始まったのですが、一昨日はフィナーレまでの「」がとてもありました。
お芝居の結末は、涙、涙なので、感動をかみしめて、自分の中におさめる時間があって、良かったと思いました。
他にも初日に比べて、深まっていたり、わかりやすかったり、いろいろと良くなっていました。

しかしとても悪くなっている所がありました。
それは客席のおしゃべりです。幕間にロビーに出ていないので、ロビーの様子はわかりません。

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緊張感の無くなった客席が心配

初日の前日、コロナの感染者数の増加により医療体制がひっ迫していることから大阪府は「非常事態」を示す赤信号を点灯させて、「不要不急の外出を控えるよう」呼びかけました。
その翌日に初日を迎えた劇場は、無駄なおしゃべりは控えられ、ピリピリした空気がはりつめていました。

それからたった4日後なのに、初日の緊張感は全く無くなり、ダラーンとした緩んだ空気が漂っていました。
街はクリスマスの装いに彩られ、ワクワクとした雰囲気が漂っていますが、「コロナの感染リスク」については、マスク装着と共に心を引き締めておかなければならないな、と思っています。

舞台を上演するために、タカラジェンヌやスタッフの方々は、徹底した感染対策を行われ、様々なことに犠牲を払いながら舞台に専念されていると思います。そのお持ちを感謝して受け止めて、観劇する側も最大限の感染防止の努力でこたえることができたら、と思います。

小桜ほのかちゃんについて

『シラノ・ド・ベルジュラック』では、まず轟悠さんの熱演が素晴らしいのですが、その相手役の小桜ほのかちゃんが、ヒロインとして素敵に存在しています。
声が美しくて、圧倒的な歌唱力!
芝居力と美しい所作とヒロイン然としたふるまい。
美貌と知性を兼ね備えたロクサアヌを見事に演じていました。
14年の歳月を越えた大人の女性も、品よく落ち着きがあって自然体で演じられていて、結末にかけての悲劇性に説得力をくわえていました。
フィナーレの轟さんとのデュエットダンスでも、幸せに満ちたほのかちゃんのほほえみが、素敵なダンスに花を添えていました。

実力があるのに、ヒロインがなかなかまわって来なかったほのかちゃんですが、ロクサアヌで「ヒロイン」力のある娘役であることを証明してくれました。

小桜ほのかちゃんの今まで

99期で、入団時の成績5番。
当初は順調に路線でしたが、紅・綺咲トップ時代は、路線落ちしていた印象。
礼・舞空時代にその高い実力が認められて、路線に復活してきたように感じています。

うたごころ。#2「真彩希帆・小桜ほのか」2015年12月

スカイステージの「若手のタカラジェンヌがJ-POPや童謡、唱歌などを聞かせてくれる番組」です。
クリスマスシーズンには、真彩希帆ちゃん、小桜ほのかちゃんでクリスマスメドレーが歌われました。
ほのかちゃんは、竹内まりやのクリスマスソング「すてきなホリデイ」をとてもキュートに歌い、最後に二人で「ウィンター・ワンダーランド」を楽しく歌っていました。プロモーション映像も素敵で、二人とも歌唱力が抜群
研2の歌える小桜ほのかちゃんを、この時初めて認識しました。
ふたりは持ち味が違いますが、声の美しさと歌の実力は互角のように当時は感じました。

北翔海莉・妃海風トップ時代

2016年1月、『LOVE & DREAM』北翔さんのアドリブコーナーで、歌唱力が高い小桜ほのかちゃんや天彩峰里ちゃんを「新進娘役」として紹介するコーナーがありました。
2016年北翔・妃海退団公演、『桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-』の新人公演で初ヒロイン役

ほのかちゃんは、トップ娘役の妃海風ちゃんと雰囲気が似ていたので、この頃は脚光を浴び、役に恵まれ勢いがあったように記憶しています。

紅ゆずる・綺咲愛里トップ時代

真彩希帆ちゃんと有沙瞳ちゃんがトレード組替になりました。1期上の有沙瞳ちゃんが2番手娘役の位置に。
紅さん1作目『THE SCARLET PIMPERNEL』で、初エトワールに抜擢。

2作目『ベルリン、わが愛』新人公演で、音波みのりさんの役のエヴァを、別格として振り切って大胆に好演
強烈な印象に残りましたが、これ以降役つきが良くありませんでした。

ほのかちゃんは「演技派」だけに、新人公演では「やりすぎる」感がありました。
それを好演と受け止めるか、「押し出しが強すぎ」と受け止めるか。
別格ならそれで良いですが、宝塚のヒロインとなると押し出しが強すぎるのは、課題でもあるかも。

礼真琴・舞空瞳トップ時代

『アルジェの男』アナ・ベル役(トリプルヒロイン)で美しい歌声を披露し好演。
『ESTRELLAS』でも歌にダンスに活躍されていました。
この時に「実力派小桜ほのか」の存在が再認識されたのではないでしょうか?
この作品は、紅ゆずるさんのトップ時代でしたが、礼真琴くん主演で全国をまわった作品です。

プレお披露目「ロックオペラモーツァルト」のアロイジア役
歌、演技ともに素晴らしく、難役を堂々とこなして「実力派娘役」として、強烈な印象を残しました。
舞空瞳ちゃんがヒロインでしたが、小桜ほのかちゃんの活躍によって、「歌と芝居は小桜ほのか」「ダンスとヒロイン力は舞空瞳」という棲み分け評価につながったように思います。
この役は、ヒロインでは無いので、強く押し出した役で、正解でした。

お披露目公演『眩耀の谷〜舞い降りた新星〜』 『Ray-星の光線-』でも、活躍していました。
トップ娘役の舞空瞳ちゃんは、実力派の上級生小桜ほのかちゃんや桜庭舞ちゃんが周りで活躍していることで、実力を磨いていったような印象を持ちました。

「宝塚に実力が大切」というファンの声が高くなっている中、小桜ほのかちゃんが高く評価されるのは当然の流れでしょう。

「小桜ほのかはヒロインとして通用するか?」その試金石が、今回の『シラノ・ド・ベルジュラック』だったと思います。

轟悠さんの相手役に選ばれて、ほのかちゃんは「ヒロイン」として鍛えてもらえたのではないでしょうか?

「ナウオンステージ」では、轟さんから本当にいろいろとアドバイスを受けたと話されていました。
轟さんは、普段ならそういう話を振られたら、「いやいや」と謙遜して否定されますが、今回は肯定されていたので、轟さんのヒロイン教育がしっかりされたのだと思います。

小桜ほのかちゃんは、どちらかと言うと、自分で立つ本当の意味での「ヒロイン」タイプだと思います。
しかし宝塚の「ヒロイン」は、男役さん中心の世界の中で、相手役を立たせることが必要です。
宝塚では「寄り添う」という言葉が使われますね。

押し出しの強い演技をしてきたほのかちゃんには、このあたりの「宝塚のヒロイン力」が今少しだったと思うので、今回轟さんという最高の相手役兼指導者をえて、宝塚のヒロイン力が磨けたのではないかな、と思います。
本当に、絶好のタイミングで轟さんの相手役というチャンスが巡ってきて、ほのかちゃんは、ラッキーだったと思います。

轟さんの相手役を務めたら、娘役さんが急成長して素敵なヒロインになっていくという「轟マジック」が、今回も大きく作用していました。
後進を育てるためにも、轟さん主演の別箱公演は、今後も続けていって欲しいと思います。

しかしビジュアルは?

紅ゆずる・綺咲愛里トップ時代に路線落ちしたのは、「ビジュアル派」に傾いたからだと思います。
その頃は、星蘭ひとみちゃんが抜擢されていました。

そのひとつ前のトップは、「北翔海莉・妃海風」でした。

妃海風ちゃんも、ほのかちゃんと同じで、鼻筋が通っていない可愛いお顔系のファニーフェイスでした。
風ちゃんは、体が華奢で、デコルテのラインが美しく、ドレスがとてもよく似合っていました。
北翔海莉さんが3作と限られた任期のスターさんだったので、風ちゃんもそれに合わせて3作で、限られた中で『LOVE & DREAM』など、ディズニーのヒロインなど、夢のある姿も見せてくれました。

小桜ほのかちゃんは、演技や歌唱力は抜群です。
今回轟さんの舞台のヒロインに選ばれ、ヒロインとしてその実力を遺憾なく発揮できたのも、大きな運をもっていたのでしょう。

現在の宝塚は、新人公演がストップして「新人の育成」ができないので、今しばらくは即戦力の娘役さんたちの活躍の場となるのかもしれません。
朝月希和ちゃんの雪組トップ娘役抜擢もあったので、娘役力を磨いてきた中堅娘役さんにとっては、チャンスが巡ってくるかもしれません。

私のようなビジュアル派嗜好ではなく、「実力が大切」というファンの方々には、小桜ほのかちゃんは、トップ娘役として支持されていくと思います。
はて、この先どうなるでしょう。見守っていきたいと思います。

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