新人公演について思うこと
昨日の「カフェブレイク」には、ありちゃん(暁千星)君が登場。
「8の質問」でとても印象に残ったのは、

『最近ハッピーを感じたのは』
新人公演を卒業して自由な時間が増えたこと!

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昨年の秋に『エリザベート 』新人公演:トート(本役:珠城りょう)を演じて、新人公演を卒業しました。(新公主演4回)
新人公演の最上級生なので、はじめのご挨拶も、主演のご挨拶もありちゃん担当。
トートという大役かつ新人公演の「長の期」ということで、プレッシャーも大きかったでしょう。

その「新人公演」を卒業して、3月からの『夢現無双/クルンテープ天使の都』では、脱皮した「男役スター」ありちゃんに出会えました。
「新人公演」という追いかけられるようなプレッシャーから解放されて、人間として地に足がついて、舞台も人生も楽しめるようになったのかな。

新人公演の過酷さ

「オーシャンズ11」で新人公演の主演をした鷹翔千空君は、「新人公演は命がけで取り組む」とおっしゃっていました。

本公演と違い、正式なお稽古期間があるわけではないので、お稽古中に本役を見て覚え、公演後に、お稽古を行います。2回公演の後でも。
そのため【労働基準法第60条第1項】にのっとり、満18歳未満の年少者を、「1日8時間、週40時間を超えて働かせること」、「午後10時から翌日の午前5時までの深夜に労働させること」の二つの項目が「労働基準法」で原則禁止とされているため、中卒で入学した研1さんは18歳になるまで新人公演に出演できません。

本公演の舞台を務めるだけでも重労働だと思うので、その後に夜遅くまで練習するのは、本当に大変なこと。
主演となると、セリフも歌もダンスも膨大。寝ても起きても、「セリフ、歌、ダンス」の練習でしょう。
自信を持つためには、稽古を重ねるだけ。
鷹翔千空君の、「新人公演は命がけ」という発言は十分に理解できます。

そして新人公演の本番は大劇場で1回と、東京で1回の2回塚限り。
(宝塚だけでなく東京でもある、ということが宝塚の反省を東京でいかせるということで、少しは救いがあるでしょう。)
しかし宝塚での新人公演が終わった瞬間から、気持ちは東京の新人公演に向かうので、「新人公演」は、本当に東京の新人公演が終わるまで、気が抜けないチャレンジ続きだと思います。

自分の次に繋げるためにできるだけの結果を残していかなければならない。
現在、新公主演を務めて初めて、トップスターへの道が開けます。
本公演で役つきが悪くても、新人公演の活躍で自分の成果を見せることもできます。
役が大きければ大きいほど「緊張」も大きいでしょうが、その分それを乗り越えた先に待っているものは大きい。

たった一度(長いスパンでは2度)しかない新人公演。自分の実力を見せる時であり、チャンスの場。
ひたすら稽古に励み、緊張とも闘いながら、成果を見せてくれる新人公演は、とても尊い時間だと思います。
ありちゃんの言葉を聞いて、新人公演の重みをあらためて感じました。
(6月18日火曜日、今日は雪組『壬生義士伝』の新人公演が午後6時からあります。)

雪組『壬生義士伝』新人公演について

本公演で吉村家の子どもたちとして素晴らしい演技を見せてくれている兄妹が、主演の吉村家の夫婦になります。

長男 吉村嘉一郎…彩海 せら(102期) → 吉村貫一郎(望海 風斗)
長女みつ(少女)…彩 みちる(99期)   → 吉村しづ/みよ(真彩 希帆)

諏訪 さき(99期) → 大野次郎右衛門(彩風 咲奈)

雪組で少年役というと、研1の時から彩海 せら君が担当していて、「かわいい男役」という雰囲気ですが、本公演では少年と青年の中間の役どころを、情感ある芝居で凛々しく演じていました。
和物の化粧をすると月城かなと君に似ていて、男前な吉村貫一郎が似合いそうです。

少女みつの役を至高の演技力で演じている彩みちるちゃんは、「しづ」も「みよ」も真彩ちゃんとは違った演じ方をして、芝居を味合わせてくれるでしょう。

実力者の諏訪さきちゃんも、咲ちゃんとは違う「大野次郎右衛門」を演じて、また違うものが伝わってくるかもしれません。

「望海風斗だから演じられる吉村貫一郎」なので、彩海せら君はその域に達することはできないでしょうが、望海さんの指導力と、芝居の上手な99期の二人に助けられて健闘されるでしょう。
今日観劇予定なので、また感想を書きたいと思います。

宙組「オーシャンズ11」新人公演について

鷹翔 千空(101期)…ダニー・オーシャン…真風 涼帆
夢白 あや(103期)…テス・オーシャン…星風 まどか
優希 しおん(100期)…ラスティー・ライアン…芹香 斗亜
亜音 有星(103期)…テリー・ベネディクト…桜木 みなと

5月に大劇場での新人公演を観劇しました。
103期の夢白あやちゃんは新人公演の主演2回目です。
前回『異人たちのルネサンス』でも2番手芹香斗亜君の役は同期のなつ颯都君が演じました。

「オーシャンズ11」は、夢白あやちゃんの同期の亜音有星君が堂々と「テリー・ベネディクト」役を演じました。
思い切った演技力で個性が打ち出せていて「期待の星」だと感じました。(以前からカッコイイ男役さんと気になる存在でした)
スカステニュースの「新人公演トーク」を見ていると、103期というと一番の若手になりますが、亜音有星君自身、同期の夢白あやちゃんと組んで芝居をすることはやりやすかったようで、その話になると目を輝かせてイキイキとしていました。
先輩ばかりの中、同期が一人でもいるとやりやすいのだなと感じました

星組『GOD OF STARS-食聖-』新人公演

天飛 華音(102期)…ホン・シンシン…紅 ゆずる
舞空 瞳(102期)…アイリーン・チョウ…綺咲 愛里
朱紫 令真(100期)リー・ロンロン…礼 真琴

102期天飛華音君は『阿弖流為ーATERUIー』阿奴志己の役をやった時から確実にステップアップしていて、先の全国ツアーでも目立って活躍していました。
スター候補ということが明らかでした。
礼真琴君には全然及びませんが、歌えることが強みだと思います。

102期 舞空瞳ちゃんは、組替え早々本公演で芝居もショーも出番が多くあると思います。
さらに新人公演の娘役の主演は、大変すぎて過酷だと思いますが、トップ娘役候補としてはヒロイン経験をしなければなりません。
可愛いの代名詞のような綺咲愛里ちゃんから「ヒロイン」として学ぶことは貴重な財産になると思います。
新人公演の相手役が同期ということは、慣れない組での何よりの「心強さ」だと思います。
そういう点で配慮されているのかなと感じました。

令和からの新人公演は若返り&同期作戦?

雪組の場合は、主演彩海せら君のために、芝居の巧みな新人公演の最高学年の99期の二人を配したと感じています。
この布陣で「彩海せら君」の主演をリードしてもらいたいという意図が何となく感じられます。
いきなり102期の若手に、望海風斗の難しい役を振るのは、冒険なので、周りを手堅くまとめたのでしょう。

宙組は、瑠風輝君、鷹翔千空君という路線は決まっていて、その次の路線を2番手、3番手で開拓中で、たまたま103期のなつ颯都君、亜音有星君と抜擢が続いたのかもしれません。
結果的に同期と組むというのは、「なんでも言い合える」という利点があるのだと思います。

星組は、まず「ヒロイン舞空瞳ちゃん」が先にあって、同期の天飛華音君が選ばれたと思います。

超若手に「新人公演主演」や「新人公演大役」を振ることは、緊張するものなので、その中に「同期」という「気を緩めかつ研鑽できる存在」があると、いいのかなぁと、最近の新人公演の配役をみて思ったところです。
たまたまであり、全くの見当ハズレかもしれませんが。

新人公演の主演が、100期をこえて、さらには101期もこえ、102期、103期…と若い所に下がっていきそうな気がしています。
100期生が舞台を踏んだ時、「100周年!」と盛り上がっていましたが、それから既に5年もたって、100期生はもう新人というより、中堅に近くなっているのですね。

新人公演のメンバーを見ているだけでも、時の移り変わりを感じます。

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