40年前、初日に花と散られた世れんかさん
こんにちは、くららです。
花の道の桜も開き始めたようです。

スポンサーリンク




「花の道の桜」というと、思い出すスターさんがいらっしゃいます。

それは、世(せい)れんかさんです。

1970年、56期生として宝塚歌劇団に入団。麻実れいさんと同期です。

結婚退団を前にして、出演予定だった東京公演の初日にご病気でご逝去されました。
享年29歳。

1980年4月3日。花の道の桜が咲き満ちる時でした。

明日海りおさんに似た、とてもきれいな顔立ちの、爽やかでコケティッシュな男役さんでした。
路線男役スターさんでしたが、小柄なので娘役として活躍されることも多く、最後の舞台は娘役さんでした。

体調が悪い中、月組『アンジェリク』・『仮面舞踏会』1月2月の宝塚大劇場での公演にはご出演されていました。
東京公演の稽古中に倒れ、骨髄腫瘍と診断され、東京公演の休演を発表して療養に専念されていた中、東京の幕が開く日に、天に召されました。
その東京公演の千秋楽(4月30日付)で結婚退団することも発表されていました。

現役タカラジェンヌの悲しいお別れでした。

ご結婚相手は、首にできたしこりの治療で知り合い、交際を続けていたお医者様でした。
2月下旬、骨髄腫瘍と診断されたそうです。
6月にご結婚される予定でした。

宝塚大劇場公演中は、激痛の中、体にコルセットを巻いて痛みをこらえながら舞台に出演されていたそうです。
そのコルセットを同期生に巻いてもらっていたようです。

痛みのためきつく巻いて欲しいと頼まれ、同期生が「骨が折れるよ」と言っても、
「まだ、きつく!」とお願いしてこられたそうです。
大変な痛みの中、必死に舞台にたたれていたのですね。

お医者様との幸せな結婚生活を前にして、ご逝去されました。

葬送の際、遺体を乗せた霊柩車が宝塚大劇場の周囲を一周したそうです。

ちょうどその日は、宝塚歌劇団68期生の二次試験中で、多くの受験生などの宝塚ファンが集まっていた中のお見送りだったようです。

当時の話は、新聞でも報道され、とてもショックな、忘れられない出来事でした。

花の道の桜がきれいに咲き誇る時、天に召され、花の道の桜たちにも見送られた世れんかさん。

芸名は郷ちぐささんが『一世一代の恋歌(=れんか)』から命名されたそうですが、
そのはかないお名前と、美しかったお姿から、より一層悲劇のスターとして私の心に刻まれています。

昭和の時代のドラマよりも、ドラマティックなお話でした。

月組『アンジェリク』・『仮面舞踏会』は、榛名由梨さんがトップスターで、小松美保さんの退団公演でした。
順みつきさん、大地真央さん、舞小雪さんらが活躍されていました。

月組の東京公演の初日に、訃報を聞いて、月組の方々はどんなにお辛かっただろうかと思います。

1976年、花組トップスターの安奈淳さんが『ノバ・ボサ・ノバ』で主演を務める初日の前日に、その作品の演出家の鴨川清作氏がお亡くなりになったことも、とても悲しいことでした。

宝塚の歴史の中には、こういう悲しいことが、いくつもありました。

でも、宝塚は温かく続いています。

2020年の現在進行中のコロナ禍も本当に辛い、先の見えないものですが、必ずトンネルを抜ける時がくるでしょう。

阪神淡路大震災で、物がめちゃめちゃに壊れても、花の道の桜はきれいに咲き誇ってくれました。
今年も来週あたり、花の道が桜の花に彩られて素晴らしい春色を届けてくれるでしょう。

明日は108期生の音楽学校の合格発表があります。
今年は異例の「ホームページでの合格発表」となりますが、タカラジェンヌの卵さんたちの、まぶしい笑顔が輝く日になるでしょう。

ここまで読んでくださってありがとうございます。
ランキングに参加しています。ポチッとバナーをクリックしていただけると嬉しいです♪
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村
いつも応援してくださってありがとうございます。

twitter


スポンサーリンク