涙の無い望海風斗さん退団会見
こんにちは、くららです。
今日は雪組の望海さんと真彩ちゃんの退団記者会見がありました。
ネットの記事で記者会見の様子を知ることができるのは有難いですが、それらを見て「退団は現実なのだな」とショックから、しばらく落ち込んでいました。

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涙をながされなかった望海さんの心の奥

前雪組トップの早霧せいなさんも、昨年退団された紅ゆずるさんも、明日海りおさん退団会見で涙をながされました。
しかし、望海さんは涙を流されなかったようです。退団会見の写真は晴れやかな笑顔でした。

晴れやかな笑顔でご卒業されるのだなと思っていましたが、ベルちゃん@ニッカン宝塚のTwitterの書き込みを読んで、望海さんの心の奥の決意の深さを感じました。
それだけ宝塚を愛していらっしゃるということも。

退団会見に赴いた記者に色々聞きました。望海さんが会見場に入ってきた時、険しい表情でビックリしたそうです。
どうやら「ちゃんとしなきゃ」の思いが強く相当緊張している様子だったとのこと。
トップ本拠お披露目で涙した望海さんでしたが、常に男役らしい姿で…。引用ベルちゃん@ニッカン宝塚

とても緊張されて会見に臨まれたのですね。

望海さんの魅力は「あやちゃん」の存在

望海さんは卓越した歌唱力や表現力をお持ちですが、誰よりも愛されていてファンが多い理由は、その実力だけでない、自然体のかわいい愛すべき性格にあると思います。
小学生の時から宝塚を深く愛していらっしゃって、宝塚ファンと同じ視点にたってくださる「あやちゃん」

かつて演じられることの無かった男らしすぎる男役、ギャングの帝王「アル・カポネ」を演じても、プレイボーイ「ドン・ジュアン」を演じても、終演後のご挨拶では「宝塚ファンのあやちゃん」が垣間見れて、ほんわかとした雰囲気で舞台を包んでくださることで、より望海さんに惹かれました。
そして「宝塚ファン」としてファンの喜ぶところをわかってくださっているので、全国ツアーでのサービスぶりなどは、特別です。
舞台の上で自然に息づいている自然体な姿も。

プレトップお披露目公演初日の望海さんの涙と客席の感激

ベルちゃん@ニッカン宝塚さんが書かれている本拠地のお披露目公演の前の、プレお披露目全国ツアーの初日のことを、私はよく覚えています。
『琥珀色の雨にぬれて/“D”ramatic S!』梅田芸術劇場の初日の望海さんのきれいな涙は、忘れられません。
初めてトップスターの大羽根を背負って降りていらっしゃって、客席も大盛り上がりでしたが、望海さんも実に嬉しそうで、ご挨拶の中では、涙がとまらない時もありました。
カーテンコールが何回も続いて、でも客席の拍手が終わらないので、最後は大羽根を背負ったまま、幕が降りた前の狭いスペースに、横歩きで出て来てくださって、最後のご挨拶もしてくだいました。
その時の「琥珀色の雨に濡れて」の演目のファンだったこともありますが、望海さんと真彩ちゃんのお披露目が嬉しくて、その後梅田で1回、さらに北陸の金沢と富山まで追っかけて観劇に行きました。
望海さんの客席おりでの、観客の黄色い歓声もスゴイものでした。

強い路線スターではなかった

私はずっと花組が好きで、春野寿美礼さんがトップスターの頃に特にファンだったので、望海さんの月組の初舞台から、花組初配属の『野風の笛/レヴュー誕生 -夢を創る仲間たち-』をはじめずっと観ています。
春野寿美礼さんの退団公演『アデュー・マルセイユ』では、春野さんの少年時代を演じていました。
(「ワンス アポン ア タイム イン アメリカ」で少年時代を演じているのと同じ感じでした。12年前より今の方が若々しい少年に感じられるのが、望海さんのすごいところ)

花組は有望な男役さんが沢山いらしたので、時に良い役がついても、新人公演主演をしても、凄い路線スターという感じではありませんでした。
新人公演初主演2回というのが、それを物語っています。

2012年に『Victorian Jazz』でバウ初主演をされ、『オーシャンズ11』でテリー・ベネディクトを演じても、その後明日海りおさんが組替えしてこられました。
その直後の「戦国BASARA」では、明日海さんがの超美男子上杉謙信を演じたのに対して、望海さんは、四角い枠をつけた猿飛佐助役でした。

しかし宝塚100周年の注目された年に、スカイステージの番組「ブリリアントドリームネクスト 望海風斗編」で、毎回宝塚愛を中心に番組を展開していって、宝塚ファンの心を鷲掴みにしていったのと共に花組「エリザベート」のルキーニ役で、毎回アドリブを変えて、注目をあびで、トップスターコースを不動にしていきました。
この「宝塚愛にあふれたあやちゃん」のファンになった人も多いと思います。

望海さんの初舞台の頃からと、トップになるまでの長い道のりを知っている私には、ベルちゃん@ニッカン宝塚さんが語っていらっしゃる、初お披露目での涙の感慨が良くわかります。

退団の決意の時

記者会見で話された、下記言葉に望海さんの思いが集約されていると思います。

「(宝塚は)人生の中で一番幸せだと感じているので、(退団を)決断するには勇気が必要でした。最後の日まで、男役を楽しんでいる姿をお見せしたい」

宝塚を深く愛していらっしゃるからこそ、「宝塚の後進に道を譲る大切さ」もより理解されています。

転機の作品としてはトップ就任前年の地元・神奈川での主演作「ドン・ジュアン」だそうです。
それまで宝塚で演じられたことのないタイプの徹底的な男役らしさと、歌、ダンス、芝居の卓越した技術力を魅せてくれた舞台でした。
この作品をやり切ったことで、もう『これで退団しても悔いはないな』と思われたそうです。
この役は、今後タカラジェンヌの「いつかやってみたい役」の一つとなるでしょう。

そしてトップスターに就任して、素晴らしい舞台を魅せ続けてくれました。

2020年を一つの区切りにと思っていて、昨年5月の「壬生義士伝」の宝塚大劇場公演の稽古中に、後進に道を譲る決意を固められたそうです。
ちょうどその時期に「ブリリアントドリームネクスト 彩風咲奈編」の最終回のゲストに出演されました。
それ以前から、望海さんの言動に咲ちゃんの成長を待ち続けているような面を感じていたので、その時に「後進に譲る」ことを明確に感じられたのでしょうね。

退団を組子に告げた時

2月16日の稽古の後に組子に退団を伝えられたそうです。公式で発表される前日と決まっていますね。
雪組生は覚悟はしていて『いつ告げられるんだろう』という状態だったそうです。
その数日前から、伝えるとカウントダウンが始まってしまうなと、“退団ブルー”が訪れて、つらかったそうです。
伝える時には、みんなの顔が見られなくて、まず望海さんが泣かれたそうです。

その延長の今日は、「ちゃんと会見をする」ことに注力されて、涙を流す余裕も無かったのですね。
涙を流されなかったいうことは、それだけ自然体の反対だったのだと思います。
「あやちゃん」を封印されて、「望海風斗」として会見に臨まれたのでしょう。

退団フラグをいっぱい立ててくださって、察していながら、「まだ退団されないのでは?」とかすかな希望をこのブログに書き続けたことは、望海さんの負担になってしまい、申し訳なかったなと反省しています。
それだけ、望海さんの作品を1作でも多く観たかったわけですが。

真彩ちゃんのこと

真彩ちゃんには、9月27日の『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』の制作発表の時に告げられたそうです。
真彩ちゃんは望海さんがお稽古中に決意された時から何となく気づいていたそうです。流石息の合ったコンビですね。
真彩ちゃんに退団をつげたら、「私も一緒に退団していいですか」と返ってきて、「一緒にスタートして、一緒にゴールを目指していくのはありがたい」と感謝されたそう。

真彩ちゃんは、会見で、
「神様ありがとう、望海さんありがとう、そして宝塚の皆さんありがとう」
と話されたそう。

「真彩とは手をつないで歩くというより、戦いながら走っていく感覚。すごい力を発揮してくれた。ありがとう。幸せだったと伝えたい」
と望海さんは感謝した言葉を話されていました。

昨年退団された明日海りおさんについては、

明日海がやることを見ていました。『次は私なんだ』と。
明日海りおさんに花束を渡された時から、決意されていたのですね。

カウントダウンが始まってしまいましたが、望海さんの中では、少し楽になられた部分もあるのかもしれません。
これからの約8か月間、1日1日を大切にしながら、タカラジェンヌである望海さんを楽しませていただきたいと思います。

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